水泳、ハンドボール…全国大会が“消える” 中学スポーツ界の分岐点に「代替大会うまく担保を」=静岡【現場から、】
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- เผยแพร่เมื่อ 2 พ.ย. 2024
- 2024年度の全国中学校体育大会、いわゆる「全中」で行われる20競技。このうち、9つの競技について、中体連は3年後から除外、すなわち、全国大会をなくすという方針を示しました。静岡県内の中学生や指導者からは落胆の声が聞かれる一方で、専門家は中学スポーツ界における分岐点だと話します。
フジヤマのトビウオ、古橋廣之進さんの母校、浜松市の雄踏中学校の水泳部です。過去には、全中で優勝をした生徒を輩出した実績があり、現在は、全国の舞台を目指し、男女合わせて23人が活動しています。
<雄踏中水泳部 吉田琳音副部長>
「(全中は)憧れのような存在」
中体連は、全国大会廃止を決めた基準として、部活の設置率が20%未満の競技と基準を説明しています。静岡県中学校体育連盟によると、県内の中学校のうち、水泳部があるのは全体の約19%で、水泳も取りやめの対象となります。
<雄踏中水泳部 鈴木暖人部長>
「多くの選手が地区大会から全中を目指し頑張っているので、一つの目標が無くなるのはどうなのかなって思う」
静岡市立東中学校女子ハンドボール部です。全中へとつながる県大会や東海大会に向け、週末の練習に熱を帯びます。
<静岡東中ハンドボール部 青木大輔監督>
「あと中体連まで1か月半、練習試合も1~2試合ある程度。全員の集中力をそろえてやれるようになりましょう」
ハンドボールは競技人口が少なく、県内で部がある中学校は、男子、女子とも1校ずつしかありません。
<静岡東中ハンドボール部 島村南柚副部長>
「(全中が廃止されると)よりハンドボールをやる人も減っちゃうんじゃないかなとも思います」
<静岡東中ハンドボール部 秦萄晏部長>
「最後の中体連(全中)が無くなると、引退の大会が無くなってしまうので目標を失ってあきらめてしまうこともあるかもしれない」
中体連が全中から一部競技を除外しようと踏み切る背景には、少子化による競技人口の減少とともに教員の負担を減らす目的があります。全中は、全国8つのブロックが持ち回りで開催し、教員が大会の運営にも関わります。
<静岡産業大学スポーツ科学部 大島建講師>
「教員が多忙な理由の第1位に部活動を上げられる方が約6割ぐらいいたりとか、そういう調査結果があったりする。私はスポーツ界全体の流れにとっては今いい方向に向いているのかなという風には感じています」
中体連の判断に一定の評価を示すのは、学生スポーツや体育学などを専門とする静岡産業大学の大島建講師です。
大島講師は、中学校の部活動について、競技経験のない教員が指導に当たるケースや、教員の意欲の違いによる指導格差などが大きな課題と指摘し、今回の判断は、中学スポーツが部活動から地域のクラブなどに変わる分岐点になるのではないかと話します。
<静岡産業大学スポーツ科学部 大島建講師>
「代替の大会をうまく担保しながら、何かこう、部活動から地域スポーツクラブに移行していくっていう方向で対策を練ればいいかなっていう風には感じています」
一方で、自身も全中を目指し、高校時代には全国大会を経験した静岡東中ハンドボール部の青木先生は寂しさが残ると言います。
<静岡東中ハンドボール部 青木大輔監督>
「自分は今のハンドボール部を見させてもらっている状況であれば、負担と、子どもたちの経験値とが天秤にとれていると思う部分もある。判断を凄く理解できますし、一方で子どもたちが目指した場所ということも理解できるので、誰かが判断しなければいけなかったって言うのは理解ができます」
Q.ただ複雑な思い?
「そうですね」
<掛川支局 伊豆川記者>
対象の9競技のうち、これまでに水泳や体操など少なくとも6競技は、連盟や協会が代わりとなる大会を開きたいとしています。私は中学時代、全中の競技ではないラグビー部に所属していました。全中ではないものの仲間とともに競技団体が主催する「全国大会」を目指した経験は、かけがえのないものだったと感じています。中学生の「夢の舞台」がどのような形であれ、奪わないような制度改革がいま、求められています。
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