2022年12月17日『与謝蕪村の生涯／snowdrop筆』 俳句LOVE
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- เผยแพร่เมื่อ 28 ส.ค. 2024
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しら梅に明る夜ばかりとなりにけり 与謝蕪村
しらうめに あくるよばかりと なりにけり （辞世の句）
～～～～本編（snowdrop筆）～～～～～
「蕪村の独白」
なんで人は明け方に旅立つことが多いんやろ。
長旅やから？ いいや、明け方はいちばん冷えこむよってや。
あのとき、刀みたいに冷やっこい空気が首筋に触れた。
と、まぶたの裏に白々と光が満ちてきた。
絵絹のように艶やかで、紙障子ごしの日射しのようにやわらかな……
月が西に傾き、日が東にのぼる時刻……
頭、胸、手足が、真綿でくるんだみたいにぬくうなってきた。
梅の香り？
まだ師走やのに、なんの気まぐれで花を開いたんやろ……
それとも風花のいたずらやろか……
一句できた。
口ずさむと、さらさら筆の音がする。
きっと呉春や。
くの、泣かんでもええ。
出戻ったのは、お前のせいやあらへん。
おおかた、父親のわての出自が嫁家（こんか）に伝わったせいやろ。
お前が重荷やったことは一遍もない。
今わの際に、お前がおってくれてよかった。
わては摂津の毛馬村（けまむら）の農家に生まれた。
実家に戻った母の与謝村で育ち、十三で母を失って、ふたたび毛馬村へ帰った。
ひとりぼっちで眺めた、いちめんの菜の花畑…
さらに父も亡くしたわては、江戸に下り、俳句を学んだ。
芭蕉にならって東北を旅し、そして京へ上り、文筆と画筆で身を立てた。
幼いころ母を喪ったのは、わが生涯の悲しみのはじめ。
もっとも、美しいまんまの母の面影が、わてを絵の世界へ誘ってくれたのかも知れへん。
独学はわが生涯の難儀。けど、だからこそ自由闊達に描けたのかも知れへん。
わての一番知られた句はこれや。
「なの花や月は東に日は西に」
…江戸へ出ていらい、毛馬村の菜の花畑を見たことは一遍もない。
「春風や堤長うして家遠し」
ふるさとの菜の花は菜種油となって、京の町を照らし、鴨川に映じ、妓楼の夜を昼とした。
あの「夜色楼台図」は、じつは、愛しの芸妓、小糸の眠る京の夜を重ねて描いたもの。
漢詩にもとづく画題を記したというのに、さすがは呉春、たちどころに見抜きよった。
「お師匠はんは、生粋の京人（みやこびと）には描かれへん、まことの京を描かはった―畢生（ひっせい）のお作どすな」
呉春…ええ名前や。ほんまに、春風みたいな君子やった。
金座（きんざ）平役のお前が、わてに弟子入りしたいと言うてきた時は、そら驚いた。
こんな旦那さんに、わてが血のにじむような思いで身につけてきたものの何が分かる、とひねくれてもみた。
そやかて、あの真っ直ぐな明るい目に見つめられると、なんもかも教えてやりとうなった。
…お前は素直で、素直すぎて、わての画風からなかなか抜けられへんかった。
それが、まあ…
お前の描いてくれた「白梅図屏風」は、この上ない手向けの花や。
円山先生の付け立てを身につけて、すんなりとみずみずしい幹や枝を描いたな。
青い闇に的礫（てきれき）と浮かぶ雪白の梅…
やっと、お前らしい境地に入ったんやな…
これからも精進しいや。わては、極楽から見てるで。ここはほんまの桃源郷や…
文人画のふるさと中国にも、こんなええとこは無いそうや。
蘇東坡（そとうば）はんの言わはることやさかい、確かやろ。
いつか、ぼちぼち、おいで。二人でここの景色を描こな。
～～☆～～☆～～☆～～☆～～☆～～☆～～☆～～☆
【登場人物】
与謝蕪村（よさぶそん/よさのぶそん）
享保元年- 天明3年12月25日
1716年 - 1784年
68歳で京都にて逝去。
江戸時代中期の日本の俳人、文人画（南画）家。
くの
蕪村の娘。蕪村の最期を看取った。
呉春（ごしゅん）
1752-1811
与謝蕪村の弟子で、江戸時代中期の絵師。
円山応挙（まるやまおうきょ）
江戸時代中期の絵師。
～～～～注と補記(中原久遠 筆)～～～～
蕪村の代表句を幾つかご紹介します。
春の海 終日のたりのたり哉
牡丹散りて打かさなりぬ二三片
夏河を越すうれしさよ手に草履
月天心貧しき町を通りけり
涼しさや鐘をはなるゝかねの声
朝顔や一輪深き淵の色
【略歴】（Wikipediaによる）
松尾芭蕉、小林一茶と並び称される江戸俳諧の巨匠の一人であり、江戸俳諧中興の祖といわれる。
また、俳画の大成者でもある。写実的で絵画的な発句を得意とした。独創性を失った当時の俳諧を憂い「蕉風回帰」を唱え、絵画用語である「離俗論」を句に適用した天明調の俳諧を確立させた中心的な人物である。
絵は独学であったと推測されている。
42歳のころに京都に居を構え、与謝を名乗る。
45歳ころ結婚して一人娘（くの）を儲けた。
墓所は京都市左京区一乗寺の金福寺。
～～～～～～～～～
筆（文）： snowdrop
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ナレーター：宮内メグ
画像：万葉集の世界
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画像： pixabay pixabay.com/
画像： PUblicdomainq
BGM: DOVA-SYNDROME（沈む秋）
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編集：中原久遠
#俳句LOVE #haiku #俳句 #与謝蕪村
楽しく聞きました 関西弁もお上手ですね 蕪村について 新しく知ることができました
ありがとうございます😊
ご視聴頂き、嬉しいコメントも頂き、感謝しております❗️
ありがとうございました。大変勉強になりました。
佐藤さん、ありがとうございます😊
毎日忙しくしてますがコーヒーで一人静かに楽しんでいます。
ありがとうございます。
星さん、ありがとうございます😊
内容もさることながら声優の方々の声に惚れ惚れします❗️心が浄化されます^_^
黒木さん、ありがとうございます。❤マークを１０個,付けたいです
ナレーターの皆さん、ボランティアなのに一生懸命して下さり感謝の言葉もありません！
❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️❤️^_^ナレーターの方々の声を楽しみにしてます❗️
この文筆は蕪村の生涯を捉えた短編エッセイですね。
読みながら蕪村の知らなかった世界を想像しています。
{あの「夜色楼台図」は、じつは、愛しの芸妓、小糸の眠る京の夜を重ねて描いたもの。}
・・・こんな一文にも想像が膨らみますね。
とし坊さん、ありがとうございます😊 掌編小説と思います❤
与謝蕪村さん、多彩な才能に恵まれて、天才肌だったのでしょうか。
老いらくの恋や最期の薺粥。
菜の花や月は東に昴は西にいとし殿御は真ん中に。山家鳥虫歌
出戻りのくのの行方や寒の梅。
黒木さん、ありがとうございます😊 その後、くのさんが、幸せに暮らしたと思いたいです💞
商家の嫁としては馴染めなかったのでしょう。妹が垣根三味線草の花咲きぬ。最期は薺粥を一口食べて亡くなったと想像しました。長老達から諌められ小糸の家に入ることの出来なかった蕪村。その半年後に死去。妹が垣根を越えさせてやりたかった生き方が粋ですねー。
@@haikubara-961 さん、お詳しい❣️ 勉強になりました😊 小糸さんと一緒になれていれば、もう少し長らえたのでしょうか。想像しちゃいます。
身にしむや亡妻の櫛を閨に踏む。62歳当時妻は生きてをり小説的虚構の句ですが。芝居すきや茶屋遊びが好きだったから関連があるのかもしれません。
早速の御返信恐縮です。皆様の御努力を顧みず失礼な感想を申してしまいました。今後も楽しく拝聴させて頂きます。
ありがとうございます🙏 拙チャンネルの動画は平均、一本作るのに１０時間かかっています。
全編、字幕を付けているのも、時間がかかる原因です。音声を聴けない方のためにも、そうしています。
ナレーターさんは五名、皆さま、通常勤務のあと夜中に録って下さったり、ご家族の留守中にこっそり(笑)
視聴者様のご意見は貴重で、必ず次の動画作成の参考にさせて頂いてます。ご意見、嬉しいです！！
失礼ながら、関西弁とは懸け離れたイントネーションに対する違和感が先立ち、真面に聴けませでした。無理をせずに語られたほうが宜しかろうと思います。
貴重なご意見をありがとうございます🙇♀️
関西弁のスタッフがいなくて💦
一生懸命、無料奉仕をして下さるナレーターのメンバーです。
次回から、標準語でと話します🍀
楽しく聞きました 関西弁もお上手ですね 蕪村について 新しく知ることができました