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当方国語学科卒の言語好き&ソムリエ・清酒専門評価者(日本酒の公的官能評価資格)取得の大の酒好きで、完全に俺得シリーズなので大変楽しみにしています!そして自分もソムリエの勉強の際、本当に、食べもしない果物や、使いもしないハーブを大量に買って嗅ぎまくりました。今でもキッチンにどう使ったらいいかわからないクローブやらジュニパーベリーやらユーカリやらが大量に眠っていますし、グロゼイユ(赤すぐり)も冷凍で1kg買いました(1kgの業務用しか売っておらず)。今回の動画でハッとしたのが、「香りには物理尺度の指標が作れない」ということで、自分もソムリエの勉強を始めて真っ先に直面したのが「この香りを抽象語で表現するのは無理だ!」という絶望でした。舌で感じる味覚は「やや甘い」「とても酸っぱい」などある程度尺度で表現できるのですが、香りはどう尺度に落としたらよいかわからず、言葉にできないのです。確かにこの口の中に何かしらの香りは広がっているのに、それを言葉にしようとすると詰まって出てこない。そうするうちに香りは消えてゆき、言葉にもできないので記憶からも消えていく‥というもどかしさを何度も経験しました。それを、ワインを右手に、ハーブやフルーツを左手に持って交互に嗅ぎながら、比喩を通じて香りを認知していくことで、最初は「とてもフルーティ」「ややフルーティ」とか数ビット程度の情報しか表現できなかったのが、徐々にドット絵レベルで見えるようになり、今ではようやくスーファミマリオくらいの解像度ではワインを捉えられるようになったと思います。自分の理解ではワインのテイスティング能力というのは「いかに尺度の細かい比喩の定規を持っているか」ということです。すなわち最初は「フルーティ」だったものが「柑橘っぽい」「ベリーっぽい」、そこから「レモンのような」「グレープフルーツのような」「ライムのような」、さらに「熟したレモン」「フレッシュなレモン」と目盛りを細分化し、タグ付けしていく。その時に、実際にその香りを知っていないとそもそも認知できないので、ワインのテイスティング能力を高めるということは、すなわち比喩になりうる森羅万象の香りのデータベースを作ることである、というのは自分の実体験としてあります。自分もワインを勉強する前は、「熟したカシスのアロマ、ゼラニウムやメントール、針葉樹、なめし革のニュアンスを感じる‥」といったコメントが「ただのかっこつけやろ」と思っていたのですが、これが「比喩を通じた定規の目盛りを読んでいるんだ」と理解した時はまさに「エウレカ」でした。(田崎真也さんレベルはPS5の解像度くらい、尺度を詰めた「味の定規」をお持ちなのだと思います。)ちなみに「ぺトロール」は(最近はオフフレーバー扱いされているようですが)リースリングという品種に特徴的と言われており、最初は全く分からなかったのですが、あるとき「キューピー人形(塩ビの人形)の香り」と言われて一発で認知することができ、逆に嗅ぎ分けるのが得意な香りになりました。自分は人間は言語を通じて世界を把握するものであり、語彙というのはその「画素」であり、自分の腹落ちした語彙が豊かであることは、それだけ世界を高い画質で捉えることができる、ということだと思っているので、ワインの勉強をする中で「未知の世界が言語を通じて解像度が上がる」という体験をできたことは、言語学に興味がある者としても大変良かったと思っています。
「ぺトロール」のくだり、めっちゃ分かります!私は「浮き輪の香り(匂い?)」と認知していますw
@@yut7356 お二人の、嗅いだことないものを身近なもので置き換える現象、興味深いですね。
複数の香りのタグで因数分解していくような感じですね、テイスティングって。そこから逆算してワインの全体像を解像度高くイメージするための表現というか。アルコール全般、他人に勧めるときに「飲みやすい」のを美点とすることが多い中、ワイン(特に赤)は「複雑性」を尊ぶという文化も、ああいったテイスティング表現に繋がっているんでしょうね。実際は他のアルコール飲料も高級になるほど複雑性が増していくかもですが、ワインは褒め言葉に複雑性を取り上げることが多い気がします。まあ夏場にデイリーの白ワインとかであれば、スッキリ飲みやすいと聞いても美味しそうと思いますが。
ソムリエです。果物屋さんに通って大変だった、みたいな熱い原体験を語りたいところですが、実際にはワインスクールの講師が「これは〇〇の香り」と言うのをメモして、「この香りを感じたら洋梨」みたいな横着な覚え方をしました。それでも資格試験に合格するまでには、かなりの訓練を要し、割と大変でした!
最近は受け手側の嗅覚体験が少なくなってきていて大変そうですね。お金はあってもw「枯れ草のような香り」と例えてもピンと来ないとか、花も花屋にあるものしか知らないとか完全にゲームのように判った気になる感じにしかならないとか。
楽しみに待ってました
偉い人に高いワインを飲ませていただいた時は「このワイン…曲がってますね…」って言ってますが、大体「君もワインが分かるんだね」と肯定されます。全然分からないので助けてほしいです。
いつも楽しく拝見しています。ソムリエ有資格者で、現在はワイングラスのメーカーに勤めています。今回の話題、ワインやビールの表現ということで、いつも以上に興味深く拝見しました。ワインの勉強をし始めた当初は、ワインを表現する語彙がほとんどもちあわせていなかったので、自分が感じた香りを適切に表現できずとても苦労しました。お二人の話題に出たように、実際にたくさんの果物や野菜、花の香りを嗅いだりしました。ご存知かもしれませんが、ワインの勉強用に、いろいろな果物や野菜、スパイスや鉱物などの香りのサンプル(液体)もあるんですよ。そのような、実際の香りを自分で感じて嗅覚で覚える方法とは別に、同じワインの香りを取りながら、熟練した先輩ソムリエの表現、ワーディングを聞いて、「なるほど、この香りは今まで実際に感じたことがなくて知らなかったけど、この言葉を使って表現するんだ」という手順で習得したものも少なくありません。なんとなく、この過程は、言語習得の手順にも重なるのではないかと思いました。「あー、この生き物は、初めて見るけど、ママが「わんわん」って呼んでるから、きっと「わんわん」という名前なんだろうな」という感じです。話はそれますが、同じワインでも、グラスの形が変わると、感じる香りも変わるんです。これ面白いので、もしよかったらぜひ体験してみてください!
私には似つかわしくないお洒落なワインバーに初めて行ったときの事を思い出しました。出されたワインの感想を聞かれて考えた末「おばあちゃんちのタンスを感じます!」って酔った勢いで言ってしまい、店員が怒るかと思いましたが、「いい例えですね!それいい!」とまさかの笑顔。返答がよかったのか?皮肉なのか?わからなくなり、ここは私が踏み入ってはいけない魔境に感じました。そのワインはうまくなかったです!
最後の勢いで笑った
樟脳の匂いとかなのかな…
いいなぁ。おばあちゃんちのタンスの香り、わかる気がする。
おばあちゃんというポジティブな単語を使いつつ不味いの草
Twitterに出回ってる話
化学科は鼻にガスクロがあるので、杏仁豆腐のような香りを嗅げばニトロベンゼン、バナナは酢酸イソアミル、パイナップルは酢エチと評すのが定番です。ちなみに私は、日本酒を飲む際にしばしばカプロン酸エチルや酢酸イソアミルを検出します。
17:33突然堀本さんの顎が光だしてとうとう顎が神に認められたのかと思った
エジプトの「アブ・シンベル大神殿」みたいつまり堀本さんはファラオだった!?
花屋です。一般的なイメージと違い、ほとんどの切り花には香りがありません。よく並んでいる種で強い香りがあるのはユリくらいで、花屋で思い浮かべる香りの印象はこれ由来かと思われます。ただ、葉をちぎったり揉んだりすると良い香りを出すものはいくつかあり、ユーカリやワックスフラワーなどが挙げられます。そのような切り花を使って花束を作っていると良い香りで、えも言われぬ心地になるのですが、その香りをなんと表現したらいいか分からないのでちょっと果物屋行ってきます
清酒製造に関わっております。いつも楽しく聴かせていただいてます!造り手として強く感じるのは、どの立場でそのものと関わるかによって視点が違い表現が全然違ってくることです。消費者や飲食店様にとっては不思議な香り、面白い香りなどと捉えられるものも、製造者としては欠点だったりします。また、ワインと清酒でも大きく違い、香味を足し算的に考えるか引き算的に考えるかという違いもあるなと思います。ワインは芸術的な表現が強く、清酒は現実的な表現が強いと思っています。ちなみに、納豆菌はとある会社で保存されている菌株だけでも2000種類以上あるそうです笑
17:24 堀元さんがナントカ皇帝の意志を継いでると言い出してからアゴが光り出してワロタw
今回のお話は食レポだけでなく、芸術系全般の感想についてもとても参考になるお話だと感じました。絵を見て「きれい」、音楽を聴いて「楽しい」、映画を観て「すごい」、これらのシンプルな印象もとても大切なものですが、そこからのもう一歩を踏み出すヒントになりそうです。
確かに、「これはソナタ形式だね」「バッハのなんとか楽章みたいだなぁ」「最後のドラムの終わりかたキャデッツやんw」「冒頭はフロントピットのアンサンブル、次にメロフォンがメロディーで、ファーストヒットでブラスとドラムが前に出てきて、といった感じでどこがメインなのかしっかり共有できている」とか言うとめっちゃ音楽分かってる人に見える
ワイン評価の語彙は、スコッチ評価の語彙も影響していますね。スコッチではヨード臭、ピート臭の度合いがよく表現されますが、ヨード集というのは仕込み水に使われる井戸水に海藻が含まれると薬っぽい匂いになります。海藻が含まれるということは海に近い井戸水ですので、アイラ島などの島で作られるスコッチシングルモルトに多いですね。ちなみにピート臭っていうのは麦芽の成長を止めるために使用する泥炭(ピート)の香りです。同じようにソムリエがいるのと地域的に近いので影響しあっているのだと思います。スコッチはイギリスの禁酒令の時代との関連が深くて面白いですよ。
税金逃れの為にピートを使う様になった逸話も面白い
@@早川眠人 うおおお!ソムリエという職種が仕事として認められるくらいその地域にワインやスコッチなどが定着していて、その作成過程での匂いあるあるがグローバルスタンダードになってるの面白いですね!じゃあ日本酒もソムリエ的な職業があったとしたら、いぐさの香りとかがプロの語彙になってたのかもしれないですね
ワインのソムリエとしてレストラン勤務してます。ワインの香り(味)関しての勉強は、はじめ要素分解して学ぶことが多かったです。(参考にした本や動画で一番理解がしにくい部分だったため)ですが、そうしてるうちに要素分解してワインを嗜むのは疲れてくるんですよね。そこで、それぞれの要素の関係性を仮定して理解するのが楽だと学びました。例えば白ワインのフルーツ系の香りを表現する時、青リンゴ、レモン、パイナップル、白桃、といった語彙を使いますが、これらは成熟度合いにおいて関係性があると仮定させるといったものです。答えとしては、未熟(フレッシュ)に感じるものから順にレモン→りんご→白桃→パイナップルと経験を積み重ねることで導き出せると思います。これは白ワインに限らず、スーパーに売ってる果物も同じなので仮定の妥当性もあるし好んで使用してます。プロになればなるほど、この関係性は語彙と共に詰まっていき微差に気づけるようになるといった具合です。もう一つの関係性として、ヨード香や鉛筆の芯、猫のおしっこなんていう語彙は、上記の通り仮定したフルーツなどの香りで理解した部分(なれてくるとモジュール化させます)をはみ出した個性として個別に理解することが多いです。これらは強い単語なので記憶しやすいですが想像よりもずっと数が少ないものかと思います。普通はフルーツの香りあるいは花の香り(これは香りの濃度の相関)で事足りるのけど、それに加えの評価だからこそ、命名法は置いといて「猫のおしっこ」もプラス表現とするんでしょうね。これらがどういった出自で現れるのかを興味持つと、なかなか単一の答えは存在せずワインの学習には際限がないことが理解できるかと思います。それが苦痛だと思う方は、ワインを学習サンプルとして学び財布の底が尽きていくことになります笑そんなわけで、要素分解してたところから各々の関係性を知って理解を深めていきました。が、それも面倒ですので最終的には「結果、どんなふうに感じたか」を重視して記憶しています笑(このへんは経験がカバーしてくるので、ブラックボックスとしています)ただ、レストランで勤務してお客さんに分かりやすく簡潔な説明というのはそのワインを飲んだ時の印象ということになります。長々と書きましたが、ワインの世界は蓋を開けるとすべての分野に共通する「言語を通した理解」に依存してることがよくわかります。そんなわけで、いつも番組(フランチャイズのモノ含め)にはお世話になってます。ありがとうございます🍷
長年思っていた疑問が解消しました。「リンゴの香りがします」と例えられたとき、「どの種類のリンゴ?」「熟れてるのと未熟なのとでは香違うよね?」とかが気になっていましたが、ワインにおける「リンゴの香り」というタグはあくまでのワインにおける指標としての語彙なので、リンゴそれ自体とは直接は関係ないわけですね。
17:40 堀元さんの顎が神々しく輝く
気になって内容入ってきませんでした。
31:30 猫のオシッコはソーヴィニヨン・ブランの香りの比喩でよく出てきます、また同じソーヴィニヨン・ブランの香りとして「犬の濡れた匂い」とかもありますよ
確か今井先生がゲストの回で「様々な匂いの種類を比喩に頼らない語彙として体系化した部族がマレーシアの奥地に存在する…!?」的な話をされていた気がします仮に彼等に師事し、オリジナル語彙をフル活用した完璧な批評をしても誰にも伝わらない食レポになるんですよね…
あー。彼らの表現によるワイン/ビール評、聞きたい。
日本語に訳そうにもそれにあたる語彙が無いから、結局は比喩や全く新しい言葉を持ってきて意訳として当てるしか出来なさそうですね…。
@@ryojitakei71 どうでしょう。それにあたる日本語の訳語がなくても私たちはアカウントにログインしてリツイートしたり、デスクトップを使いこなせたりみたいなことはしてて、新しい概念も横文字のまま取り入れて使ったり出来るので、言葉とその指す概念をセットで把握できればいけそうには思います。逆に日本人そいうの得意かも知れないwただ匂いだと具体的な物や事じゃないので、それの把握がしんどそうだし、そのわかんない言葉によるマップをまず頭の中に作成しなきゃならないので、まぁ自分で言っときながら、相当つらそうですね。。
@@pc_1330 そのマップをインストールするのにまず比喩を使うだろうからねぇ、結局って感じになりそう
@@pc_1330 ですね、ですから、それらの語彙を日本語に輸入することを考えた時、考えられる方法はいろいろあるけれどどれも大変だよね、という話だと思います。
この前香水を買った時、店員さんの香りの紹介の仕方に感動して、香りの言語化について調べていたところでした。意外と論文とかも出ていて、読んでみたらおもしろかったです。あと、最近はAIで自分の嗅覚を言語化してくれるシステムがあり、それを使って好みの香水を探せるというサービスもあるみたいです。
ゆる学徒ラジオやってたとき堀本さんげっそりしてたから最近堀本さん健康そうで良かった
今年試験に合格した駆け出しソムリエです!現ソムリエ協会会長の田崎真也さんは、日本語での表現に限界を感じて、コンテストの際はフランス語でテイスティングコメントを述べておられました。味や香りに関して、フランス語の解像度はとても高いのでしょうね。タグ付けの感覚、まさに的確です!私がテイスティングする際には、アロマホイールにない言葉で捉えている場合もあります。味醂みたいな味を感じたら「長期熟成のニュアンス」と判断したり、自分の感覚でバナナみたいなにおいを感じたら「バニラのような樽香」と表現する。など、まさに翻訳をしています。バナナという語彙は、また別のタイプのワインを表現するときに使われるので、正直に「バナナ」と言うことはできないことになっています。
子供のころ、父親と海岸を車で走っていて、あるところで急に磯臭さを感じたのでそれを告げたら、「磯臭さって海藻が腐ったときに出るんだよ。だから、砂浜はあんまり磯臭くないけど、漁港とか網についた海藻を臭外して捨ててあるところが磯臭いんだよ。」と言われて納得したのを思い出しました。ヨード臭ってそんなことなのかなと思いました。
これ、ぼくが協賛入れるべき案件なんだよなぁ。。。
シャネルは製品開発のテスターに日本人を起用するという話を聞いたことがあって、理由は「世界一オノマトペの多い日本語を使っているので、化粧品の微妙な効果の差を言語化出来るから」だそうです。食レポにも援用して、「このビールはドジャ~ンとした味とグッパオンって感じのキレが特徴だね」みたいにすれば母語話者の強みを活かせるかもしれません。
それっぽいオノマトペを並べただけなんだろうけど味がなんとなく想像できるのが凄いショットガンで一気飲みしたくなるビールだ
8:26 「言語化する」ではなく「言葉に翻訳する」という表現良い。
詳しくなればなるほど脳内データベース構築とタグ付け、それらの共通知を用いての解説という境地にたどり着くんですね音楽で言えばロック雑誌を読んでいましたが、それらの評論はジャンルや音楽性を高度に言語化しており、評論の字面で気になったバンドを実際に聞くことで評論家の共通知に触れる事ができ、それらを理解していくことでかなり鑑賞力を鍛えられた記憶があります映画評論を聞くのも大好きです 一滴も酒が飲めないのにソムリエ漫画とかバーテンダー漫画読むのも好きです評論というのはとても高度な知的活動で、それらは圧倒的な鑑賞経験の量と質、勉強量と言語化能力に支えられているともすれば「評論家」と聞くと蔑称のニュアンスを含みがちな昨今ですが、私はその道の鑑賞のプロとして何であれ尊敬しています
17:33 堀元さんに日光がぶち当たってて、アサヒスーパードライの伏線回収してるの流石なんだよなあ。
有機化学の研究をしているのですがおそらく多くの人より匂いの記憶が得意だと思います。日々様々な物質を扱っているからか、ふと日常で正体不明な匂いを嗅いだ時も似た匂いの薬品を脳内検索することで分類・言語化ができるようになりました。さらに有機化学者の場合はその匂い物質の官能基(化学構造)もアルデヒド、エステル、ハロベンゼンのように大まかにあたりを付けられる、というのも特徴かもしれません。
高校の化学の実験で、なんかの物質が靴屋さんの匂いや!ってクラス中で盛り上がったのですが、なんという物質だったか忘れてしまいました😢分かりますか…?
コメント欄が過去一鮮かで、動画もさることながら楽しいです。
コメント欄を読むのも楽しい稀有なチャンネルそろそろ生成文法の続きが見たくなってきた…
猫いますが、猫トイレの性能が高すぎて、それほど臭わないし、unbepissedのまま処理できちゃいます。高性能猫トイレからほのかに漂ってくる匂いは、確かに白ワインと共通の要素があるように思われました。次回も楽しみです。
OEDおもしろ単語1を見返していたらLantという単語が出てきて、意味が「ビールを強くするために尿を加える」で笑いました。まさかの1年越しの伏線回収
最近の回のなかでも特に興味深い内容でめちゃくちゃ最高でした。自分も、香りの商品を売る会社に勤めていた時は、どんな言葉で客にこの香りを伝えるのか、ましてやウェブサイトだけ読んでいかに香りの良さを伝えるなど、かなり悪戦苦闘していたことを思い出しました。人間の嗅覚はかなり優れているのに、それを表現する言語が間に合っていないこと、とても興味深いですね。
食べるのも作るのも好きなんで味が気になった時は何が入っているんだろうとか調理するときにどんな工程を踏んでいるのか予想して作った人に聞ける時は聞いてみたりして言われてみれば何かを学ぶ姿勢と同じだったんだって
数学の一分野で形式概念解析(fomal concept analysis)があって、これを応用して「数学セミナー2022年9月」に載っているコラムでビールを造ってました。ホップの「honey」「lemon」「pine」などの香りを順序構造によって束を構成してハッセ図を描くことでデータテーブルを視覚的に解析するとのことでした。
水を硬い、軟かいって最初に表現した人って冷静に考えるとスゴいよなぁ共感覚の持ち主だったのかな
確かに。でも飲むとやっぱり、硬い、柔らかい、て表現は当たってるししたくなると感じます。いつの間に誰と何を共有してるんだ私…
言われてみれば確かに不思議な例えだけどハマってる感じがして凄い
ヨード香は多分、ウイスキーの香り表現からの横展開じゃないかなぁウイスキーはピート(泥炭)が香りの由来になることがあるわけだけど、海の近くで産出されたピートは海藻なんかを巻き込んでる影響からヨウ素を含んでいて、結果としてヨード香がするって話を聞いたことがあります
ウイスキー好きとしてはウイスキー以外にもヨード香とか使われるんだな〜という驚きがあります。
赤チンと言うか薬臭い香りがする事があるが、これを何香と言うのでしょう?
水野さんがビール当てに失敗したときの言い訳を聞いて、昔のテレビドラマ「刑事コロンボ」で、めちゃ有名なワインコレクターがそのワインセラーに被害者を閉じ込めて殺した。その証拠を、ワインの温度管理ができていなかったために高級ワインが台無しになってしまった。とコレクター自身に言わせるという回がありました。
重箱の隅をつつくようですが・・・ヒトは10万種の匂いを認識することができるだけで、ヒトの受容体自体は約400種類程度しかないのです。
仕事として有機化学をやっている者ですが、有機化学で扱う薬品類は大変再現性良く同じ香りがするので、化学物質名は匂いや味の記憶やラベル付けに活用しています。それだけでなく、もちろん実際に分子レベルでの香気成分への要素還元そのものになる場合も多いです。たとえば、果物の香り→高級カルボン酸エステル、アクリル絵の具、病院の消毒薬のような匂い→フェノール、杏仁豆腐の香り→ベンズアルデヒドといった感じです。特に化学の人だと香りマップは、香りに紐づいた分子構造の共通点やその差異から考えるので、匂いを嗅ぎながら分子構造を想像していたりしますが、ソムリエはアルマホイールと使っていたりと道具立てが違ってて、そこをまた興味深く拝聴していました!
仕事で和紅茶や日本茶を扱っているんですが、紅茶の香りの表現も多彩で、一口に花のような香りといっても、蘭や梔子、すずらん、沈丁花などいろいろな花で例えるので、その辺の花屋に行ってもカバーしきれず苦労しています
デカルト味がすうっと鼻を抜ける冷たくて美味しい
あっ、堀元さんの風味だ!
グロゼイユは赤すぐり、フレーズデボワは野いちごの事ですね。どちらも市販されてるのはあまり見ませんが、自分の地元の北海道の田舎ではその辺の野山に生えてたりして、子供の頃はよく食べてました。カシスは確かグロゼイユの仲間で、どれもあんな感じの甘酸っぱい(あまり甘くはない)感じの果物で、正直その香りの差異は言われてもわかんないです笑あと、海藻は英語でseaweed(海の雑草)と表されるように、海苔も昆布もワカメもメカブも同じものと見なされてるようです。近年では日本食が普及してきて、さすがに料理に雑草って名前を出してはマズイと言うことでseavegetableなんて呼ばれかたをするそうです。
パッションフルーツもフラムボワもカシスもグレナディンもリコリスの香りも…酒で覚えた…
味にラベル付けるためにやむを得ず、ってのは色名とかも似たものを感じますね。「橙」なんて見たことすらないのに当たり前に使うし、「暁色」とかもともすればスカした表現ですね。そして猫のオシッコが出てきた時点で「ついにお二人unbepissedではなくなるのか?」と期待してしまった
食事の時に気の利いた感想が言いたくてシリーズを何度も見ていたら、何故か飲めなかったビールが飲めるようになりました! ありがとう、水野さん堀元さん ありがとうゆる言語学ラジオ〜!
ギネスビールを初めて飲んだ時、納豆の香りを感じました。また友人はワインを飲んで地下足袋の匂いがすると言っていました。きっとヨーロッパではそれぞれ別の名前で表現されるんでしょうね。香りを要素に分けるのは、数字を素因数に分解するのに似てるなぁとも思いました。
ちょっとズレるけど、コーヒー飲んでなぜか納豆を感じることがあります。。。
少し前に、蝋梅はいい香りがすると言ったら、どんな香り?と聞かれて、甘酸っぱいと答えたものの、梔子の香りも甘酸っぱいと自分で言ってたなと思い当たり、違いをどう表現すればいいんだろう?と思っていたので、その難しさはこういうことなんだと納得がいきました。でも、ハナカンザシもフジの花も蜂蜜の匂いがするけど違いもある、その違いを言葉で説明できたらなぁと思います。
堀元さんに日差しがっつり当たってて笑っちゃった
18:32 発酵の話をしている堀元さんが発光している
楽しみに待ってました!
香水が好きで、クラフトビールもよく飲むのですが、香りや味を記憶するために何か感想を言うようにしていても、どちらも感想を述べるときにいつも語彙の少なさに困っています。イキりたいわけじゃないので堀元さんが腹立っていたような本の表現もしたくないしそもそも出来ないし……と思っていたので、これからの回も楽しみです!
うーん、いい題材を持ってくるなぁ。言語表現と食レポをつなげるとは・・・さすがです。
白い花の香りとか、黒い果実の香りとか、限定し切れてないものがあるのを見て「これは白い花"を連想する"香りとかそういう感じなんだな」と納得した覚えがあります。
ヨード香といえばスコッチウイスキー(特にアイラ島の蒸留所)島で採れる、海藻混じりのピート(泥炭)でモルトを燻すからですヨーディ(メディシナルとも)なウイスキーは美味いと感じるまで“壁”を乗り越える必要があります
音楽やってる身としてはソムリエの話は通じるものがある気がしました。コードやリズム、曲構成や使われている楽器(音色)、オマージュ等…意識しないとつい左脳で聴いて分析してしまっている事が多いです。お二人が普段されてることも、例えば「うんちくクリシェ」という概念や、難読漢字を難読漢字で説明する、初見の単語の語源を特定しようとする等の行為は似たようなモノかもしれません。もともと味や料理に興味がある人にとってはビールやスパイスの違いを判別できることの方が自然な事かも。
「海藻を食べる文化」って、主に東アジア界隈だけ?…いや、他に地中海とかもあったのかな?でも、そんなに広く食べられているわけではなさそうなので、馴染みのない人にとっては「ヨウ素の匂い」なんでしょうね…ネコのおしっこの匂いは、なかなか刺激があってキツいです💦
「美味しい、血みたいだね!」ピダハン族かよ…
今回も非常に面白い回でした!ちなみに友人の杜氏さんは香りの種別を「アルコール系」「テルペン系」などで分類して嗅ぎ分けていました。
工場見学に行って原材料の匂いを知ることで味のマップを作ることで味の表現ができるようになったそれってつまり、ディヴァイド&コンカーってことですか?ソシュール味がありますね
猫のおしっこ be-pissedなので安心しました、あとハリネズミのおしっこにも bepissedなので食レポに使いたいと思います
私は幾度かセミにかけられたくらい。。匂いは…思い出せんなぁ。
漫画、神の雫好きな人はたまらんだろうなあと思いながら拝見していました。自分も自炊料理ブログ書いてるので、もろお役立ち動画でした。ありがとうございます。
ソムリエになるために勉強が必要ならソムリエによる評価を理解するためにも同等の勉強をしないといけないな
味や香りを言葉に結びつけている~みたいな話、面白かったです。以前にお二人が「飲食店に行くとお店の歴史を調べたくなる、料理自体ではなく料理にまつわる情報を味わっている」みたいなことを語っていたのを思い出しました……高いうなぎ屋の話だったかな(どの回の話かも曖昧で~す)
猫を飼ってます。トイレ掃除の際に「そういえば、猫のおしっこってゆーてそんな不快じゃないな?」とうっすら思ってはいましたが、まさかワインの香りの形容に使われているとは思いもしませんでした…。明日からもっと勤勉な気持ちで嗅ごうと思います。
堀元さん光ってるの気になる笑
去年、神の雫を一気読みしたばかりなので、興味深いお話でした
ムカついてたところ、ビジネス書ライブ思い出して笑いました
固有名詞でもないからからこれくらいならわかるけど「漁夫漁夫!上斜線ある遮蔽横アビ!やっぱ巻くウルトも切って!」ってゲーム用語ばっか使う初心者に優しくないやつに似てそう「やりあって消耗しているところを狙って敵が来たから上方向からの角度を使った攻撃を物体の後ろに隠れるだけでは逃れきれないからキャラ固有のアビリティで補い体制を整えるよ回復をする時間を作るためには必殺技も使ってしまおう」とか言ってると途方もない情報量を瞬時に伝達しきれない...やっぱちょっと違うな読んだ人いる~?対あり~
ヨードもといヨウ素は古代海水を抽出して作られるから、ヨード臭も堀本さんの言おうとしてた海藻臭と似たものなのかもしれないなと考えました。
途中で堀元さんに当たってる光が気になった
ビアバーで働いていますが、「松ヤニってどんな香りやねん」は割とあるあるだと思います。僕は未だにパイニーな香りがどんなものかピンと来ていません。アメリカのIPAによくある、ちょっと甘いような感じ?の香りなんですかね……。いつか本物の松ヤニを探して嗅いでみたいと思います。
松林にいけば簡単です。楽器屋さんでも化学薬品をあつかっているところでも扱っています。
気になったので飼い猫の股を嗅いできました。酸っぱいような、公衆トイレの匂いを極限まで薄めたような匂いに加えて、猫特有の香ばしいポップコーン臭が付随していました。猫トイレも嗅ぎましたが多少ツンとするもののあまり強い匂いではありませんでした。尿そのものではないので正確ではないですが参考になれば…
いや尿そのものを嗅がないと!尿自体はめっちゃ刺激臭あってくっっさいですよ。多分トイレは砂とかシートとかで防臭されてると思うので是非尿自体を嗅ぎましょう!
17:10頃から堀元さんの顎が光り始めて、17:27でピカーってなるよ
アゴが発光(発酵)してますね!
日本酒について勉強中ですが、例えられてるものを知らないはほんと共感😅
コーヒーのQグレーダーです。Qグレーダーの試験の中に、液体の中にある酸味、甘味、塩味を当てるというものがあります。(例えばAの液体には酸味強・甘味弱、Bの液体には塩味強・酸味弱、Cの液体は甘味弱のみ、のように)これは普段からクエン酸水、砂糖水、塩水で練習をしており、特にスポーツ飲料なんかはまともに味わうことができない体になっています。コーヒーの風味を表現するのにもフルーツや花に例えるのですが、例えば「strawberry」なんかは国によって味の捉え方が違ってくるので、できるだけ使わないようにしていますね。あとは日本人に馴染みのない表現はしないように気をつけており、動画ででてきたクローブは単にスパイシーと表現することもあります。あまり馴染みがないけど、ドストライク、まさにこの香りというので、「バイマックルー」と表現したことがあったのですが、お客さんにはまったく伝わりませんでした。味の表現は、単に液体を口に含んでいる時に舌で感じる味覚だけでなく、鼻に抜ける香り、口当たり、後味などの総合的な組み合わせなので、まさに左脳フル回転で味を探しています。表現した味がお客さんと共有できた時はこの上ない喜びを感じます。
17分くらいから堀元さんに陽の光が…w
ヨードはヨウ素のことです。英語でiodine、フランス語でiodoと表記します。海藻にはヨウ素が多く含まれているので、そこから来ているのではないでしょうか。ヨードでを含む消毒液は褐色のことが多く、うがい薬等がこれにあたります。
ウイスキーも「○○樽由来の甘み」「○○樽の香り」とか、使われてる樽の特徴を言えると、それっぽさ出せる気がします!要素分解、なるほどという感じ。
ラーメン本か何かで「アンモニアは微量だと美味しい(曖昧でーす)」と読んだことがあるのを思い出しました。
「牛の糞の香り」という言葉がドンピシャなワインを飲んだことあります。牛の糞が良いいある草原にハイキングに行くので素直に語彙が出てきました。味はとても美味しかったです。
こないだ友達とインプット奴隷合宿に行ったら、ホテルの料理が美味しすぎて「いろんな味がする」「何かわからないけど美味しいことだけはわかる」とふたりで言っていたのを思い出しました
個人的定義ですがライチー=少しミルクを入れたアールグレイクローブ=正露丸タール=石鹸(実際にコールタールから作った石鹸があります)というところでしょうか。それと、今までに聞いたことのあるワインの味わい表現には「土壁のカビ」「ネズミのふん」などがありました。スカしてるとかを飛び越して「カビとかふんとか、喰うたことあるんかーい!」とツッコミたくなりました。
ソムリエの方が言語に当てはめるって意味で、一般人よりもデジタルっぽく評価してるんだなあ
言語化すると解像度があがるって、当たり前のことなのかもしれないけど、こゆ事なのかって思ったわ。面白いっ!
IPAビールは大概猫のおしっこの匂いだなぁと思っていたのでワインでは褒めの言葉と聞いて安心しました!
実際入ってる物だけじゃなくて当人がそう感じた食材(たまに食材じゃない)も並べ立ててるよねイオンのウイスキーのレビュー見てみてほしい
色の付いた焼酎なのでは?
カンカン照りのアスファルト
膿の匂いも文献的には異臭となりますが、経験を重ねるにつれ嫌気性の匂いや乳酸系の匂いの違いがわかり、抗生剤の選択に役立てることがあります。
わー職人技…
ゆる言語学ラジオの過去の回で単語は海にマークをうっていくのと同じだ的な話があった気がしますが(うろ覚えですいません)、嗅覚というものの海に語彙を当てはめてマークをうっていくのに似てるとおもいました。
ラッパーが「ライク」使いがち みたいな話で面白かった
音楽聴く時もある程度やってる人は要素分解して聴いてる気がする一番大きいとこだと楽器ごととか
最近の音楽はいろんなジャンルが混ざり合ってるから、細かく要素分解できるだけのデータベースを持ってる人羨ましく思う😢
以前、仙台のキリンビール工場に見学に行った際に麦汁を飲ませてもらいました。それから一番搾りの麦の部分わかるようになったの思い出した。
火打ち石、何となくわかります。昔ライターで点火の瞬間、一瞬香りましたよね
水野さんの高速いい訳天才的
一流のワインソムリエがワインの匂いを「カブトムシの眠る腐葉土」に例えるのは、単純に匂いが似ているからだけではなく、腐葉土の柔らかさや森の空気の湿度、カブトムシを掘り起こした時のワクワク感や懐かしさまで考慮した上で、客観的な味や匂いの評価に加えて主観的・情緒的な感覚を含んだ詩的な意図でそうしているんだと思ってました。
おもしろー、味覚と臭覚は、生き残る上で大事だからこそ、直感的な言葉にならない鋭敏な感覚がアレコレありそう。自分で記憶し他者に伝える語彙って考えたら、言葉の数が視覚より圧倒的に少ないですね。面白いです!
水野さん、ビール当てられなかった言い訳がエミネムくらい早くて草です
ハリーポッターで変身薬のポリジュース薬に対して、アラスター・ムーディが「ゴブリンの小便のような味」と喩えていたのはソムリエ的食レポの結果だったのか。
元コーヒー豆でアルバイトしてました。私もドライフルーツを食べたり色々勉強しました。他にも、マウスフィールなど、味だけでなく、ベルベッティやフルボディなど他の勉強もよくしました。
一本43分でこれ見たら食レポ上手くなるのか~と思ったら全5回の予定で草この濃さで5本は見がいがある
エスニックジョークの中に、フランス人が「日本は豊かな国だと聞いていたのに海藻なんかを食べている」と言っていたというものがあったので、フランス人は海藻食べないんだと思います。
当方国語学科卒の言語好き&ソムリエ・清酒専門評価者(日本酒の公的官能評価資格)取得の大の酒好きで、完全に俺得シリーズなので大変楽しみにしています!
そして自分もソムリエの勉強の際、本当に、食べもしない果物や、使いもしないハーブを大量に買って嗅ぎまくりました。
今でもキッチンにどう使ったらいいかわからないクローブやらジュニパーベリーやらユーカリやらが大量に眠っていますし、グロゼイユ(赤すぐり)も冷凍で1kg買いました(1kgの業務用しか売っておらず)。
今回の動画でハッとしたのが、「香りには物理尺度の指標が作れない」ということで、自分もソムリエの勉強を始めて真っ先に直面したのが「この香りを抽象語で表現するのは無理だ!」という絶望でした。
舌で感じる味覚は「やや甘い」「とても酸っぱい」などある程度尺度で表現できるのですが、香りはどう尺度に落としたらよいかわからず、言葉にできないのです。確かにこの口の中に何かしらの香りは広がっているのに、それを言葉にしようとすると詰まって出てこない。そうするうちに香りは消えてゆき、言葉にもできないので記憶からも消えていく‥というもどかしさを何度も経験しました。
それを、ワインを右手に、ハーブやフルーツを左手に持って交互に嗅ぎながら、比喩を通じて香りを認知していくことで、最初は「とてもフルーティ」「ややフルーティ」とか数ビット程度の情報しか表現できなかったのが、徐々にドット絵レベルで見えるようになり、今ではようやくスーファミマリオくらいの解像度ではワインを捉えられるようになったと思います。
自分の理解ではワインのテイスティング能力というのは「いかに尺度の細かい比喩の定規を持っているか」ということです。
すなわち最初は「フルーティ」だったものが「柑橘っぽい」「ベリーっぽい」、そこから「レモンのような」「グレープフルーツのような」「ライムのような」、さらに「熟したレモン」「フレッシュなレモン」と目盛りを細分化し、タグ付けしていく。その時に、実際にその香りを知っていないとそもそも認知できないので、ワインのテイスティング能力を高めるということは、すなわち比喩になりうる森羅万象の香りのデータベースを作ることである、というのは自分の実体験としてあります。
自分もワインを勉強する前は、「熟したカシスのアロマ、ゼラニウムやメントール、針葉樹、なめし革のニュアンスを感じる‥」といったコメントが「ただのかっこつけやろ」と思っていたのですが、これが「比喩を通じた定規の目盛りを読んでいるんだ」と理解した時はまさに「エウレカ」でした。(田崎真也さんレベルはPS5の解像度くらい、尺度を詰めた「味の定規」をお持ちなのだと思います。)
ちなみに「ぺトロール」は(最近はオフフレーバー扱いされているようですが)リースリングという品種に特徴的と言われており、最初は全く分からなかったのですが、あるとき「キューピー人形(塩ビの人形)の香り」と言われて一発で認知することができ、逆に嗅ぎ分けるのが得意な香りになりました。
自分は人間は言語を通じて世界を把握するものであり、語彙というのはその「画素」であり、自分の腹落ちした語彙が豊かであることは、それだけ世界を高い画質で捉えることができる、ということだと思っているので、ワインの勉強をする中で「未知の世界が言語を通じて解像度が上がる」という体験をできたことは、言語学に興味がある者としても大変良かったと思っています。
「ぺトロール」のくだり、めっちゃ分かります!私は「浮き輪の香り(匂い?)」と認知していますw
@@yut7356 お二人の、嗅いだことないものを身近なもので置き換える現象、興味深いですね。
複数の香りのタグで因数分解していくような感じですね、テイスティングって。
そこから逆算してワインの全体像を解像度高くイメージするための表現というか。
アルコール全般、他人に勧めるときに「飲みやすい」のを美点とすることが多い中、ワイン(特に赤)は「複雑性」を尊ぶという文化も、
ああいったテイスティング表現に繋がっているんでしょうね。
実際は他のアルコール飲料も高級になるほど複雑性が増していくかもですが、ワインは褒め言葉に複雑性を取り上げることが多い気がします。
まあ夏場にデイリーの白ワインとかであれば、スッキリ飲みやすいと聞いても美味しそうと思いますが。
ソムリエです。果物屋さんに通って大変だった、みたいな熱い原体験を語りたいところですが、実際にはワインスクールの講師が「これは〇〇の香り」と言うのをメモして、「この香りを感じたら洋梨」みたいな横着な覚え方をしました。それでも資格試験に合格するまでには、かなりの訓練を要し、割と大変でした!
最近は受け手側の嗅覚体験が少なくなってきていて大変そうですね。お金はあってもw
「枯れ草のような香り」と例えてもピンと来ないとか、花も花屋にあるものしか知らないとか完全にゲームのように判った気になる感じにしかならないとか。
楽しみに待ってました
偉い人に高いワインを飲ませていただいた時は「このワイン…曲がってますね…」って言ってますが、大体「君もワインが分かるんだね」と肯定されます。全然分からないので助けてほしいです。
いつも楽しく拝見しています。ソムリエ有資格者で、現在はワイングラスのメーカーに勤めています。
今回の話題、ワインやビールの表現ということで、いつも以上に興味深く拝見しました。
ワインの勉強をし始めた当初は、ワインを表現する語彙がほとんどもちあわせていなかったので、自分が感じた香りを適切に表現できずとても苦労しました。
お二人の話題に出たように、実際にたくさんの果物や野菜、花の香りを嗅いだりしました。ご存知かもしれませんが、ワインの勉強用に、いろいろな果物や野菜、スパイスや鉱物などの香りのサンプル(液体)もあるんですよ。
そのような、実際の香りを自分で感じて嗅覚で覚える方法とは別に、同じワインの香りを取りながら、熟練した先輩ソムリエの表現、ワーディングを聞いて、「なるほど、この香りは今まで実際に感じたことがなくて知らなかったけど、この言葉を使って表現するんだ」という手順で習得したものも少なくありません。なんとなく、この過程は、言語習得の手順にも重なるのではないかと思いました。「あー、この生き物は、初めて見るけど、ママが「わんわん」って呼んでるから、きっと「わんわん」という名前なんだろうな」という感じです。
話はそれますが、同じワインでも、グラスの形が変わると、感じる香りも変わるんです。これ面白いので、もしよかったらぜひ体験してみてください!
私には似つかわしくないお洒落なワインバーに初めて行ったときの事を思い出しました。出されたワインの感想を聞かれて考えた末「おばあちゃんちのタンスを感じます!」って酔った勢いで言ってしまい、店員が怒るかと思いましたが、「いい例えですね!それいい!」とまさかの笑顔。
返答がよかったのか?皮肉なのか?わからなくなり、ここは私が踏み入ってはいけない魔境に感じました。そのワインはうまくなかったです!
最後の勢いで笑った
樟脳の匂いとかなのかな…
いいなぁ。おばあちゃんちのタンスの香り、わかる気がする。
おばあちゃんというポジティブな単語を使いつつ不味いの草
Twitterに出回ってる話
化学科は鼻にガスクロがあるので、杏仁豆腐のような香りを嗅げばニトロベンゼン、バナナは酢酸イソアミル、パイナップルは酢エチと評すのが定番です。
ちなみに私は、日本酒を飲む際にしばしばカプロン酸エチルや酢酸イソアミルを検出します。
17:33
突然堀本さんの顎が光だしてとうとう顎が神に認められたのかと思った
エジプトの「アブ・シンベル大神殿」みたい
つまり堀本さんはファラオだった!?
花屋です。一般的なイメージと違い、ほとんどの切り花には香りがありません。よく並んでいる種で強い香りがあるのはユリくらいで、花屋で思い浮かべる香りの印象はこれ由来かと思われます。ただ、葉をちぎったり揉んだりすると良い香りを出すものはいくつかあり、ユーカリやワックスフラワーなどが挙げられます。そのような切り花を使って花束を作っていると良い香りで、えも言われぬ心地になるのですが、その香りをなんと表現したらいいか分からないのでちょっと果物屋行ってきます
清酒製造に関わっております。
いつも楽しく聴かせていただいてます!
造り手として強く感じるのは、どの立場でそのものと関わるかによって視点が違い表現が全然違ってくることです。
消費者や飲食店様にとっては不思議な香り、面白い香りなどと捉えられるものも、製造者としては欠点だったりします。
また、ワインと清酒でも大きく違い、香味を足し算的に考えるか引き算的に考えるかという違いもあるなと思います。
ワインは芸術的な表現が強く、清酒は現実的な表現が強いと思っています。
ちなみに、納豆菌はとある会社で保存されている菌株だけでも2000種類以上あるそうです笑
17:24 堀元さんがナントカ皇帝の意志を継いでると言い出してからアゴが光り出してワロタw
今回のお話は食レポだけでなく、芸術系全般の感想についてもとても参考になるお話だと感じました。
絵を見て「きれい」、音楽を聴いて「楽しい」、映画を観て「すごい」、これらのシンプルな印象もとても大切なものですが、そこからのもう一歩を踏み出すヒントになりそうです。
確かに、「これはソナタ形式だね」「バッハのなんとか楽章みたいだなぁ」「最後のドラムの終わりかたキャデッツやんw」「冒頭はフロントピットのアンサンブル、次にメロフォンがメロディーで、ファーストヒットでブラスとドラムが前に出てきて、といった感じでどこがメインなのかしっかり共有できている」とか言うとめっちゃ音楽分かってる人に見える
ワイン評価の語彙は、スコッチ評価の語彙も影響していますね。スコッチではヨード臭、ピート臭の度合いがよく表現されますが、ヨード集というのは仕込み水に使われる井戸水に海藻が含まれると薬っぽい匂いになります。海藻が含まれるということは海に近い井戸水ですので、アイラ島などの島で作られるスコッチシングルモルトに多いですね。ちなみにピート臭っていうのは麦芽の成長を止めるために使用する泥炭(ピート)の香りです。同じようにソムリエがいるのと地域的に近いので影響しあっているのだと思います。スコッチはイギリスの禁酒令の時代との関連が深くて面白いですよ。
税金逃れの為にピートを使う様になった逸話も面白い
@@早川眠人 うおおお!ソムリエという職種が仕事として認められるくらいその地域にワインやスコッチなどが定着していて、その作成過程での匂いあるあるがグローバルスタンダードになってるの面白いですね!
じゃあ日本酒もソムリエ的な職業があったとしたら、いぐさの香りとかがプロの語彙になってたのかもしれないですね
ワインのソムリエとしてレストラン勤務してます。
ワインの香り(味)関しての勉強は、はじめ要素分解して学ぶことが多かったです。(参考にした本や動画で一番理解がしにくい部分だったため)
ですが、そうしてるうちに要素分解してワインを嗜むのは疲れてくるんですよね。
そこで、それぞれの要素の関係性を仮定して理解するのが楽だと学びました。
例えば白ワインのフルーツ系の香りを表現する時、青リンゴ、レモン、パイナップル、白桃、といった語彙を使いますが、これらは成熟度合いにおいて関係性があると仮定させるといったものです。
答えとしては、未熟(フレッシュ)に感じるものから順にレモン→りんご→白桃→パイナップルと経験を積み重ねることで導き出せると思います。これは白ワインに限らず、スーパーに売ってる果物も同じなので仮定の妥当性もあるし好んで使用してます。プロになればなるほど、この関係性は語彙と共に詰まっていき微差に気づけるようになるといった具合です。
もう一つの関係性として、ヨード香や鉛筆の芯、猫のおしっこなんていう語彙は、上記の通り仮定したフルーツなどの香りで理解した部分(なれてくるとモジュール化させます)をはみ出した個性として個別に理解することが多いです。これらは強い単語なので記憶しやすいですが想像よりもずっと数が少ないものかと思います。普通はフルーツの香りあるいは花の香り(これは香りの濃度の相関)で事足りるのけど、それに加えの評価だからこそ、命名法は置いといて「猫のおしっこ」もプラス表現とするんでしょうね。
これらがどういった出自で現れるのかを興味持つと、なかなか単一の答えは存在せずワインの学習には際限がないことが理解できるかと思います。それが苦痛だと思う方は、ワインを学習サンプルとして学び財布の底が尽きていくことになります笑
そんなわけで、要素分解してたところから各々の関係性を知って理解を深めていきました。が、それも面倒ですので最終的には「結果、どんなふうに感じたか」を重視して記憶しています笑(このへんは経験がカバーしてくるので、ブラックボックスとしています)ただ、レストランで勤務してお客さんに分かりやすく簡潔な説明というのはそのワインを飲んだ時の印象ということになります。
長々と書きましたが、ワインの世界は蓋を開けるとすべての分野に共通する「言語を通した理解」に依存してることがよくわかります。そんなわけで、いつも番組(フランチャイズのモノ含め)にはお世話になってます。ありがとうございます🍷
長年思っていた疑問が解消しました。
「リンゴの香りがします」と例えられたとき、「どの種類のリンゴ?」「熟れてるのと未熟なのとでは香違うよね?」とかが気になっていましたが、
ワインにおける「リンゴの香り」というタグはあくまでのワインにおける指標としての語彙なので、リンゴそれ自体とは直接は関係ないわけですね。
17:40 堀元さんの顎が神々しく輝く
気になって内容入ってきませんでした。
31:30 猫のオシッコはソーヴィニヨン・ブランの香りの比喩でよく出てきます、また同じソーヴィニヨン・ブランの香りとして「犬の濡れた匂い」とかもありますよ
確か今井先生がゲストの回で「様々な匂いの種類を比喩に頼らない語彙として体系化した部族がマレーシアの奥地に存在する…!?」的な話をされていた気がします
仮に彼等に師事し、オリジナル語彙をフル活用した完璧な批評をしても誰にも伝わらない食レポになるんですよね…
あー。彼らの表現によるワイン/ビール評、聞きたい。
日本語に訳そうにもそれにあたる語彙が無いから、結局は比喩や全く新しい言葉を持ってきて意訳として当てるしか出来なさそうですね…。
@@ryojitakei71 どうでしょう。それにあたる日本語の訳語がなくても私たちはアカウントにログインしてリツイートしたり、デスクトップを使いこなせたりみたいなことはしてて、新しい概念も横文字のまま取り入れて使ったり出来るので、言葉とその指す概念をセットで把握できればいけそうには思います。逆に日本人そいうの得意かも知れないw
ただ匂いだと具体的な物や事じゃないので、それの把握がしんどそうだし、そのわかんない言葉によるマップをまず頭の中に作成しなきゃならないので、まぁ自分で言っときながら、相当つらそうですね。。
@@pc_1330 そのマップをインストールするのにまず比喩を使うだろうからねぇ、結局って感じになりそう
@@pc_1330 ですね、ですから、それらの語彙を日本語に輸入することを考えた時、考えられる方法はいろいろあるけれどどれも大変だよね、という話だと思います。
この前香水を買った時、店員さんの香りの紹介の仕方に感動して、香りの言語化について調べていたところでした。意外と論文とかも出ていて、読んでみたらおもしろかったです。あと、最近はAIで自分の嗅覚を言語化してくれるシステムがあり、それを使って好みの香水を探せるというサービスもあるみたいです。
ゆる学徒ラジオやってたとき堀本さんげっそりしてたから
最近堀本さん健康そうで良かった
今年試験に合格した駆け出しソムリエです!
現ソムリエ協会会長の田崎真也さんは、日本語での表現に限界を感じて、コンテストの際はフランス語でテイスティングコメントを述べておられました。
味や香りに関して、フランス語の解像度はとても高いのでしょうね。
タグ付けの感覚、まさに的確です!
私がテイスティングする際には、アロマホイールにない言葉で捉えている場合もあります。味醂みたいな味を感じたら「長期熟成のニュアンス」と判断したり、
自分の感覚でバナナみたいなにおいを感じたら「バニラのような樽香」と表現する。など、まさに翻訳をしています。バナナという語彙は、また別のタイプのワインを表現するときに使われるので、正直に「バナナ」と言うことはできないことになっています。
子供のころ、父親と海岸を車で走っていて、あるところで急に磯臭さを感じたのでそれを告げたら、「磯臭さって海藻が腐ったときに出るんだよ。だから、砂浜はあんまり磯臭くないけど、漁港とか網についた海藻を臭外して捨ててあるところが磯臭いんだよ。」と言われて納得したのを思い出しました。ヨード臭ってそんなことなのかなと思いました。
これ、ぼくが協賛入れるべき案件なんだよなぁ。。。
シャネルは製品開発のテスターに日本人を起用するという話を聞いたことがあって、理由は「世界一オノマトペの多い日本語を使っているので、化粧品の微妙な効果の差を言語化出来るから」だそうです。
食レポにも援用して、「このビールはドジャ~ンとした味とグッパオンって感じのキレが特徴だね」みたいにすれば母語話者の強みを活かせるかもしれません。
それっぽいオノマトペを並べただけなんだろうけど味がなんとなく想像できるのが凄い
ショットガンで一気飲みしたくなるビールだ
8:26 「言語化する」ではなく「言葉に翻訳する」という表現良い。
詳しくなればなるほど脳内データベース構築とタグ付け、それらの共通知を用いての解説という境地にたどり着くんですね
音楽で言えばロック雑誌を読んでいましたが、それらの評論はジャンルや音楽性を高度に言語化しており、評論の字面で気になったバンドを実際に聞くことで評論家の共通知に触れる事ができ、それらを理解していくことでかなり鑑賞力を鍛えられた記憶があります
映画評論を聞くのも大好きです 一滴も酒が飲めないのにソムリエ漫画とかバーテンダー漫画読むのも好きです
評論というのはとても高度な知的活動で、それらは圧倒的な鑑賞経験の量と質、勉強量と言語化能力に支えられている
ともすれば「評論家」と聞くと蔑称のニュアンスを含みがちな昨今ですが、私はその道の鑑賞のプロとして何であれ尊敬しています
17:33 堀元さんに日光がぶち当たってて、アサヒスーパードライの伏線回収してるの流石なんだよなあ。
有機化学の研究をしているのですがおそらく多くの人より匂いの記憶が得意だと思います。日々様々な物質を扱っているからか、ふと日常で正体不明な匂いを嗅いだ時も似た匂いの薬品を脳内検索することで分類・言語化ができるようになりました。さらに有機化学者の場合はその匂い物質の官能基(化学構造)もアルデヒド、エステル、ハロベンゼンのように大まかにあたりを付けられる、というのも特徴かもしれません。
高校の化学の実験で、なんかの物質が靴屋さんの匂いや!ってクラス中で盛り上がったのですが、なんという物質だったか忘れてしまいました😢
分かりますか…?
コメント欄が過去一鮮かで、動画もさることながら楽しいです。
コメント欄を読むのも楽しい稀有なチャンネル
そろそろ生成文法の続きが見たくなってきた…
猫いますが、猫トイレの性能が高すぎて、それほど臭わないし、unbepissedのまま処理できちゃいます。
高性能猫トイレからほのかに漂ってくる匂いは、確かに白ワインと共通の要素があるように思われました。
次回も楽しみです。
OEDおもしろ単語1を見返していたらLantという単語が出てきて、意味が「ビールを強くするために尿を加える」で笑いました。
まさかの1年越しの伏線回収
最近の回のなかでも特に興味深い内容でめちゃくちゃ最高でした。自分も、香りの商品を売る会社に勤めていた時は、どんな言葉で客にこの香りを伝えるのか、ましてやウェブサイトだけ読んでいかに香りの良さを伝えるなど、かなり悪戦苦闘していたことを思い出しました。
人間の嗅覚はかなり優れているのに、それを表現する言語が間に合っていないこと、とても興味深いですね。
食べるのも作るのも好きなんで
味が気になった時は
何が入っているんだろうとか
調理するときにどんな工程を踏んでいるのか
予想して
作った人に聞ける時は
聞いてみたりして
言われてみれば何かを学ぶ姿勢と同じだったんだって
数学の一分野で形式概念解析(fomal concept analysis)があって、これを応用して「数学セミナー2022年9月」に載っているコラムでビールを造ってました。ホップの「honey」「lemon」「pine」などの香りを順序構造によって束を構成してハッセ図を描くことでデータテーブルを視覚的に解析するとのことでした。
水を硬い、軟かいって最初に表現した人って冷静に考えるとスゴいよなぁ
共感覚の持ち主だったのかな
確かに。でも飲むとやっぱり、硬い、柔らかい、て表現は当たってるししたくなると感じます。
いつの間に誰と何を共有してるんだ私…
言われてみれば確かに不思議な例えだけどハマってる感じがして凄い
ヨード香は多分、ウイスキーの香り表現からの横展開じゃないかなぁ
ウイスキーはピート(泥炭)が香りの由来になることがあるわけだけど、海の近くで産出されたピートは海藻なんかを巻き込んでる影響からヨウ素を含んでいて、結果としてヨード香がするって話を聞いたことがあります
ウイスキー好きとしてはウイスキー以外にもヨード香とか使われるんだな〜という驚きがあります。
赤チンと言うか薬臭い香りがする事があるが、これを何香と言うのでしょう?
水野さんがビール当てに失敗したときの言い訳を聞いて、昔のテレビドラマ「刑事コロンボ」で、めちゃ有名なワインコレクターがそのワインセラーに被害者を閉じ込めて殺した。その証拠を、ワインの温度管理ができていなかったために高級ワインが台無しになってしまった。とコレクター自身に言わせるという回がありました。
重箱の隅をつつくようですが・・・
ヒトは10万種の匂いを認識することができるだけで、ヒトの受容体自体は約400種類程度しかないのです。
仕事として有機化学をやっている者ですが、有機化学で扱う薬品類は大変再現性良く同じ香りがするので、化学物質名は匂いや味の記憶やラベル付けに活用しています。それだけでなく、もちろん実際に分子レベルでの香気成分への要素還元そのものになる場合も多いです。たとえば、果物の香り→高級カルボン酸エステル、アクリル絵の具、病院の消毒薬のような匂い→フェノール、杏仁豆腐の香り→ベンズアルデヒドといった感じです。特に化学の人だと香りマップは、香りに紐づいた分子構造の共通点やその差異から考えるので、匂いを嗅ぎながら分子構造を想像していたりしますが、ソムリエはアルマホイールと使っていたりと道具立てが違ってて、そこをまた興味深く拝聴していました!
仕事で和紅茶や日本茶を扱っているんですが、紅茶の香りの表現も多彩で、一口に花のような香りといっても、
蘭や梔子、すずらん、沈丁花などいろいろな花で例えるので、その辺の花屋に行ってもカバーしきれず苦労しています
デカルト味がすうっと鼻を抜ける
冷たくて美味しい
あっ、堀元さんの風味だ!
グロゼイユは赤すぐり、フレーズデボワは野いちごの事ですね。どちらも市販されてるのはあまり見ませんが、自分の地元の北海道の田舎ではその辺の野山に生えてたりして、子供の頃はよく食べてました。カシスは確かグロゼイユの仲間で、どれもあんな感じの甘酸っぱい(あまり甘くはない)感じの果物で、正直その香りの差異は言われてもわかんないです笑
あと、海藻は英語でseaweed(海の雑草)と表されるように、海苔も昆布もワカメもメカブも同じものと見なされてるようです。近年では日本食が普及してきて、さすがに料理に雑草って名前を出してはマズイと言うことでseavegetableなんて呼ばれかたをするそうです。
パッションフルーツもフラムボワもカシスもグレナディンもリコリスの香りも…酒で覚えた…
味にラベル付けるためにやむを得ず、ってのは色名とかも似たものを感じますね。
「橙」なんて見たことすらないのに当たり前に使うし、「暁色」とかもともすればスカした表現ですね。
そして猫のオシッコが出てきた時点で「ついにお二人unbepissedではなくなるのか?」と期待してしまった
食事の時に気の利いた感想が言いたくてシリーズを何度も見ていたら、何故か飲めなかったビールが飲めるようになりました! ありがとう、水野さん堀元さん ありがとうゆる言語学ラジオ〜!
ギネスビールを初めて飲んだ時、納豆の香りを感じました。また友人はワインを飲んで地下足袋の匂いがすると言っていました。きっとヨーロッパではそれぞれ別の名前で表現されるんでしょうね。
香りを要素に分けるのは、数字を素因数に分解するのに似てるなぁとも思いました。
ちょっとズレるけど、コーヒー飲んでなぜか納豆を感じることがあります。。。
少し前に、蝋梅はいい香りがすると言ったら、どんな香り?と聞かれて、甘酸っぱいと答えたものの、梔子の香りも甘酸っぱいと自分で言ってたなと思い当たり、違いをどう表現すればいいんだろう?と思っていたので、その難しさはこういうことなんだと納得がいきました。でも、ハナカンザシもフジの花も蜂蜜の匂いがするけど違いもある、その違いを言葉で説明できたらなぁと思います。
堀元さんに日差しがっつり当たってて笑っちゃった
18:32 発酵の話をしている堀元さんが発光している
楽しみに待ってました!
香水が好きで、クラフトビールもよく飲むのですが、香りや味を記憶するために何か感想を言うようにしていても、どちらも感想を述べるときにいつも語彙の少なさに困っています。イキりたいわけじゃないので堀元さんが腹立っていたような本の表現もしたくないしそもそも出来ないし……と思っていたので、これからの回も楽しみです!
うーん、いい題材を持ってくるなぁ。言語表現と食レポをつなげるとは・・・さすがです。
白い花の香りとか、黒い果実の香りとか、限定し切れてないものがあるのを見て「これは白い花"を連想する"香りとかそういう感じなんだな」と納得した覚えがあります。
ヨード香といえばスコッチウイスキー(特にアイラ島の蒸留所)
島で採れる、海藻混じりのピート(泥炭)でモルトを燻すからです
ヨーディ(メディシナルとも)なウイスキーは美味いと感じるまで“壁”を乗り越える必要があります
音楽やってる身としてはソムリエの話は通じるものがある気がしました。コードやリズム、曲構成や使われている楽器(音色)、オマージュ等…意識しないとつい左脳で聴いて分析してしまっている事が多いです。
お二人が普段されてることも、例えば「うんちくクリシェ」という概念や、難読漢字を難読漢字で説明する、初見の単語の語源を特定しようとする等の行為は似たようなモノかもしれません。
もともと味や料理に興味がある人にとってはビールやスパイスの違いを判別できることの方が自然な事かも。
「海藻を食べる文化」って、主に東アジア界隈だけ?…いや、他に地中海とかもあったのかな?
でも、そんなに広く食べられているわけではなさそうなので、馴染みのない人にとっては「ヨウ素の匂い」なんでしょうね…
ネコのおしっこの匂いは、なかなか刺激があってキツいです💦
「美味しい、血みたいだね!」
ピダハン族かよ…
今回も非常に面白い回でした!
ちなみに友人の杜氏さんは香りの種別を「アルコール系」「テルペン系」などで分類して嗅ぎ分けていました。
工場見学に行って原材料の匂いを知ることで味のマップを作ることで味の表現ができるようになった
それってつまり、ディヴァイド&コンカーってことですか?
ソシュール味がありますね
猫のおしっこ be-pissedなので安心しました、あとハリネズミのおしっこにも bepissedなので食レポに使いたいと思います
私は幾度かセミにかけられたくらい。。匂いは…思い出せんなぁ。
漫画、神の雫好きな人はたまらんだろうなあと思いながら拝見していました。
自分も自炊料理ブログ書いてるので、もろお役立ち動画でした。
ありがとうございます。
ソムリエになるために勉強が必要ならソムリエによる評価を理解するためにも同等の勉強をしないといけないな
味や香りを言葉に結びつけている~みたいな話、面白かったです。以前にお二人が「飲食店に行くとお店の歴史を調べたくなる、料理自体ではなく料理にまつわる情報を味わっている」みたいなことを語っていたのを思い出しました……高いうなぎ屋の話だったかな(どの回の話かも曖昧で~す)
猫を飼ってます。トイレ掃除の際に「そういえば、猫のおしっこってゆーてそんな不快じゃないな?」とうっすら思ってはいましたが、まさかワインの香りの形容に使われているとは思いもしませんでした…。明日からもっと勤勉な気持ちで嗅ごうと思います。
堀元さん光ってるの気になる笑
去年、神の雫を一気読みしたばかりなので、興味深いお話でした
ムカついてたところ、ビジネス書ライブ思い出して笑いました
固有名詞でもないからからこれくらいならわかるけど
「漁夫漁夫!上斜線ある遮蔽横アビ!やっぱ巻くウルトも切って!」
ってゲーム用語ばっか使う初心者に優しくないやつに似てそう
「やりあって消耗しているところを狙って敵が来たから上方向からの角度を使った攻撃を物体の後ろに隠れるだけでは逃れきれないからキャラ固有のアビリティで補い体制を整えるよ
回復をする時間を作るためには必殺技も使ってしまおう」
とか言ってると途方もない情報量を瞬時に伝達しきれない...
やっぱちょっと違うな読んだ人いる~?対あり~
ヨードもといヨウ素は古代海水を抽出して作られるから、ヨード臭も堀本さんの言おうとしてた海藻臭と似たものなのかもしれないなと考えました。
途中で堀元さんに当たってる光が気になった
ビアバーで働いていますが、「松ヤニってどんな香りやねん」は割とあるあるだと思います。
僕は未だにパイニーな香りがどんなものかピンと来ていません。
アメリカのIPAによくある、ちょっと甘いような感じ?の香りなんですかね……。
いつか本物の松ヤニを探して嗅いでみたいと思います。
松林にいけば簡単です。楽器屋さんでも化学薬品をあつかっているところでも扱っています。
気になったので飼い猫の股を嗅いできました。酸っぱいような、公衆トイレの匂いを極限まで薄めたような匂いに加えて、猫特有の香ばしいポップコーン臭が付随していました。猫トイレも嗅ぎましたが多少ツンとするもののあまり強い匂いではありませんでした。
尿そのものではないので正確ではないですが参考になれば…
いや尿そのものを嗅がないと!尿自体はめっちゃ刺激臭あってくっっさいですよ。多分トイレは砂とかシートとかで防臭されてると思うので是非尿自体を嗅ぎましょう!
17:10頃から堀元さんの顎が光り始めて、17:27でピカーってなるよ
アゴが発光(発酵)してますね!
日本酒について勉強中ですが、例えられてるものを知らないはほんと共感😅
コーヒーのQグレーダーです。
Qグレーダーの試験の中に、液体の中にある酸味、甘味、塩味を当てるというものがあります。
(例えばAの液体には酸味強・甘味弱、Bの液体には塩味強・酸味弱、Cの液体は甘味弱のみ、のように)
これは普段からクエン酸水、砂糖水、塩水で練習をしており、
特にスポーツ飲料なんかはまともに味わうことができない体になっています。
コーヒーの風味を表現するのにもフルーツや花に例えるのですが、
例えば「strawberry」なんかは国によって味の捉え方が違ってくるので、できるだけ使わないようにしていますね。
あとは日本人に馴染みのない表現はしないように気をつけており、動画ででてきたクローブは単にスパイシーと表現することもあります。
あまり馴染みがないけど、ドストライク、まさにこの香りというので、「バイマックルー」と表現したことがあったのですが、お客さんにはまったく伝わりませんでした。
味の表現は、単に液体を口に含んでいる時に舌で感じる味覚だけでなく、鼻に抜ける香り、口当たり、後味などの総合的な組み合わせなので、まさに左脳フル回転で味を探しています。
表現した味がお客さんと共有できた時はこの上ない喜びを感じます。
17分くらいから堀元さんに陽の光が…w
ヨードはヨウ素のことです。英語でiodine、フランス語でiodoと表記します。
海藻にはヨウ素が多く含まれているので、そこから来ているのではないでしょうか。
ヨードでを含む消毒液は褐色のことが多く、うがい薬等がこれにあたります。
ウイスキーも「○○樽由来の甘み」「○○樽の香り」とか、使われてる樽の特徴を言えると、それっぽさ出せる気がします!
要素分解、なるほどという感じ。
ラーメン本か何かで「アンモニアは微量だと美味しい(曖昧でーす)」と読んだことがあるのを思い出しました。
「牛の糞の香り」という言葉がドンピシャなワインを飲んだことあります。牛の糞が良いいある草原にハイキングに行くので素直に語彙が出てきました。味はとても美味しかったです。
こないだ友達とインプット奴隷合宿に行ったら、ホテルの料理が美味しすぎて「いろんな味がする」「何かわからないけど美味しいことだけはわかる」とふたりで言っていたのを思い出しました
個人的定義ですが
ライチー=少しミルクを入れたアールグレイ
クローブ=正露丸
タール=石鹸(実際にコールタールから作った石鹸があります)
というところでしょうか。
それと、今までに聞いたことのあるワインの味わい表現には
「土壁のカビ」
「ネズミのふん」
などがありました。スカしてるとかを飛び越して
「カビとかふんとか、喰うたことあるんかーい!」とツッコミたくなりました。
ソムリエの方が言語に当てはめるって意味で、一般人よりもデジタルっぽく評価してるんだなあ
言語化すると解像度があがるって、当たり前のことなのかもしれないけど、こゆ事なのかって思ったわ。面白いっ!
IPAビールは大概猫のおしっこの匂いだなぁと思っていたのでワインでは褒めの言葉と聞いて安心しました!
実際入ってる物だけじゃなくて当人がそう感じた食材(たまに食材じゃない)も並べ立ててるよね
イオンのウイスキーのレビュー見てみてほしい
色の付いた焼酎なのでは?
カンカン照りのアスファルト
膿の匂いも文献的には異臭となりますが、経験を重ねるにつれ嫌気性の匂いや乳酸系の匂いの違いがわかり、抗生剤の選択に役立てることがあります。
わー職人技…
ゆる言語学ラジオの過去の回で単語は海にマークをうっていくのと同じだ的な話があった気がしますが(うろ覚えですいません)、嗅覚というものの海に語彙を当てはめてマークをうっていくのに似てるとおもいました。
ラッパーが「ライク」使いがち みたいな話で面白かった
音楽聴く時もある程度やってる人は要素分解して聴いてる気がする
一番大きいとこだと楽器ごととか
最近の音楽はいろんなジャンルが混ざり合ってるから、細かく要素分解できるだけのデータベースを持ってる人羨ましく思う😢
以前、仙台のキリンビール工場に見学に行った際に麦汁を飲ませてもらいました。それから一番搾りの麦の部分わかるようになったの思い出した。
火打ち石、何となくわかります。
昔ライターで点火の瞬間、一瞬香りましたよね
水野さんの高速いい訳天才的
一流のワインソムリエがワインの匂いを「カブトムシの眠る腐葉土」に例えるのは、単純に匂いが似ているからだけではなく、腐葉土の柔らかさや森の空気の湿度、カブトムシを掘り起こした時のワクワク感や懐かしさまで考慮した上で、客観的な味や匂いの評価に加えて主観的・情緒的な感覚を含んだ詩的な意図でそうしているんだと思ってました。
おもしろー、味覚と臭覚は、生き残る上で大事だからこそ、直感的な言葉にならない鋭敏な感覚がアレコレありそう。
自分で記憶し他者に伝える語彙って考えたら、言葉の数が視覚より圧倒的に少ないですね。面白いです!
水野さん、ビール当てられなかった言い訳がエミネムくらい早くて草です
ハリーポッターで変身薬のポリジュース薬に対して、アラスター・ムーディが「ゴブリンの小便のような味」と喩えていたのはソムリエ的食レポの結果だったのか。
元コーヒー豆でアルバイトしてました。私もドライフルーツを食べたり色々勉強しました。他にも、マウスフィールなど、味だけでなく、ベルベッティやフルボディなど他の勉強もよくしました。
一本43分でこれ見たら食レポ上手くなるのか~と思ったら全5回の予定で草
この濃さで5本は見がいがある
エスニックジョークの中に、フランス人が「日本は豊かな国だと聞いていたのに海藻なんかを食べている」と言っていたというものがあったので、フランス人は海藻食べないんだと思います。