東京大学 世界史 1987年度 第1問 朝鮮戦争、ヴェトナム戦争の原因、国際的影響、結果
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- เผยแพร่เมื่อ 14 ม.ค. 2025
- 東京大学 世界史 1987年度 第1問
【1】朝鮮戦争(1950~53年)とヴェトナム戦争(1960~75年)について、下記の設問(A)~(C)に答えよ。解答は冒頭に(A)~(C)の符号を付して記せ。
〔設問〕
(A)以下は朝鮮戦争をめぐる経過を年代順に配列したものである。
空欄[ ]に入れるのに適当な事項を15字以内で記せ。
大韓民国・朝鮮民主主義人民共和国の成立→朝鮮人民軍の南進→米軍出動・第7艦隊の台湾海峡派遣→国連安全保障理事会決議→国連軍仁川上陸→国連軍の北進→[ ]→マッカーサー解任→休戦協定締結
(B)以下は、ヴェトナム戦争をめぐる経過を年代順に配列したものである。
空欄[ ]に入れるのに適当な事項を10字以内で記せ。
ジュネーヴ協定締結→南ヴェトナム解放民族戦線結成→ゴ・ディン・ジェム政権崩壊→トンキン湾事件→米軍の北爆と南ヴェトナムへの地上軍投入→テト攻勢→[ ]→米軍のカンボジア侵攻→米軍の撤退→サイゴン陥落
(C)朝鮮戦争とヴェトナム戦争の原因・国際的影響・結果について、両者を比較しながら18行(1行:30字)以内で記述せよ。
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*1989年12月のマルタ島での米ソ会談による「冷戦の終結」に先んじて出題しているところがすごいところ。冷戦構造が完結していないと、1つの時代構造として区分ができない状態であることになる。そのように「閉じていない」場合には、出題できない。ところが、出題者は、冷戦の終結宣言が出されるよりも前に、冷戦という時代構造が「閉じた」ことを察知してすかさず出題してきた。
こういうところが東大の凄いところではないだろうか。
無論、現代において、米中対立、米露対立が再燃してきたので、冷戦構造についての過去問は、十分に再検討に値すると考える。
尚、Cが「一行問題」になっているのは、こういう「閉じた時代だから即座に出す」、つまり「この時代区分についての初回出題なので、基本問題を出します」という宣言。だから、基本に忠実に解答すればいいのである。
但し、戦争の原因と問われると、経過を答えるオッチョコチョイがいるので、そこを封じるための「縛り(制約条件)」としてABが与えられている。
無論、アメリカの単独主義の時代も「閉じた」ことになる。