【コレ判る?】ヒッチコック『めまい』の秘密・キム・ノヴァク登場シーン
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- เผยแพร่เมื่อ 12 ก.ย. 2024
- (ネタバレ)★判らない人のためにネタバレをすると、特にキム・ノヴァクが初めてカメラの手前に来る時に、キム・ノヴァクだけが輝いて見えます。判らない人はもう一度見てください。ウェイターやフロアの他の席の人が暗くなって、キム・ノヴァクだけが輝いて見えるんです。
★★整理すると、1・この時、背後のウェイターが陰になっているだけでなく、フロアの客席も半絞りくらい暗くなること。2・観客はキム・ノヴァクを注視しているのでその照明の変化(レンズ絞りの変化)に気づかないこと。この2つが大きなポイントです。
★★★結果、他から浮き上がるような照明へとゆっくり変容することで、キム・ノヴァクだけが輝いて見え、キム・ノヴァクの美しさが観客に無意識下で深い印象として残ることになります。
「めまい」はVertigo Effectがつとに有名ですが、観客の気づかぬうちに観客の無意識を(照明セッティングやレンズの絞りというプロなら誰でも知っている撮影技術を利用して、非常な時間と手間をかけて)意図的に操作していることも大変重要だと私には思われます。
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解説
キム・ノヴァクに注目していると全く気づかない技術操作が行われています。これはキム・ノヴァクにより集中させるためのヒッチコックの観客の無意識操作です。
映画で観客は何を見て何を見ず、そして無意識で何を見ているか。良い監督はそれを識っています。
映画『めまい』のマデリン(キム・ノヴァク)の登場シーンを確認し観客の「無意識」について考える動画です。
上の「ネタバレ」に記したように、物凄い技術的な手間をかけてキム・ノヴァクの登場シーンを演出しています。
反対に、それまでは徹底的に観客が彼女を見ることを妨害する。遠目に後ろ姿や横顔をチラッと見せ、直前にウェイターと客二人の計3人がキム・ノヴァクの前のを横切り、観客が彼女を「見る」ことを妨害することにより、「見たい」という意識を高めます。
しかし、顔が見えてからは、フロアやウェイターが暗くなり、キム・ノヴァクだけに光が当たるというこの極端なギャップは好対照の演出と言えるでしょう。つまり、見たい気持ちを煽りつつ、ギリギリまで見せず、見せるとなったらキム・ノヴァクだけを見せるように人物の動き、配置、角度、照明、絞りなどの要素を総動員してショットが創られているのです。
※註釈※やや技術よりに考察すれば、2分18秒 からのショットですが、近づいてくるキム・ノヴァクの照明がいったん入口近くでは当たらないように遮ってあって、その代わり、入口の辺りに周囲より1絞り明るい照明がスポットで当たっています。そのまま普通に撮影すると、キム・ノヴァクの顔が白飛びを起こしてしまいますが、照明を切ってあるところからスポットライトの中心に彼女が歩くタイミングで、レンズの絞りをスッと1絞り絞っています。このため、周りがスーッと暗くなるんですね。今の映画はこうした効果はカラーグレーディングでやってしまいますが、当時は現場でカメラや照明、美術と事前に綿密な打ち合わせをしないとできない方法ですね。こういうことをしようと考えることがすごいと思います。
このように、シナリオ構成、空間設計、キム・ノヴァクの導線、カメラワーク、音楽などが一体となって、キム・ノヴァクの姿に観客の視線は釘付けになるわけですが、さらにだめ押しのように、キム・ノヴァクにしか観客の視線がいかないように撮影技術を駆使して、照明、レンズ絞り操作まで演出しているというわけです。
もちろん、これは観客の無意識操作である前に主人公が女を初めて見た瞬間の意識を映像化するという試みでもあるのでしょう。主人公スコティ(ジェームズ・スチュアート)の「美しい女を見た」という追体験を観客に強要する映像であるともいえます。
いずれにしろ、観客が映像を通じて感じる「印象」を気づかぬうちに操作しているという意味で観客の無意識操作をしていると結論できるでしょう。
追記・映画が扱う観客の無意識(操作)に関しては塩田明彦著『映画術 その演出はなぜ心をつかむのか』(2014年刊)に詳しいです。
※動画が2カ所チラついていて済みません。修正するためにはもう一手間必要なのです。ご容赦ください。
関係ありませんが、動画後半の1966 フォードマスタングという自動車は油圧ブレーキ、油圧アクセルということなんでしょうね。
赤と緑って確か色相環で相反する色だから、余計目立つんだよな
そして何より凄いのは、背中を向けている彼女がヒロインだと一瞬でわかること
確かに補色ですね!! 赤紫、ダークグリーンと捉えていたので気づきませんでした。補色でロケ場所と衣装が選択されていますね。素晴らしいです。ありがとうございます。
この映画見るたびに胸躍り遠い昔を思いだします。高校生でした、今は80歳色々ありました、
今は一人暮らしで最愛の女房に逝かれて昔の映画で青春時代を味わってます。
初めまして。
自分は昔の映画が好きなものです。
良かったら一作品だけ映画を選ぶとしたら何を選ばれますか?
是非教えて頂きたいです。
良い時代に映画をご覧になっていましたね。この頃の映画は技術力の高さに加え、アナログならではのリアルさ、質感があって、CGでなんでもできるようになった今の映画と全く違う実在感のようなものがあると思っています。最近はジョン・フォードをたくさん見ています。コメントありがとうございました。
CGとかがなかった時代、特にヒッチコックの映画は色んな工夫が凝らしてありますよね。
でも動画冒頭の、主人公が足を痛めているって、一瞬「裏窓」と勘違いしちゃいました~😆
とてもわかりやすい動画だと思います
判るも判らないも、私達は最高の映像を心がけているから、観客が楽しんでくれればそれでいいのさ。
A.ヒチコック
ファミリープロット大好きです。
勉強になりました
興味深い動画をありがとうございます👩
ヒッチコックは10代~20歳前後にかなり観てました
「無意識の操作」とても面白い焦点ですね
A friend once said this is a movie about red and green. Among so many brainy psychological analysis this movie often receives, I found such a simple comment to be beautifully perfect.
It's very interesting.I agree very much.I will review this movie again.
意識されないから技巧は意味がある。意識されたら失敗。
心理描写や状況描写の為の撮影技術ですからね。ダイヤルMを廻せの巨大な電話とか、断崖の白く光るミルクとか。それにそても、字幕の日本語がわかりにくいです。
沢山知っててすごいです。また教えてください。日本語つたなくてすみません。(汗)
本当に野暮だなーw でも、この視覚効果、初めて気づきました。ありがとうございます。 この後、再開できるはずのないキム・ノバックの幻影を追い求めてしまうスチュアートの切ない心理も、似たような視覚効果で描写されてますよね。いやーでも、粋な演出だ・・・
無意識と言われても、「だから何?どこがすごい?」と思ってしまう。バーナードハーマンの音楽効果が良い役割を果たしているから「無意識」に画面に入り込めるのでは、ないだろうか?
2分18秒からのショットですけれど、その後、詳しくわかりました。近づいてくるキム・ノヴァクの照明が入口付近でいったん遮ってあって、その代わり、入口近くにのみ1絞り明るい照明がスポットで当たっています。そのまま普通に撮影すると、キム・ノヴァクの顔が白飛びを起こしてしまいますが、照明を切ってあるところからスポットライトの中心に彼女が歩くタイミングで、レンズの絞りを1絞り絞っています。このため、周りがスーッと暗くなるんですね。確かに今の映画はこうした効果はカラーグレーディングでやってしまいますね。ですが、当時は現場でカメラや照明、美術と綿密な打ち合わせ、連携がないとできない方法ですね。
それをいうのならば、ヒッチコックの演出でなく、撮影監督のロバート・バークスの撮影技法に言及するべきでしょう。
彼は、「泥棒成金」でもグレース・ケリーに同じ照明の細工を行っています。
何を言いたかったのか、よく分かりませんでした。
すいません。結局何か秘密だったのか理解できませんでした。教えてもらえると有り難いです。
コメント欄に解説しました。これいじょうわかりやすく説明する能力がありません。すみません。
また、youtubeよりはDVDやブルーレイの方が色数が多いのでわかりやすいです。
@@Tsuji_cinema コメント欄を読んでいませんでした。すみません。詳細な説明ありがとうございます。納得です。
なるほど。
このキムノヴァクのヘアーですがかつらですね。最近気が付きました。
え、ショック!
てかこの人の本当の髪の毛は何色なの?
この結末の後、主人公はどうなるの? ジュディ殺しで逮捕されるの?
ヒッチコックって、キムノバクが嫌いなんでしょ