下弦の月の光が

[@NOLA_Lofi_Songs_Japan]

夕焼けがそっと沈む
頬を伝い水滴が落ちる
まっすぐに地平線を見据える
その君の横顔が美しい
静かに夜が訪れ
君の瞳が星を映し出す
心の中に秘めた想いが
言葉にならず揺れている
下弦の月の下で
君が去った
なぜ手を握らなかったのか
その勇気がなかったのだ
君が座っていたあとの
砂を握っている
こんな簡単なことが出来なかったんだ
微笑みが切なく
霞んでいく姿に
言葉にできないこの気持ちを
ただ伝えたいだけなのに
月明かりの中で
共に過ごした夜を思い返す
なぜ強く手を伸ばさなかったのか
ただ、ただ苦しい
月明かりの中で
去った後に
消えた影しか追えない
あの瞬間を取り戻せたら
遠くに見える街の灯りが
あの日見た赤く焼ける
君の横顔を思い出す
その切なささえも霞んでいく
下弦の月の光が
問いかける
なぜ手を伸ばさなかったのかを
そうしたら未来があったのに
下弦の月の光が
君の苦しさを背負えなかった私に
もう会えない君の美しさを
思い出させる
下弦の月の光が
差し出す手を
強く握りしめて叫んだ
夜空に溶けた君の姿
残された想いが風に流れる
ただひとしずくの涙と共に
私も月の下で静かに消えていく

[@darkx86]

😢