過疎地にできた「町の本屋さん」 若き店長の思いに密着「一人一人にちゃんと向き合いたい」 広島

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  • เผยแพร่เมื่อ 26 ธ.ค. 2024
  • 最盛期から全国で半減したとも言われる「町の本屋さん」。人口減少が進む町であえてアナログの本を届けたい若き店長の苦悩と奮闘を追いました。
    先月、庄原市内に新たな書店が誕生しました。
    その名は「ほなび」。森林浴をするように地域の人たちに優しく「本」を「浴び」てもらいたいとの願いが込められています。
    【「ほなび」原田彩花 店長(23)】
    「地域の方に温かく見守っていただけていて、本当に毎日大変なことも多いんですけど、それよりも楽しいとかありがたいとかお客様の喜んでいる姿を見られるのがとても活力になっています」
    店長に抜擢された原田彩花さん、23歳。
    地元で生まれ育ち2年前から同じ運営会社の「本屋さん」で働いてきました。
    物心がついたときから祖父と祖母に読み聞かせをしてもらい、本を読むのが当たり前の環境で育ったという原田さん。
    年上の書店員たちに支えられながら手探りの日々を過ごしています。
    【「ほなび」書店員・山本千紘さん】
    「お客さんが面白そうと手に取ってもらえたりしたら、これは需要があるんだなとか」
    【「ほなび」原田彩花 店長(23)】
    「えー、すごい。こんな感じで発見もあります。楽しい」
    来店する1人1人の声に耳を傾け、目当ての本が見つかるまで探す「距離の近さ」が都心の大型店にはない強みです。
    【「ほなび」原田彩花 店長(23)】
    「表紙が違って、こっちが2005年に出たちょっと新しめの本…でも中身は一緒ですね」
    【客】
    「この方のを読みたくて探していたんです。あ、嬉しい。よかった。ネットもあるんですけどちょっとやっていなくて。本を買うには本屋さんで買うイメージですよね。楽しい、そのほうが」
    庄原市中心部は、去年、相次いで2つの書店が閉店。「町の本屋さん」の空白地帯になっていました。
    全国的にも、この20年間でネット販売や書籍のデジタル化のあおりを受け店舗数が半減。
    書店を活性化させるため、国もプロジェクトチームを立ち上げるなど、対策に本腰を入れています。
    そんな中、「ほなび」は、オープン前から庄原の人たちの期待を一身に背負ってきました。
    【総商さとう・佐藤友則社長】
    「地域に本屋があるということがきっと10年後20年後、また新しい世の中をつくっていく子供たちの礎になると思うので。本屋の再生だけではなくて、いわゆる町の再生だとか町がもう一度元気になっていく…そういうきっかけになる本屋になればいいなと思ったので、あえて本屋だけで」
    「棚入れ」と呼ばれる本を棚に詰める作業も地域の人たちの手作業で完了しました。
    【本が大好き小学4年生】
    「こういうことが普通だったらできないから貴重だなと思ってやりたかった」
    【書店が憩いの場だった60代】
    「みんなが見に来てくれればいいかなと。まず第一に自分が見に来られるなという喜びです」
    なくなって初めて分かった「町の本屋さん」の存在の大きさを身にしみて感じていました。
    【「ほなび」原田彩花 店長(23)】
    「途切れず、お客さんが来てくださったり、この本を探しているんだけどってたくさん声をかけてくださって。本に対して熱意や愛を持っている人がすごく多いなと」
    地域の人とともに作り上げた書店「ほなび」には平日も朝から絶え間なく客がやってきています。
    【庄原市内から初めて来店】
    「手に取って少し読んでみて買いたいなというのはありますので、本屋さんがあるというのは満足感みたいなものを与えていただけるのかなという風に思います」
    【三次から2歳の子供と絵本を探しに】
    「本に興味を持ってもらったら色々と視野も広くなるし、色んな発見もできていいなと思います。集中しているように思います」
    再び中山間地域に新刊書店の文化の灯が灯った一方、店長の原田さんはこのまま「受け身」の姿勢では賑わいがいつまでも続かないのではという不安も抱いていました。
    【「ほなび」原田彩花 店長(23)】
    「厳しいと思います。あまり固定概念には囚われたくないんですけど。本だけでどう本屋が成り立っていくか、どうやったら成り立っていくかですよね」
    先月末、原田さんの姿は兵庫県尼崎市の書店にありました。
    【「ほなび」原田彩花 店長(23)】
    「来てくれるお客様に対してすごく熱い思いを持った人なので、少しでも勉強をさせてもらえたらなと」
    業界関係者の間では知らない人はないという「小林書店」通称「コバショ」です。
    (ドキュメンタリー映画)
    「命がけで売らないと、勝手に見て買っていってくださいでは、置く資格はないんちゃうかって思うねん」
    ドキュメンタリー映画がつくられるほど、人情味あふれる接客や一冊一冊を読み尽くし客に薦める情熱から、伝説の「本屋さん」とも言われてきました。
    ただ、店主・小林由美子さんの体調面などから、惜しまれつつ5月末で72年の歴史に幕を下ろすことになりました。
    常連客らが直接感謝の気持ちを伝えようと、およそ10坪の店内に詰めかけました。
    【小林書店・小林由美子 店主】
    「(配達に行った夫が)自分のお客さんのところにポストに入れて玄関のほうを向き直って頭を下げている。誰かいてはったんかな。次のところに行ってもポストに入れてまた頭下げる。お父さん、誰かいてはったん?と言ったら…これだけ本屋がある中で誰も…ウチで買う義理はない。でもウチで買ってくれはって何十回頭下げても下げすぎることはないんちゃうかって。人が見ていようと見ていまいとありがとうという気持ちはね、やっぱり現わさなあかん」
    自身の体調を差し置いて周囲への感謝を伝える小林さん。
    激動の時代だからこそ、物を売るだけではない確かな信頼の積み重ねが「町の本屋さん」のあるべき姿だと原田さんは確信しました。
    【「ほなび」原田彩花 店長(23)】
    「お客様に対しても版元さんに対しても、由美子さんはどの方に対してもすごく優しくて温かい方なので。1人1人とちゃんと向き合うことを大切にしたいなと思いました」

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