【朗読】永井荷風『勲章』（原文字幕付）

名作小説の朗読です。
ながら読書、読み聞かせ、寝る前の睡眠導入、ヒーリング、リラックスまたは作業用に、落ち着きのある男性の低い声の朗読を、高音質でお楽しみください。
作品：永井荷風「勲章」
朗読：Simon
チャンネル登録はこちらから↓
/ @simonreading
#朗読 #青空文庫 #文学 #小説 #低音 #睡眠

[@3sakana786]

オペラ館での上演脚本なども手掛けた永井荷風。オペラ館が廃業した時の「断腸亭日乗」も合わせて読んでみましたが、荷風にとって、このオペラ館は別天地であり、失い難き場所であったのですね。
「勲章」は、オペラ館に出入りする人々がとても詳細に描かれ、聴くほどに生き生きと感じられました。(Simonさん、本当にお上手です。耳が気持ちいい。)
「一生涯の最終の感激」を収めた写真。爺さんの人生が凝縮されたようなその写真は、誰にも思い出されることは無く、けれど確かに存在し、静かに歴史となった。
物悲しくも、人生の機微に触れる味わい深い作品ですね。

[@3sakana786]

そういえば、踊子部屋の詳細は、その空気感、匂い、喧騒まで聞こえてくるようで、私自身の学生演劇の頃の控室(女ばかり)を思い出しました。壁一面に雑誌の切抜き、ドーランとポンズの匂い、衣装や下着同然の格好で寛ぎ、トランプ(大富豪)したり、昼寝をしたり。板張りの床には何故かいつも割り箸の片割れや、ゆで卵の殻なんかが落ちていて、掃いても掃いても散らかっていました。比べれば健全ではありますが、不思議と通ずるものはあるなぁと面白く聞かせていただきました。笑