公共の授業【14】正義とは②〜トロッコ問題と功利主義〜【最大多数の最大幸福】【ベンサムvsカント】

正義とは全２回分の第２回です。トロッコ問題を導入に、ベンサム（功利主義）に代表される帰結主義の道徳理論と、カントに代表される義務論の道徳理論を対比的に紹介します。
「自由とは」の回では「ミルvsカント」みたいなことを言って「サムネ詐欺」まがいのことをしましたが（笑）、今回のベンサムとカントは結構対決しているとみていいでしょう。一点補足すると、カントは1人を犠牲にして5人を救う選択肢が正しいとは言えないと考えるでしょうが、これは5人が犠牲になる選択肢を取るのが正しいと言うことではないです。まぁある意味決断から逃げてると言えばそうかもしれませんが。重要なのは、たくさんの命が救われるならば他者の人格を用いても良いことにはならないという主張です。