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前回に引き続き石川啄木『一握の砂』の歌です。歌集の出版は1910年。「うさぎ追いし」尋常小学校唱歌『故郷』(高野辰之作詞)は1914年です。”ふるさと・故郷”というモチーフが共感を得た背景は、急激な都市化があると思われます。「ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの」室生犀星。ふるさとが近すぎると、確かに悲しくうたえないなぁ…と、埼玉が実家のわたしはおもいます。(現在は東京の小屋にいます。)音的に言うと「(い)やま・・・いうこと」という”い”のおとがいいです。こういうやわらかな母音で作られる音感は、外人に大受けの『死ぬのがいいわ』へと繋がっています。2番の「やわら・・・やなぎあをめる」は、さらにとろける味わいです。そのあと「きたかみ…きしべ」の「き」で引き締めて、仕事きっちり感です。ありがとうございました。
ふるさとの作詞 石川啄木作曲 平井康三郎ふるさとの山に向かいて言うことなしふるさとの山はありがたきかなやわらかに柳青める北上の岸辺目に見ゆ泣けとごとくに
前回に引き続き石川啄木『一握の砂』の歌です。歌集の出版は1910年。「うさぎ追いし」尋常小学校唱歌『故郷』(高野辰之作詞)は1914年です。”ふるさと・故郷”というモチーフが共感を得た背景は、急激な都市化があると思われます。「ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの」室生犀星。ふるさとが近すぎると、確かに悲しくうたえないなぁ…と、埼玉が実家のわたしはおもいます。(現在は東京の小屋にいます。)
音的に言うと「(い)やま・・・いうこと」という”い”のおとがいいです。こういうやわらかな母音で作られる音感は、外人に大受けの『死ぬのがいいわ』へと繋がっています。
2番の「やわら・・・やなぎあをめる」は、さらにとろける味わいです。そのあと「きたかみ…きしべ」の「き」で引き締めて、仕事きっちり感です。ありがとうございました。
ふるさとの
作詞 石川啄木
作曲 平井康三郎
ふるさとの
山に向かいて
言うことなし
ふるさとの山は
ありがたきかな
やわらかに
柳青める
北上の
岸辺目に見ゆ
泣けとごとくに