2021年 東京大学 国語 第1問 「五年ほど前の夏のことだ。カイロの考古学博物館で」(概要欄にネット上の解答例と私の解答例他を記載)

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  • เผยแพร่เมื่อ 14 ม.ค. 2025
  • (1)日本人が日本人に、お前はそこにいる権利はないと言われて、筆者は日本人でないふりをすることはできなかったこと。【54字】
    (2)きちんと振る舞える人々を欠かせない人材として要請し、養成し、「国民」の一部を「非国民」として、摘発し、切断し、除去すること。【62字】
    (3)私たちはどのようになされたか自然には、感覚的確信に即しては、知らないうちに名を与えられ、ある家族の一員にされること。【58字】
    (4)日本のなかの、日本人の団体の近くにいない「自由」がないかきわめて乏しい、ただひとり日本人に取り囲まれている状況では、日本人同士種々の集団に分かれてたがいに壁を築き、外国では、日本人の団体ツアーにはけっして近づかないようにすること。【113字】
    【解説】(動画の抜粋)
    (1)主題の提示「油断によって日本人が日本人に排除されたこと。」
    技術的要請は、1.傍線部の「その『甘さ』」の「その」の指示内容である、「日本人がこのような状況でこのように振る舞いうることをうっかり忘れていた」の「このように」の特定(「このような」はここでは定義されず、問4で謎解きされる仕組み)。
    東京大学の現代文は、本文全体の論理的展開を、各設問で傍線部の近傍分析のための微分を施し、全問題の解答を積分することによって、論理的展開を把握するというものである。だから傍線部にある単語の説明をいくら行っても意味はない。また、傍線部に仮に指示語などがあっても、それらの追求が本質的な要求ではない(傍線が施されていなくても追求するのは当たり前だから)ことに注意しなくてはならない。全ての業者答案が、これらの本質的な要求に応えていないのは、他でもない受験生が、そうした小手先の答案を求めるからである。専門家は、消費者が欲しいと思うものを提供するのが仕事なのであって、世間に受け入れられない正解を示すということをやっていては生活が成り立たない。いわば、「正解のために飢え死にすること」は専門家の職業的な到達点ではないのだ。
    しかし、東京大学の本質的な要求である「論理的思考」は、結局のところ、数学的思考と言語的思考の2点に集約できる。このうちの言語的思考の習熟度として、お粗末極まりない「東大生」が量産されている惨状には目を覆いたくなる。おそらく、殆どの東大生と東大の卒業生は、たかだか現代国語すら満足に理解できない自分を発見して恐れおののくことだろうと思う。少なくとも、私は、自分で全く自分が東大生の名に値しない者であると痛感したものだ。しかし、今となっては、東京大学の入学試験問題(他教科も含め、文科系問題については、およそ正解にかすりもしない珍妙な答案が堂々と公開されている、それに需要があるのだから良いのではあろうが)の正解を公開することは、私のボケ防止になっていることを期待している。
    (以下はご関心がある方のみご笑覧下さい。「いいね」「チャンネル登録」は不要です)
    【問題文】
    www.u-tokyo.ac...
    【ChatGpt(2025.01.14)の解答(AIは単純な言い換えに終始している)】
    (1)筆者が「日本人」であるがゆえに、日本国外でも他の日本人から排除されるとは予想せず、無意識に「同じ日本人だから許される」と期待していたことを指している。この態度が、日本的な「甘え」の心理と結びついていると述べている。
    (2)日本社会が階級化しつつある中で、ナショナリズムが〈外〉に対しては外国人を排除し、〈内〉に対しては内部の人間をも区別し排除する排他的な態度を強めている状況を指している。
    (3)「日本」や「フランス」といった国家の名称や概念は自然に存在するものではなく、人間が作り出した制度や観念であり、本来的な「自然」にはそのような区分はないということを指している。
    (4)ナショナリズムが主張する「自然な日本人らしさ」は人為的に構築されたものであり、何かのきっかけで「非自然化」され、排除される可能性がある。そのため「日本人」であることは保証されるものではなく、絶えず不安定な状態にあると筆者は考えている。
    【各社の解答】
    note.com/pinkm...
    (1)
    〈GV解答例〉
    国内では他集団として排除されても国外では同じ日本人として受容されるばずだと自明視していた点で、自身の日本人性を自覚したということ。(65)
    〈参考 S台解答例〉
    国内では集団ごとに排他的でも国外では同じ日本人としての仲間意識があると期待する、日本人的な心性が自分にあったということ。(60)
    〈参考 K塾解答例〉
    国内では緊張関係にあっても、国外では日本人同士なら許容されると思った点に、日本語を通じた身内意識に依存する感覚が働いていたこと。(64)
    〈参考 Yゼミ解答例〉
    国内では小集団に分断されていても、国外ではその分断は解消されるだろうという認識の甘さがまさに日本人の特質を示していたということ。(64)
    〈参考 T進解答例〉
    外国ならば、同じ日本人だから許されるだろうという油断が招いた排除を通じ、自身が、「甘え」を心的特徴とされる日本人であることを再確認したということ。(73)
    (2)
    〈GV解答例〉
    中流幻想の崩壊に伴い、国民を絶えず分節することで標準的な日本人と外国人を峻別する日本社会に潜む機制が露わになりつつあるということ。(65)
    〈参考 S台解答例〉
    階級の分断が進む日本ナショナリズムは、外国人の排斥と共に日本人の一部を非国民として摘出する動きも強めているということ。(59)
    〈参考 K塾解答例〉
    日本国籍をもたない者を排除するとともに、国民内部に異質な存在を見出し、容赦なく切り捨てることで、国民の統合を目指す動きが強まっていること。(69)
    〈参考 Yゼミ解答例〉
    異質な人間を目ざとく見つけ徹底的に排除しようとするナショナリズムの特質を、国内に向けても国外に向けても露わにしつつあるということ。(65)
    〈参考 T進解答例〉
    日本社会の階層分化につれ、外国人を排除し、日本でも国民の一部を排除する形で、ナショナリズムの厳しい排他性が見られつつあるということ。(66)
    (3)
    〈GV解答例〉
    存在が生じる際の自然に遡れば、血統と並び国籍の根拠として自明視され、平等性と排他性を担保する生地の区別は虚構にすぎないということ。(65)
    〈参考 S台解答例〉
    名とは、世界のありのままの姿の反映ではなく、それを人為的に意味づけ秩序化し、自然のものように見せかける制度だということ。(60)
    〈参考 K塾解答例〉
    名は人間が付与するものであって、自然そのものには、一定の領域を指し、個人の帰属先を規定する名が備わっているわけではないということ。(65)
    〈参考 Yゼミ解答例〉
    後の本来的な意味における「自然」には、人間が確定した国境やその区画内に与えられた国名などの人為的な要素は一切存在しないということ。(65)
    〈参考 T進解答例〉
    国名のような名辞は、人間の便宜のための恣意的な区切りに基づき与えられたもので、本来の自然はただそこに存在するだけで、全てが未分であるということ。(72)
    (4)
    〈GV解答例〉
    人は本質的に個別的な存在であり、生地や血統に基づき自明なものとして享受され平等性と排他性を担保する国籍は制度にすぎない上、外部と峻別するため日本人の標準は恣意的に変更されるので、すべての成員が常に日本人から排除される危険性を孕むということ。(120)
    〈参考 S台解答例〉
    ナショナリズムが依拠する生まれの同一性は、実は制度的な仮構を自然であるかのように見せかけたものにすぎず、境界は恣意的で容易に変化しうる以上、日本人の排他性が「同じ日本人」であったはずの自分に突如として向けられる可能性は常にあるということ。(119)
    〈参考 K塾解答例〉
    日本人とは、個として誕生する人間に対し、血統に基づいて同一の国民であると思わせるべく仮構された制度であり、国民統合を維持すべく国内に絶えず非国民として排除する対象を生む制度であるため、日本人であれば誰もが排除される危険を免れないということ。(120)
    〈参考 Yゼミ解答例〉
    同質性を核とし異質な者の徹底的に排除によって成り立つナショナリズムは、同じ生まれの者が自然に身につけた当然の価値観を共有していると思わせる制度的な「自然化」によって可能になるため、その自然さが失われる恐れを消し去ることはできないということ。(120)
    〈参考 T進解答例〉
    独立した存在たる人が、自然にはなれない日本人になるのはナショナリズムが主張する「生まれ」の「同一性」という加工された制度を自然なものとするという操作によるもので、その逆の操作が起き得る以上、常に日本人から排除される危うさを決めるということ。(120)
    個別指導WAM ブログ
    www.k-wam.jp/b...
    <(一) 内容説明 標準>
    日本人は国内では互いに分断されていても、いざ国外に出れば一致団結するはずだ、という作者の甘い考えこそが、まさに日本人のメンタリティの典型だということ。
    <(二) 内容説明 標準>
    ナショナリズムは、国内外に敵を作り、人々を排除・切断・除去するが、日本は現在、急速に分断が進んでおり、再びそのナショナリズムが猛威を振るいつつあるということ。
    <(三) 内容説明 標準>
    ありのままの自然としての地球には国境線や国名などなく、それらはあくまで人為的・恣意的に仮構されたものに過ぎないということ。
    <(四) 全体要旨 標準>
    ナショナリズムが主張する「生まれ」の「同一性」の「自然的性格」は仮構だ。そしてその「自然化」は、「人為的」な操作を伴うため、常に逆流(非自然化)が起こり得る。
    つまり日本人というアイデンティティの自明性さえ、常に脅かされうるということ。
    敬天塾作成の答案例
    exam-strategy....
    【平井基之のサンプル答案】
    設問(一)
    日本人同士で排除し合うことがあるのを忘れ、国外であれば同郷を理由に違反を許されるだろうと気を緩めてしまったことこそが、筆者の日本人らしい一面であるということ。
    設問(二)
    日本社会が急速に様々な階級へと分断され多様な日本人が生まれつつあるため、外国人に加え新たに発生した理想的ではない日本人までもが排除され始めているということ。
    設問(三)
    ある場所に対して人間が名前をつけ意味を付与することで区別や分類が発生するため、名付けられる前から存在するあるがままの自然には、一切の境界がないということ。
    設問(四)
    日本人とは、人為的に設けられた現行の条件を満たす人物のことであり、それ以外の人を排除することで決定されるため、その条件が時代に応じた日本人の意見を反映して再定義されれば、将来的に誰もが日本人でなくなり、排除対象になる可能性があるということ。

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