絵本 読み聞かせ 知育動画|幸福な王子(こうふくなおうじ)/童話・日本昔話・紙芝居・絵本の読み聞かせ朗読動画シリーズ【おはなしランド】

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  • เผยแพร่เมื่อ 7 พ.ย. 2024
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    むかしむかし、ある町には、美しい『しあわせの王子』の像(ぞう)がありました。
    その『しあわせの王子』の体には、金色に光かがやく金ぱくが貼ってあります。
    青いひとみはサファイアで、腰の剣には大きいルビーがついています。
    町の人たちは、このすばらしい王子のようにしあわせになりたいと願いました。"
    "冬が近づいてきた、ある寒いタ方の事です。
    町に、一羽のツバメが飛んで来ました。
    「ふうーっ。ずいぶんと、遅れちゃったな。みんなはもう、エジプトに着いたのかなあ?今日はここで休んで、明日旅に出よう」
    ツバメはしあわせの王子の足元にとまり、そこで眠ろうとしました。"
    "するとポツポツと、しずくが落ちてきました。
    「あれれ、雨かな?雲もないのに、変だな。・・・あっ、王子さまが泣いている。"
    "もしもし、どうしたのですか?」
    ツバメがたずねると、王子が答えました。
    「こうして高い所にいると、町中の悲しい出来事が目に入ってくるんだ。でもぼくには、どうする事も出来ない。だから泣いているんだよ」
    「悲しい出来事?」"
    "「ほら、あそこに小さな家があるだろう。子どもが病気で、オレンジが食べたいと泣いている。お母さんは一生けんめい働いているが、貧しくて買えないんだ」
    「それは、お気の毒に」"
    "「ツバメくん、お願いだ。ぼくの剣のルビーを、あそこへ運んでおくれよ」
    「うん。わかった」"
    "ツバメは王子の腰の剣のルビーをはずして、熱で苦しんでいる男の子のまくらもとにルビーを置きました。
    「つらいだろうけど、がんばってね」
    ツバメはつばさで、男の子をそっとあおいで帰ってきました。"
    "王子のところへ帰ってきたツバメは、ある事に気づきました。
    「不思議だな。こんなに寒いのに、なんだか体がポカポカするよ」
    「それは、きみが良い事をしたからさ。ツバメくん」"
    "次の日、王子はまたツバメに頼みました。
    「ぼくの目のサファイアを一つ、才能のある貧しい若者に運んでやってくれないか?」
    「でもぼく、そろそろ出発しなくちゃ」
    「お願いだ。きょう一日だけだよ。ねえ、ツバメくん」
    「・・・うん」"
    "ツバメがサファイアを運んでやると、若者は目を輝かせて喜びました。
    「これでパンが買える!作品も、書きあげられるぞ!」"
    "次の日、ツバメは今日こそ、旅に出る決心をしました。
    そして王子に、お別れを言いました。
    「王子さま。これからぼくは、仲間のいるエジプトに行きます。エジプトはとてもあたたかくて、お日さまがいっぱいなんです」
    けれど王子は、また頼みました。
    「どうか、もう一晩だけいておくれ。あそこで、マッチ売りの女の子が泣いているんだ。お金をかせがないとお父さんにぶたれるのに、マッチを全部落としてしまったんだ。だから残ったサファイアを、女の子にあげてほしいんだ」
    「それでは、王子さまの目が見えなくなってしまいますよ」
    「いいんだ。あの子がしあわせになれるのなら、目が見えなくとも」
    「王子さま・・・」"
    "人のしあわせのために自分の目をなくした王子を見て、ツバメは決心しました。
    「王子さま、ぼくはもう旅に出ません。ずっと、おそばにいます。そして、王子さまの目の代わりをします」
    「ツバメくん。ありがとう」"
    "それからツバメは町中を飛び回り、貧しい人たちの暮らしを見ては王子に話して聞かせました。
    「それでは、ぼくの体についている金を全部はがして、貧しい人たちに分けてくれないか」
    「わかりました」
    ツバメは言いつけ通り王子の体から金ぱくをはがすと、貧しい人たちに届けてやりました。"
    "やがて、空から雪がまい落ちてきました。
    とうとう、冬がきたのです。
    さむさに弱いツバメは、こごえて動けなくなりました。"
    "「ぼくは、もうだめです。王子さま、さようなら。良い事をして、ぼくはしあわせでした」
    ツバメは最後の力で王子にキスをすると、そのまま力つきて死んでしまいました。
    パチン!
    その時、王子の心臓(しんぞう)が悲しみにたえかねて、はじけてしまいました。"
    "次の朝、町の人たちはしあわせの王子の像が、すっかり汚くなっているのに気づきました。
    「美しくない王子なんか、とかしてしまおう」"
    "ところが不思議な事に、王子の心臓だけはどんなにしてもとけませんでした。
    そこで王子の心臓は、そばで死んでいたツバメといっしょにすてられました。"
    "そのころ、神さまと天使(てんし)がこの町へやってきました。
    「天使よ。この町で一番美しい物を持っておいで」
    神さまに言いつけられて天使が持ってきたのは、王子の心臓とツバメでした。"
    "それを見て、神さまはうなずきました。
    「よくやった。これこそが、この町で一番美しい物だ。王子とツバメは、大変良い事をした。この二人は、天国に連れて帰ってやろう」
    こうして人々を助けるために死んだ王子とツバメは、天国でしあわせに暮したのです。
    おしまい
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