宇田川元一先生に訊く「企業変革のジレンマ』」をどう乗り越えるか

組織の「構造的無能化」。
組織で働く人なら、思わず大きく頷いてしまう言葉ではないでしょうか？
今回は、このパワーワードを提唱した、経営学者の宇田川元一先生を招き、「構造的無能化」はなぜ起きるのか、また組織が変革を試みる際に抱えるこの根深い課題を、どのように乗り越えるかについて、３つの提言を訊いていきます。
提言1：「変革支援機能を持とう」
構造的無能化を正すには、部門横断・全社最適が必要です。
でも「カルチャー変革ですね！」という「ツルツルした」プロジェクトはほぼ頓挫する。
提言2：「ちゃんと失敗しよう」
学ぶは失敗を通してしか得られません。しかしここでも「失敗を許容する文化ですね！」という「ツルツルした」理解の裏には、複雑な課題が潜んでいます。
提言3：「焦らず取り組もう」
大きな変革には時間がかかります。モーセがエジプトから約束のカナンの地に移るまでには、40年の歳月がかかったほど。慢性病を治療するのは、長い視線で取り組む必要があります。
最後に紹介された、アフガニスタンの緑化を進めた中村哲氏の
「遭遇する全ての状況が、天から人への問いかけである。​
　それに対する応答の連続が、即ち私たちの人生そのものである。​」
という言葉が響きました。