『永すぎた夏』(1987) 日本語字幕 "Илүү сартай зун" 1987

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  • เผยแพร่เมื่อ 19 ต.ค. 2024

ความคิดเห็น • 9

  • @tngri2003
    @tngri2003  ปีที่แล้ว

    No6
    ラジカセ(娘1)あんた何でついてくるのって言ったら、
    お前が一人じゃ退屈だろうと思ったからさ、だって。
    私言ってやったわ。
    あなたといる方が一人でいるより退屈よって。
    さあ、おしゃべりはこのぐらいで
    行きましょうか。
    (娘2) そうしましょう。
    (ア) 二人とももう帰るの?
    (娘2) 私たち帰るわ。補習なの。
    (娘1) また来るわ。
    (娘3) 明日先生が男の子達を連れて
    見舞いに来ると言ってたわ。
    さようなら。
    (ア) さようなら。
    ガ みんな、まだ騒いでいる。
    音楽は大音響だし
    学生たちは踊りに夢中だ。
    どうした、退屈したのか?
    ア なんで早く帰って来たの?
    ガ ああ俺か?
    お前さんの話し相手になろうと思って。
    ア お母さんは?まだいるの?
    ガ いるよ。
    俺おばさんがまだいられるようにと思って。
    ほら、聞こえるだろ?
    これでエレキ・ギターや点滅ライトがあったら
    いいのに。
    ア 踊ってこなかったの?
    ガ ああ、酔っ払いが何人か
    ふらふらしていて
    俺に絡んできたんだ。
    だから、俺やっつけてやったよ。
    その上ダグワをまた馬鹿にしたんだ。
    あいつらに比べたらダグワは技師だよ。
    何でも作れるんだ。
    今度はテレビを映すって張り切ってる。
    俺は弱い者を馬鹿にする奴等は
    我慢が出来ない。
    徹底的にやっつけてやった。
    ざまあみろ。
    ア ほかの面白いことない?
    ガ 面白くないのか。
    ア いえ、他の話は?いつもけんかの話ばかりじゃない。
    ガ ほかに何に話すんだ。何を。
    ア 何だっていいわ。
    ガ 俺が小さいころどんな子だったと思う?
    ア そうね、わんぱくだったと思うわ。
    ガ おとなしい子供なんでいないさ。
    ア そうして?
    ガ 子供だからさ。
    俺はおとなしい子だと言われていたんだ。
    小さい時競馬に出る馬が
    繋いであるのを放してやったんだ。
    草が食べられなくて、かわいそうと思ってさ。
    そしたら次の朝探すのにひと騒動さ。
    ア それからどうしたの?
    ガ どうって。
    草をいっぱい食べた馬が競馬に出られるかい。
    太った人間が競走に出るようなもんさ。

    テレビ 緊張しているところを腕をつかまれ引っぱられ、
    バランスを崩して手と足で身体を支える体勢になっています。
    手を地面について持ちこたえました。
    ツェレントクトホ横綱は、
    相手の足を取りにいこうとしているようです。
    取りました。決まりました。
    相手を油断させたところで、
    何年も前に出していたこの技を
    また出したのです。たいしたものです。
    勤労協会所属、モンゴル人民共和国の
    「衆の記憶となる、海の広さの、神聖なる横綱」
    ツェレントクトホ、決勝進出。
    モンゴル・ピオネール児童会館所属、
    ツェレンフーが勝ち、アルタンホヤグに土がつきました。
    少年の部、64人の力士の中から、
    モンゴル・ピオネール児童会館所属、
    ツェレンフーが優勝、
    モンゴル・ピオネール児童会館所属、
    アルタンホヤグが準優勝しました。
    ひげ ああ、お前テレビを見せてやってるんだってな。
    湖の底を見せてやるよ。
    ガ おいお前ら、何するんだ。
    おいやめろよ。
    ひげ お前いい奴らしいが、
    いかんせん、その口がいけない。
    ちょっと思い知ってもらうぜ。
    ガ やめろ。放すんだ。
    (バダルチ おい、そいつに怪我させるんじゃないぞ。
    そうだ。)
    お前何見てる。
    行くぞ。
    プルブドルジ 奴の様子はどうだ?
    ひげ いや、じたばたやっている。
    バ ほっておけ。
    ダグワ これでよし。
    ガ これどうするんだ?
    ダ 座ってみろ。
    行くぞ。
    ああ、抜けて。
    あとは座席と背もたれをつけるだけだ。
    男 倉庫の屋根が抜けて大事(おおごと)になっているぞ。
    すぐ来い。急ぐんだ。
    ダ 行くよ。
    ダ いいかい。
    ガ アリョナーのために作ってもらった。
    出入りが楽になる。
    倉庫の屋根が落ちて
    小麦粉が水浸しになるところだった。
    ダ ガラー、ほら乾いたシャツ。
    ガ いいよ。部屋に戻って
    着替えるから。
    ダ 嬉しいでしょ。
    こんないい車椅子作ってもらって。
    ガ おはよう。
    ア ええ。
    ガ どんな具合だ?
    ア とってもいい、快適だわ。
    ガ 掃除の必要ないよ。
    疲れるだけだ。
    ア 大丈夫よ。
    ガ 俺、明日きれいな景色を見せてやるからな。
    その車椅子ならどこだって行けるさ。
    俺のダグワは、まったく器用な奴だ。
    あっという間に作ってくれたんだから。

  • @tngri2003
    @tngri2003  ปีที่แล้ว

    No7
    ガ さあ、どうだ?
    ア きれい、本当に美しいわ。
    ガ こりゃなんてかわいい子だ。
    ア うちのクラスにナランゲレルって女の子がいたの。
    彼女、子供を産んだそうよ。
    ガ そう。
    ア チムゲーって言う子は最近結婚したんだって。
    眠っちゃったのね。
    ガ いいや。
    ア 私の話退屈なの?
    ガ そんなこと。
    ア 私、いつも人のお荷物になってるわ。
    ガ アリョナー、なんてこと言うんだ。
    そんな風に考えちゃだめだ。
    沈むな。落ち込むんじゃない。
    きっと治る、俺には分かるんだ。
    自分が必ず治るといつも思ってなきゃ。
    信じることが大切なんだ、 アリョナー。
    立派な夫を持って、
    子供を産むんだ。
    子供をたくさんな。
    たくさん子供を作るんだ。
    ア 本当。子供が多いといいわよね。
    ガ 子供は可愛いもんだよ。
    ア あなた、子供のこと思い出す?
    ガ どうして知ってるんだ。
    ア あの鏡、何でも映すのよ。
    ガ 鏡って?
    ア ドアに打ち付けてくれた鏡よ。
    ガ 俺、どうしてか、ニャムスレンが
    子供を連れて戻ってくると
    信じているんだ。
    ア そしたら、うれしい?
    ガ もちろんさ。うれしいよ。
    ア 子供を連れてきたら。
    私が見てあげるわ。いいでしょ。
    ガ 妻が可愛そうだ。
    どうした。
    具合が悪いのか?
    どれ、セーター着るんだ。
    ア いいえ。

    ガ これはセルチマーおばさんがあなたにって。
    ダ こんなに気を遣って。
    お食べ。
    ア ええ。
    ガ この乳は少しだけど、
    うちの両親からアリョナーにって。
    ア ありがとう。
    ガ この靴はあなたに。
    うちのお袋が乳搾りにはいてたのさ。
    気にしないでいいよ。
    湧き水に行く時に履いてけば。
    ダ 重いんじゃないかしら。
    ガ 俺、馬を連れてきたんだ。
    馬に乗って行けばいいさ。
    ほら。
    ダ あら本当。
    ガ これはお前さんに持ってきた。
    足が暖かいぞ。
    ア 私そんなの履かないわ。
    みっともない。
    ガ そうか、俺、部屋に戻るよ。
    ダ 足が暖かいだろうって持ってきてくれたのよ。
    気を悪くしたじゃない。
    ガ この敷居を取ったら出入りが楽になるぞ。
    ア お母さん。車椅子の通り道を作ってくれてるの。
    ガ アリョナーの通り道を。
    ダ モンゴル人なのに何ってことを。
    敷居は切るどころか踏むのもいけないのに。
    すぐにやめなさい。
    ガ こりゃ、失敗だった。
    待ってな。よいっしょ。
    ア なんて奇麗なんでしょう。
    波のある湖は恐いわ。
    ガ 波は素晴らしいよ。
    水面に溜まったゴミを
    浜辺に打ち上げてくれるんだから。
    ア ガラーさん、あのおばあさん
    いつも岸のゴミを拾って歩いているわ。
    ガ ああ、あれか。
    「海の母」。
    永遠の命を持つって話だ。
    うちの親父の若いころも
    あのばあさんがいたって言っている。
    うちの者たちはすこし大袈裟なんだ。
    ア なぜ大袈裟なの。
    ガ 人間に永遠の命なんてあるもんか。
    ア あるわよ。あるわ。
    ガ ええ?
    ア 人生の素晴らしい愛が
    永遠じゃないって言うの。
    ガ 分からない。ああ、そうかもな。
    ア 私はそう信じているの。
    あなたも信じて。
    そう信じないとぞっとするもの。
    ガ 主任、お呼びですか?
    主任 そうだ、そこに座れ。
    君の出した不満について
    特に人に命じて調べさせてみた。
    だがそのような
    事実はないと言うことだ。
    ガ 何、
    そんな事実がないだって?
    主任 そうだ。そういう事実はないそうだ。
    君も若い。
    不満があってもいい。
    批判もいい。
    だが物事に軽率であってはいかん。
    分かったか?
    ガ そしたら俺は、そしたら、
    事実無根のことを言ったということか?
    このことはみんなが知っている。
    面倒がいやだから
    言わないだけなんだ。
    主任 お前のほかに同じ不満を言うものはいない。
    聞けば、君は何かと言えば人を訴える人間だそうだ。
    こんな根拠のない讒言は
    集団の団結に悪い影響を与える。
    今回は
    見逃してやろう。
    またこんなことがあったら、
    今日のようにはいかないぞ。
    分かったか?
    分かったなら、仕事に戻れ。
    ガ 分からない。
    主任 何。分からないだと。
    人を誣告したら罪になるのは
    知ってるだろう。
    ガ あんたを誠実な人間だと思ってたのに。
    主任 さあさ、出ろ。

  • @tngri2003
    @tngri2003  ปีที่แล้ว

    No3
    ダ さあ、湧き水飲んで。
    マッサージするわ。
    二人で外に出てみましょう。そうしない?
    ここの景色を見たら心が晴れるだろうって
    わざわざ遠くからお前を担いできた
    母さんを思って。
    天気のいい日に湖の水を見たら
    どんなに素晴らしいことか。
    二人で外に出ましょう。
    ア 私、外に出ないって言ってるでしょ。
    ダ お前がこんな風に黙ってばかりいたら
    母さん、身の置き場所がないんだよ。
    ア お母さん、何か仕事したら。
    ガラーさん、何か見つかるって言っていたし。
    私たち長い間いるんですもの、
    何だっていいじゃない。
    そうでしょ、お母さん。そうしなさいよ。
    ダ 本当はそうしたいんだけど、
    お前を一人にはしとけないよ。
    ア 食事の用意だけしてくれればいいのよ。
    私寝ているから。
    ダ そう、じゃガラーさんに聞いてみようかねえ?
    ア そうしなさいよ。
    ダ どれ。
    ア いやよ、赤ちゃんみたい。
    ア お母さん、近くに保育園があるわ。
    ダ どうして?
    ア 10時ごろ、子供たちが歌を歌ってたもの。
    ダ そうよ。近くに保育園があるの。
    子供たちが外で、遊んでいるのが見えるよ。
    ア あー。
    ダ そうよ、二人で外に出ましょう。
    そうしない?母さんの頼みよ。
    ラジオ それぞれの単位で働く人間の行動は
    最終的な生産性に直接、
    目に見える影響を与えるものである。
    このことを個人そして勤労者集団のそれぞれが
    特に注意をする必要がある。
    このことから個人に集団の及ぼす影響、
    個人が集団に対して見本となることの
    問題が生じてくるのである。
    集団の中での人間形成の過程に
    その集団の成員それぞれの
    知識、教養、文化水準、修練度が
    大きく作用するのである。
    バダルチ お茶にしないか。
    バトムンフ どれ、注いでくれ。
    若者 そこに注いだのがあるだろう。
    若者2 なんて熱いんだ。
    若者3 じゃ、自分で注ぐんだな。
    バ おい、ひとの自転車をいじるんじゃない。
    やめろ。
    若者4 こんなおんぼろがそんなに大事か?
    若者1 おい、おい、こっちにも。
    バ さあ、ガラー。
    魚を捕るといって一日中
    ボートの上で寝ているのと比べて、
    どうだ?えー。
    ダグワ よいっしょ。
    若者2 じゃ、運んでけ。
    ガラー おい、ダグワ、ちょっと休め。
    ダ いいよ。
    バ 勝手にやらせておけ。
    ひげ あいつ少しでも多く稼いで
    テレビを買うつもりさ。
    ガ そう思って何が悪いんだ。
    あいつもお前と同じ人間だぞ。
    ひげ へっ。
    バ おい、お前。
    「口は禍の元」ということわざを
    きっとお前も聞いたことがあるだろう。
    お前は言い争いばかりして
    行き所のなくなった人間だ。
    口を慎まないと、しまいには
    あのダグワのように
    吃りになってしまうかも知れないぞ。
    ははは。
    プルブドルジ おい、みんな。
    あいつの手綱を今からきつく
    締め上げておかないと駄目だぞ。
    手のつけられない奴だからな。
    ド おーい、ガラー。こっちこい。
    ガ ああ。
    ド すわれ。
    みんな、同じ休むにしても
    役に立つ休み方と言うものがある。
    暇さえあれば互いをけなしあっている。
    こんな風な休み方なら、しない方がいい。

    いいか、みんな。
    集団の中での人間形成の過程に
    その集団の成員それぞれの
    知識、教養、文化水準、修練度が
    大きく作用する。
    なのに、うちではこのことを
    省みない行動が多く見られる。
    いいか、みんな。どうしたらいい?
    少しでも暇があったら
    お互いを教育しあうんだ。
    教養のある者はない者を、
    経験のある者はない者を
    助けなくてはいかん。
    分かったか?
    みんな 分かりました。
    ド じゃ、みんな仕事を始めるんだ。
    時間だ。
    みんな はい。
    ガ あんなきれいな娘が寝たっきりとはな。
    魔法が出来たら治してやれるのに。
    人間は心から治るというのは本当かな?
    そうなら、あのダグワの吃りも治してやりたい。
    あの鏡、まぶしいぞ。

  • @tngri2003
    @tngri2003  ปีที่แล้ว

    No8
    ア どうかしたの?
    ガ 大丈夫さ。ちょっと疲れただけさ。
    一日何してた。
    ア うちにいたわ。
    ガ 構うな。自分に注げ。
    俺、朝お茶飲んだから。
    ア ガラーさん。
    ガ 何だ?
    ア ちょっと聞いていい?
    ガ いいよ。
    ア この前殴られたの?
    ガ 誰がそんなこと。
    ア それで着ていたシャツの袖が
    破れて、ボタンが飛んでいたんでしょう。
    ガ 誰に殴られたって?
    ア 何も隠すことないわ。
    殴られたって言うのが恥ずかしいの?
    どうしたんだろうって、
    すごく心配したのよ。
    あの人たち本当に恐い人たちだわ。
    ガ え、ここに来たのか?
    ア 鏡に映ったのよ。
    ガ バトムンフ、こっち来い。
    ありがと。あの自転車の代金だ。
    バトムンフ 要らないよ。
    ガ 遠慮するな。
    今受け取らないと、
    使っちまうぞ。ほら。
    バ 俺はそんなに乗らなかったから。
    でもお前、いいものを作ったよ。
    あの娘の役に立った。
    ガ 受け取れ。
    かみさんにやれ。
    怒っているだろう。
    おかしいな。
    ひげ おや、ガラー。
    俺を突き落とす気か?
    いや、冗談さ。
    お前が仕事サボって
    山に散歩させているのは
    どこのお姫様だ?
    ガ 関係ないだろ。
    ひげ 言っとくが、ドルジバトさんがな、、、
    ドルジバト おーい、ガラー、
    俺の部屋にちょっと来るんだ。
    ガ ええ。
    ひげ 休暇を取るんだ。
    おれたち20トゥグルクずつ出しあって
    ヤギの丸焼きをするつもりだ。
    お前も20トゥグルク出せ。
    ガ 残念だが、20トゥグルク出せないな。
    ひげ はあ、こいつら全く付き合いが悪いな。

    ガ 入ってもいい?
    ドルジバト ああ、入れ。すわれ。
    給料もらったか?不満はないだろう。
    おや、お前まだ文句があるのか?
    文句を言うから、100トゥグルク
    上乗せしてやったんじゃないか。
    この先黙って仕事をしていれば
    もっと考えてやる。
    さあ、行け。
    ガ あんた、俺の何が欲しいんだ。
    何が。ええ?
    ド うるさいぞ。
    ラジオを聞いているんだ。
    出て行け。
    ガ ああ、そうかい。
    見てろよ。
    ド おい、おい、お前。
    ガ 俺の良心を金で買おうと言うんだな。
    ド おい、お前、何するだ。
    みんな、こいつを何とかしろ。
    誰かいたら来てくれ。
    おーい、みんな。
    ガラーに殺される。ガラーに殺される。
    ガ 二人とも葬式に出たように、
    何で下ばかり向いている。
    俺、何か間違ったことしたか?
    バトムンフ 警察に出頭だなんて、
    笑い事じゃないぞ。
    ガ 何が恐い?
    俺は事実を言ったんだ。
    ダ ガラー、人様に手をあげるというのは
    よっぽどのことだぞ。
    正直に生きてさえすれば何とかなる。
    俺たち、調査してくれって
    上の方に手紙を送ったんだ。
    ガ おまえら、くだらないことを。
    男らしく決着をつけたらどうだ。
    もういい、帰れ。
    バ ああ、帰るよ。
    ア あれ見て。
    ダ 何?
    ア ガラーさんがボートに乗っているわ。
    ダ そうだね。
    ア どこ行こうとしてるのかしら?
    ダ 本当。
    「同志ガルバドラフは、仕事仲間を信頼せず、
    欠点を諭そうとした人間を攻撃し、
    国家の財産を破損し、
    規律違反を繰り返したことから、我々は
    彼を我が集団にふさわしくない人間と判断した。
    よって同志ガルバトラフを解雇することとする。」
    ア 百。
    海の母、
    海の母。永遠の命を持つって本当かしら。

  • @tngri2003
    @tngri2003  ปีที่แล้ว

    No5
    ガ おや、いいことだ。
    始めからこうして外に出なきゃいけなかったんだ。
    ほら、むこうじゃ祝日が始まるんで
    すごい人出だ。
    ダ ほう、どれ。
    『赤と黒』か。面白い本か?
    ア ええ、面白いわ。
    ガ 戦争ものだろ。
    黒の側はどこの国だ?
    アメリカか、どっかか?
    ア (笑い)
    ガ はは、俺『赤と白』の間違いじゃないかと思ったよ。
    さあ手をよく洗おう。
    ダ あなた、今帰ったの?
    ガ ええ。
    ダ お茶よ。
    ガ はい、はい。すぐに。
    ア その腕どうしたの?
    ガ ああ、これか?何人かのしてやったんだ。
    ア けんか?
    ガ いや。大したけんかじゃない。
    俺の給料が少なかったんだ。
    それで給料の査定表をみたら
    面と向かって物を言うことが出来ない
    何人かの給料がピンはねされていて
    ドルジバトという奴が
    余計に貰っていたんだ。
    ダ ほう。
    ガ それで面と向かって言ってやった。
    そしたら取り巻き連中が
    ドルジバトをかばって
    俺に飛びかかってきたんだ。
    ダ へー。
    ガ 「ひげ面」って
    人を馬鹿にする奴がいるんだ。
    俺、思い切りなぐったら
    壁にぶっ飛んだよ。
    きっと気絶しただろうな。
    ダ おや、そんなことしちゃ駄目だよ。
    誰からも相手にされなくなる。
    ア 正しいことのためなら
    構わないじゃない。
    ガ その通りさ。
    白黒つけるべきさ。
    あのダグワの給料まで
    ピンはねしてるんだから。
    ア ダグワさん、面と向かって
    人に何も言えない人でしょう。
    ガ そうさ。
    まあ見てろ。
    こんなこと、やめさせてやるから。
    ナーダムの後、見てな。
    あんたら二人も
    ナーダム見るんだろう。
    ダ 私たち、とても見に行けないわよ。
    ガ 俺アリョナーを抱いて行くよ。
    ア あら、いやだ。
    ガ どうして。何でいけない。
    構わないじゃないか。
    ダ 私、もうクラブに行くわ。遅れてしまう。
    パーティーの前に掃除を済ませないと。
    若者 青白き天の主として生まれたり我は
    三日月めぐる遥か遥かな軌道に
    遠き2つの星の巡り合うわずかの間に
    二つの瞳の片隅にかすかに青く瞬く彼方に
    バダルチ どれ、ほら、最初はこのキーからだぞ。
    ひげ ああ。
    バ 始めるぞ。3。
    /雁のひなが外で鳴いている。
    やめてくださいよ、ダワージャブさん。
    練習中なんだよ。困った人だなあ。
    あっちへ行った。

    さあもう一度。
    クラブ主任 ダワージャブさん。
    ダ はい。
    ク あなた、今夜のパーティーに来て下さい。
    たくさんの人が来ますよ。
    ダ 分かりました、来ます。

    ガ こんなもんでどうかな?
    ア とても素敵だわ。
    ガ 本当か?
    ア 本当に素敵よ。
    ガ アリョナー、香水くれないか。
    ちょっと付けたいんだ。
    ア 女性用だけどいい?
    ガ ええ?男物と女物があるのか?
    そうだな、人がどう思うかな。
    まあいい、ハンカチに
    沁み込ませていこう。
    女物の香水って
    こんなんなんだな。
    ア あなた見違えたわ。
    ガ いやあ、着てる物が変わっただけで
    中身が変わるもんか。
    ア 中身も変わるのよ。
    ガ かもな。議論してもしょうがない。
    帰ったらパーティーの様子話してやるよ。
    ギンギンに踊って来るからな。
    じゃあな。
    郡長 革命記念日に向けた社会主義生産競争に
    大きな成果を出された若干の組織と個人に
    賞を贈ります。
    船積み場の責任者、ドゥージー氏。
    (スヘー うちの主任が賞をもらった。)
    ドゥージー さあドルジバトさん、おめでとう。
    郡長 小売り仕入れ部門の経理担当、ダリスレン。
    建設生産大隊の大工、ナンザド。
    ナンザド ありがとうございます。
    郡長 船積み場の人夫、バダルチ氏。
    ひげ おい、バダルチ。
    バダルチ ありがとうございます。
    バ ありがとう。
    この俺が賞をもらうなんて。
    ガ ダワージャブさん、踊らないの?
    ダ 仕事中なんだよ。
    そうでしょ。
    警察官 踊って構わんさ。
    ガ 俺帰ろうかな。
    ダ そうしたら。
    ひげ おい、こっち来い。
    上の方に告げ口したのはこいつだよ。
    俺たちのような下っ端の労働者の言うことなんざ
    まともに取り合ってくれんさ。
    ガ そんな物言いを誰が教えた。
    そいつに言うんだな。
    余計に金をもらって
    そんなに嬉しいか。
    俺にこれ以上手を出したら
    痛い目を見るぞ。
    法律って物があるからな。
    きっとそいつだけを裁く
    法律なんてのはないだろうがな。
    お前、ちょっと来い。
    お前に言っておきたいことがある。
    こいつらを自分の友達だと思っているのか。
    お前こいつらにいいように操られてるぞ。
    おはじきの玉みたいに弾かれてな。
    惜しいよ。こんないい男が。残念だよ。
    バ お前こんな所で油を売っているより
    友達の所に言ったらどうだ。
    あいつテレビを買ったらしいぞ。
    ふたりで並んで見るんだな。
    ダ おや、ガラー。
    ガ それを消すんだ。
    それを消せって言ってるんだ。
    馬鹿な奴だ。そんなの映らない。
    来年中継所が出来て映るんだ。
    どうしてそんなに夢中になっているんだ。
    人の笑い者にされて。
    俺とお前をダシにして
    あのサングラス野郎
    クラブで笑ってるぞ。
    それは映らないんだ。
    分かったか。
    ダ 映るよ。映るさ。
    ガ どうして分からないんだ。
    ダ 映るよ。映る。
    外に出てみろ。出て。
    ガ もうたくさんだ。
    お前どうするつもりだ。
    ダ あれを見な。
    ガ 何だあれは。
    映らない。映らない。
    (意固地になるな。)
    ダ アンテナだ。ここに書いてある。
    映るよ。

  • @tngri2003
    @tngri2003  ปีที่แล้ว

    No4
    セ お前、外に出てみなさいよ。
    波を見ていると長生きするって言うじゃないか。
    ア 私出ないわ。
    セ 何言っているの。
    身体を気遣ってばかりいると、
    かえって身体に悪いよ。
    外の風に当たるんだ。
    ダ ひとつのこと考えはじめたら
    そのことばかり考える、
    困った子なの。
    セ いいのよ。
    ガ おや、こんにちわ。
    セルチマーおばさん。
    セ ああ。こんにちわ。
    ガ いつ来たんです。
    セ ああ、今日さ。
    ダ ほら、お茶飲みなさいよ。
    ガ お茶より、金槌貸してくれないか。
    ダ ええ。
    はい。
    ガ これをここに打ち付けるんだ。
    ダ 鏡をどうするんだい。
    ガ ああ。
    ダ うちにも鏡ならあるよ。
    ガ この鏡にはちょっとした仕掛けがあるんだ。
    ダ (笑い)
    ガ 湖が見えるかい。
    セ ええ、見えるよ。
    ガ アリョナー、そこから見えるかい。
    これでどうだ?
    セ・ア 見えるわ。見えるわ。
    さあ座って、お茶をお飲み。
    お菓子も食べて。
    ガ うちの者は元気だろ。
    セ 元気だとも。
    ガ 仕事に遅れる。もう行かなきゃ。
    セ おや、行くのかい。
    ほんとに、うまいこと考えたよ。
    鏡をつけるだなんて。
    私にはとても思いつかないよ。
    ダ とても親切で、陽気な若者だわ。
    セ ああ。
    ガ うちの者に近々帰ると言ってくれ。
    セ ええ。
    ダ 私ら二人をよく助けてくれる。
    セ そうだとも。そうだとも。
    あの子の両親とうちは隣同士さ。
    すこし気は短いけどね。
    補助生産大隊で漁師をしていたんだが、
    人とけんかでもしたのか、どうしたのか、
    今は船積み場の人夫をしているということだよ、
    ダ そうだわ。かなりきつい仕事らしいわ。
    放送 お知らせします。お知らせします。
    今夜、郡のクラブにおいて
    19時より
    ソ連の劇映画『愛を大切に』という題の
    興味深い新作のカラー映画を上映します。
    郡の多くの勤労者の方が鑑賞されること望みます。
    子供は入場禁止です。子供は入場禁止です。
    ご注意下さい。子供は入れません。

    ア お母さん。
    ダ どうしたの。恐いことでもあった?
    ア いいえ。
    ダ そう、じゃあ母さん食事を作るわね。
    ア さっき、あそこで3人の人がお酒を飲んでたの。
    ダ どこで?ここに入ってきたの?
    ア いいえ。
    ダ はあ。
    ア お母さん、仕事はきつい?
    ダ 何できついもんかね。
    クラブは小さいし、
    クラブの主任も映写技師も
    二人ともいい若者よ。
    ア ここの人たちみんないい人たちね。
    ダ ガラーが帰って来た。
    母さん、お茶を入れてやるわ。
    ア お茶なら魔法瓶にあるわよ。
    ダ 本当、そうだったね。
    ダ お茶に呼ぶわ。
    ガラー、ガラー。
    かわいそうに、眠ってるわ。
    母さん、食事を作ってから起こすわ。
    独り者はたいへんね。
    仕事から疲れて帰ってきても
    お茶も食事もないんだから。
    よく、身体が持つわ。
    ア お母さん。
    ダ え。
    ア ガラーさん、どうして結婚しないのかしら。
    ダ 奥さん、出て行っちゃったそうよ。
    ア 何てひどい人なの。
    ガラーさん、陽気でいい人なのに。
    ダ きっと気が合わなくって
    出ていったのよ。
    ア それで今どこにいるの?
    ダ この北の第3生産大隊で
    看護婦をしているそうよ。
    子供ひとりと。
    ア 子供と?じゃあ、子供を連れて出ていった
    ということ?
    ダ こんな仕事をしている人が
    子供の世話なんか出来るわけないでしょ。
    ア どうして?保育園に預けてもいいじゃない。
    それか、私がいっしょに遊んでやってもいいわ。
    ダ お前、あまりいろいろなこと聞いて
    困らせるんじゃないよ。
    妻に捨てられた男と言うのは
    あまり人聞きのいいものじゃないから。
    ア そうね。
    ガ なんで俺の給料がたったの360トゥグルクなんだ。
    経理 たったの360だって?
    ガ ああ。
    経理 「働いただけ取る」というのが社会主義の原則だろう。
    「文句言うより、がっちり握れ」というし。
    ここにサインするんだ。
    ガ ダグワ。
    ダ はいな。
    ガ こっちに来い。
    給料いくらもらった?
    ダ 360.
    ガ 人と同じように働いたんだから
    人と同じようにもらえるはずだろう。
    ダ その通りさ。こうして引かれちゃうんだ。
    ガ 給料の査定はドルジバトがやってるんだろう。
    ダ そうさ。
    ガ あいつらグルになって、
    俺たちを馬鹿にしてるんだ。
    それでよくお前たち黙っているな。
    ダ ガラー、よせ。よすんだ。
    ド おい、ドアの鍵かけてなかったのか?
    やあ、ガラー。給料はもらったんだろ?
    ガ あんたら、どうして給料をさっ引くんだ。
    ド 俺がどうして知っている。
    主任か経理に聞かんか。
    ガ ダグワと俺は、こいつらと同じように
    働いて、たったの360トゥグルクしか貰わない。
    なのにどうして、こいつらは
    千トゥグルク以上もらっているんだ。
    バダルチ お前、俺たちと張り合おうってのか?
    言ったはずだぞ、口を慎めってな。
    ガ お前いつ仕事してた。えー?
    ひげ もう一度言ってみろ。まだ張り合う気か。
    ガ やめろ。お前らが何をしているのか分かっているんだぞ。
    ド さあ、みんな、帰るんだ。
    ひょっとしたら面倒なことになるかもしれん。
    みんな帰ろう。
    ガ 俺のだけじゃない。ほかにも何人かピンはねしているんだ。
    訴えてやるからな。
    ひげ 何のつもりだ?
    ガ よく覚えとけ。
    お前、どうするつもりだ?
    「投書箱」

  • @tngri2003
    @tngri2003  ปีที่แล้ว

    No1
    ダワージャブ お前、外に出ない?
    アリョナー お母さん、自分が出たら。
    ダ おや、母さんの故郷が見えているよ。
    お前、本当に出ないのかい?
    ア 出ないわよ。
    女(トヤー) おや、なんて素敵なの。
    男 魚取るんだ。
    トヤーなら30トゥグルクの飴1個で
    引っかかるさ。
    男2 そりゃ、あんまりだ。
    30トゥグルクの飴たった1個で
    釣れるもんか。
    ダ お前、気分が悪いの?
    私、気分が良くないの。
    もうそろそろ着くわ。
    セルチマーおばさんが待っててくれているはずよ。
    セルチマーおばさんが来てなかったら
    私たち2人どうしましょう?
    まあ、何とかなるわ。
    若者 どれ、
    押してくれ。
    僕が持ち上げるよ。
    それ、1、2,3.
    どうもありがとう、おばさん。
    ありがとう。
    娘 なんて馬鹿力のおばさんなんだ。
    若者 二人とも恥ずかしいな。
    ダ 元気でした?
    セルチマー ああ、よくきたね。
    若者 みんな、はぐれないようにするんだぞ。
    娘 分かったわ。
    セ あの子はどこ?
    ダ あそこよ。
    (若者1 あの子どうしたんだろう。)
    若者2 あの子船室から一歩も出なかったわ。
    娘 かわいそうに、足どうしたのかしら。
    男 こんにちわ。
    セ、ダ こんにちわ。
    セ こうして、来てくれるだなんて。
    いつ来るかいつ来るかと
    来る日を指折り数えていたのよ。
    うちは羊に塩をやりに
    今日明日中に移動することになって。
    (ダ そう。)
    セ 兄さんと姉さん身体の調子はどう?
    セ ああ、うちの人は大丈夫。
    でも私のこの足が調子良くなくて。
    アリョナー 帽子取って。
    ダ はい。
    セ あんたひどく疲れてる様子だよ。
    娘の看病で、疲れて当然だわね。
    あそこ、あの家に住むのよ。
    最初は湧き水の側に
    ゲルを建てようかと思ったんだけど、
    人里離れたところに二人をおくのもどうかと
    思ってやめたの。
    ダ さあ、やっと着いたわ。
    10日間もかかったわ。
    あなた、疲れた?
    ア いいえ。
    ダ 疲れたはずだわ。
    セ ここはアリョナーに静かでいいわ。
    うちに来たら
    人が多くてますます疲れるでしょ。
    ガラー こんにちわ。
    ダ、ア こんにちわ。
    セ あんた、何だって仕事に行かないの?
    ガ 今行くところさ。
    セ ガラー。
    おい、ガラー。
    ちょっと。
    この子を運んでやって。
    ダ ほら、あなた。
    セ ほら、持ち上げて。持ち上げて。
    さあ、首を抱えるのよ。
    ダ さあ。
    ガ どれ。
    俺、外の荷物を運んでくる。

    ダ はい。これ取って。
    いい家だわ。
    私たち2人が何ヶ月か住むには十分。
    セ あそこに置いて。
    ガラー ああ。
    セ 必要なものはみんな
    あの棚の中にあるから。
    もし足りないものがあれば、この人から借りたらいい。
    ガ そうしな。言ってくれよ。うちになければ、
    よそから借りてあげるから。
    セ かわいそうに、この子。
    ひどく疲れたのね。
    さあ、お茶をお飲み。
    ダグワ ガラー。
    ガ え?
    ダ ボスが呼んでる。
    ガ え、ああ、ああ。
    ダ 早くしろって
    怒っているよ。
    (ガ ああ、すぐに。)
    セ 汚くしてるわね。
    よそから来た人に
    恥ずかしくないの。
    部屋をよく掃除して、
    あの子が外に出る時には手伝ってやりなさい。
    分かった?
    ガ はい、はい。
    さあ、行くぞ。
    セ それから、休みで帰る時
    父さんの帽子を買って来てって
    母さんが言っていたわよ。
    ガ はい、はい。
    ダ 本当に掃除した方がいいな。
    あそこにすごいのが来たぞ。
    ガ 知ってる、知ってる。
    船が来たんだろう。
    ダ 違う。お前、、、
    ガ そう、映画か?
    ダ 違う、青~い、
    ガ 歌舞団か?県都から来たんだろ?
    晩二人で見に行こう。
    ベッドの布団を直して。

  • @tngri2003
    @tngri2003  ปีที่แล้ว

    No9
    ア うちにどんな車が来ているのかしら。
    ガ 船積み場のトラックらしい。
    ア 父さんが来てくれたんじゃないかしら。
    運転手 おい、ガラー、こっち来い。
    お前、俺を悪く思うなよ。
    ドルジバトさんの休暇祝いに
    ヤギの丸焼きをやるんだ。
    そしたら、お前のところの
    ニャムスレンが、荷物運んでくれって
    聞かないんだ。
    悪く思うんじゃないぞ。
    ガ 気にするな。大丈夫だ。
    ニャムスレン、こんちわ。
    ダ どうしたの?
    ア 何でもないわ。

    ガ 俺の噂聞いたのか?
    ニャムスレン 上司につかみかかって、
    殴ったですって、いすや机を壊したですって。
    あなたのような人、この辺じゃ他にいないわ。
    あなた、こんなことになっていたのね。
    真っ先に声を上げて、騒ぎ立てて。
    あなたが人並みでいたら、別れなかったはずだわ。
    子供のこともあるしね。
    ガ ドルジバトのような奴は殴っても足りない。
    ニャ あなたが人を殴るってどういうこと。
    ろくすっぽ殴れもしないのに。
    私、母の箪笥と自分のもの持っていくわ。
    ガ 俺に断わらなくてもいいさ。
    俺、車に積んでやるよ。
    ニャ 結構よ。
    人目が悪いでしょ。
    あなた男なんだから。
    ガ 積んでやるったら。
    運転手 どれ。
    ガ じゃ、またな。
    運転手 ああ。
    ニャ ねえ、ガラー。
    あの鏡忘れてわ。
    取ってきて。
    ガ 2年間一緒にいた記念に残していけよ。
    ニャ いやよ。「女性の日」に賞でもらった鏡よ。
    ガ あの鏡、人に貸しているんだ。
    あとで返すよ。いいな。
    ニャ 人に貸したですって?
    ははあ。
    私、返してもらうわ。
    ガ 待て。後で届けてやるから。
    ニャ あたしの物でしょ。
    ニャ どいてよ。
    ガ 後で返すって言ってるだろうが。
    ニャ このドア開けて。
    私の鏡、返して。
    開けってたら。
    ア お母さん、仕事終わったの?
    ダ 風が出てきたんで、
    セーターを持って来たんだよ。
    船積み場に検査が来たそうよ。
    ドルジバトさんの仕事を調べるんだわ。
    ガラーをハトガルに連行するって
    警察が来てるわ。
    人を殴ったんだわ。
    ア ガラーが?まさか。
    ダ 本当よ。
    自分とこの生産大隊の長を殴ったんですって。
    みんなが殴ったの、掴みかかったのと言っていたの、
    本当らしいわ。
    母さん会って来るわ。
    二人で行くかい?
    ア いいえ。
    ダ じゃあ、母さん会いに行ってくるからね。
    運転手 おい、みんな。トラックが道から落ちそうだ。
    降りてくれ。降りてくれ。
    ドルジバト 静かに。静かに。
    動くんじゃない。
    えらいことになったぞ、みんな。
    後ろから一人ずつ、早く降りろ。
    すわるんだ。
    ガ 俺、ハトガルにダンプカーの教習を受けに行くんだ。
    ア 嘘よ。あなた嘘を言ってるわ。
    あなた人に殴られたのに、自分が殴ったって、
    いつも嘘を言ってるんでしょ。
    うそつき。
    ガ 俺、すぐに戻るから。
    分かるだろう、アリョナー?
    ア 嘘だわ。私をだましているのよ。
    ダンプカーの教習ってのも嘘。
    私をだましているのよ。
    ガラー!
    ガ 立ったぞ。立ったんだ。
    みんな。
    アリョナーが自分の足で立ったんだ。
    見えるか、見えるか?
    アリョナー、アリョナー。
    すぐに、すぐに戻ってくるからな。
    すぐに戻ってくるぞ。
    戻るからな。
    アリョナー!

  • @tngri2003
    @tngri2003  ปีที่แล้ว

    No2
    ドルジバト さあ、みんな。
    まず壊れやすいものをあの車に積んで
    店まで運んで下ろすんだ。
    それから羊毛を運ぶ。
    さあ、急げ。
    若者 ちょっと、ボス。
    このテレビ、これだけで映るの?
    それともアンテナとかが要るの?
    若者2 来年特別なアンテナをつけるそうだ。
    ひげ男 ほー、今年はナーダムの相撲を見ようと思ったのに
    だめだな。
    じゃ、こんなゴミに用はない。
    ド さあ、急いだ。急いだ。
    若者3 それなのに持ってきたのか。
    男 そうさ。
    若者4 映らないのに1年も前に持ってくるなんて。
    ド 俺の知ったことか。
    さあ、気をつけて、気をつけて。
    壊したら弁償だぞ。
    ガ テレビやラジオのことなら
    俺たちよりこいつが良く知っているよ。
    ド ああ、そうか。
    さあ、運んだ。
    さあ、ぼやぼやするな。
    どれ。
    ほら、立つんだ。
    そこの二人、それを早く運び出すんだ。
    気をつけて。ほら、急げ。
    ガ どれ、刺がささったの?
    アリョナーを、何で外に出さないんです。
    ダ 長旅で疲れたせいか、
    身体の調子が良くなくて、医者に見てもらったの。
    ガ そしたら何て?
    ダ いえ、処方箋を書いてくれたわ。
    知らない人ばかりで
    気に病むのか
    外に出ようとしないの。
    あなた、ちょっと言ってくれない?
    ガ はは、そうさなあ。
    俺の言うことなんか聞くかな。
    ラジカセ(父) 綿入り服を持っていった方がいいぞ。
    ハンハのあたりは寒いからな。
    秋は雪が早く降るしな。
    二人が出発したらセルチマーおばさんに
    連絡するよ。
    (ダ) そうして。
    さあ、服を着なさい。
    どれ。
    (父) 着せてやるよ。
    もうちょっと身体を起こして。
    9月に休暇が取れたら
    父さんも行くよ。
    (アリョナー) きっと来てね。お父さん。
    (父) 行くよ。
    (ダ) 穀物の収穫の時期なのに、
    あんたに休暇が取れるもんですか。
    私たちなら心配は要らないわ。
    知らない土地に行くわけでもなし。
    (父) お前の上司によく話しておくよ。
    行くからには故郷で
    ひと夏過ごして来た方がいいからな。
    ガ アリョナー、外に出たらどうだい。
    景色でも見なよ。
    こんなにいい天気なのに
    一日中ベッドにいるなんて。
    近いうちここでもテレビが見られるようになるかも。
    ダ ほう。
    ガ テレビが見られたらすごいぞ。
    まるで映画さ。
    県都の親戚のところで見せてもらった。
    相撲の試合をな。
    ダ ふふ。
    ガ 近いうちこの辺りに大きな鉱山の町が出来る。
    鉱山に入って
    ダンプカーの運転手になろうと思っているんだ。
    すごいぞ、ダンプカーは。
    ヤクの種オスってところさ。ははは。
    ガ ここには、見るものがいっぱいさ。
    毎晩映画をやるし
    実習の学生たちが来たから
    パーティーもすごく盛り上がる。
    ア どんな楽器があるの?
    ガ え。
    ア 楽器はどんなの?
    ガ ははあ、いろいろさ。
    前はエレキ・ギターが2本あったけど、
    この冬ある男が調弦するって言って
    弦をみんな切っちゃった。
    それからアコーデオンだけが楽器さ。
    学生たちがラジカセを持って来たらしいが、
    パーティーすると言っても貸してくれない。
    ア 何て人たちでしょう。
    ガ そうさ、ここには変わった奴がいっぱいさ。
    おととし、この町に食堂の装飾に
    デザイナーが来たんだ。
    そいつのズボンには
    真鍮のボタンがいっぱいついていた。
    シャツには
    見たこともない文字が並んでいる。
    そしたら、女たちがそいつに夢中になり
    俺たち土地の若者を無視し出した。
    ある日そのデザイナーが
    風呂に入っている間に
    服を残らず隠してやったんだ。
    ア そしたら。
    ガ いや、そしたら、いや、
    窃盗の疑いで、もう少しで
    刑務所に入るところさ。
    こんな具合さ。
    ア あなた本当に変わってるわ。
    ガ あいつ、真鍮のボタンで、持てたんだ。
    すっ裸になって並んだら
    みんな同じさ。
    それで、ここの娘のひとりが
    妊娠して残された。
    おや、お前の母さん、どこ行った?
    ア 湧き水に行ったらしいわ。
    入れ物持って出ていったから。
    ガ 湧き水って?
    ア ムストのよ。
    私に毎日飲ませてくれるの。
    ガ ムスト?
    そんなに遠くにか?
    それで歩いていったのか、ええ?
    ア 知らないわ。
    ガ おや、俺になぜ言わないんだ。
    そうか、それじゃ追いかけよう。
    ガ おばさん、どうしたんだ?
    ダ あの子に効くはずなのよ。
    いい湧き水だって言うから。
    治るんじゃないかと思って。
    ガ アリョナーは何歳だ?
    ダ 19よ。
    ガ はあ、へへ。
    うちの妹よりひとつ下だな。
    ダ 女の子はむずかしいわ。
    医者はよく療養しなさい、治るからって言うけど。
    でも、どうだか。 もう3年も経つもの。
    あんたそんな大きな入れ物どうするの?
    ガ ああ、湧き水を一度に運んだら
    おばさんたち楽だろうと思って。
    ダ はは。そうはそうなんだけどね。
    近くにあるんだから毎日新鮮なのを
    飲ませようと思って。
    毎朝汲みに来って、たいしたことないから。
    ガ いや、せっかく来たんだから
    少しだけでも入れていこうよ。
    ダ いいわよ、そんな。疲れるだけよ。