Learn Japanese Through Story (N5):はてなの茶碗/A Tea Bowl named Hatena

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  • เผยแพร่เมื่อ 26 ก.ย. 2024
  • 桂米朝師匠が復活させた上方落語『はてなの茶碗』を、#やさしい日本語 #SimpleJapanese でリライトしました。
    関西弁がわかる方は、ぜひオリジナルで。
    桂米朝師匠『はてなの茶碗』
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    【音楽・効果音】
    おとわび様 otowabi.com/
    音人様 on-jin.com/
    【イラスト】
    イラストAC様 www.ac-illust....
    いらすとや様 www.irasutoya....
    スクリプトーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    京都の清水寺に、とても小さい三つの滝があります。
    その滝の前に茶屋がありました。50歳くらいの男の人が、店の前のベンチに座ってお茶を飲んでいました。いい着物を着ている、とても品がいい男の人です。
    お茶を飲んだ後、その人はしばらく茶碗をひっくり返したり、日に透かしたりしていました。やがて、「おもしろい」と言うと、代金を置いて帰りました。
    その隣で、大阪から来た油の行商人がお茶を飲んでいました。
    「お茶屋さん、ごちそうさまでした。あのう、すみませんが、茶碗を一つ売ってくれませんか。私は手に油が付くから、お茶を飲むとき、いつも茶碗を汚してしまいます。
    自分の茶碗があったら、次からお茶屋さんの茶碗を汚さなくてもいいでしょう?」
    「じゃあ、油屋さん。どれでも一つ持って行ってください。お金は結構ですよ。安い茶碗ですから」
    お茶屋さんが言うと、油屋さんは、さっき男の人が「おもしろい」と言った茶碗を取りました。
    「じゃあ、これをもらいます」
    「待ってください。それはダメです」
    「どうして?」
    「あなたは大阪の人ですから知らないでしょうが、さっきの人は、目利きで有名な茶道具屋の金兵衛さんです。みんな茶金さんと呼んでいます。京都で一番の目利きですよ。
    京都で一番ですから、つまり、日本で一番です。その人が『おもしろい』と言った茶碗ですから、もしかしたら、千両くらい値打ちがあるかもしれません。だから、それはダメです」
    「気がついていましたか。私も、茶金さんが『おもしろい』と言ったから、もしかしたら高く売れるかもしれないと思ったんですよ」
    「油屋さん、あなたは悪い人ですね。じゃあ、私が気が付かなかったら、タダで持って行ったんですか」
    「タダでくださいとは言いません。二両でどうですか。もっとあったら、もっと払いますが、あいにくこれが私の全財産だ」
    油屋さんは、小判を二枚出しました。お茶屋さんは呆れました。「千両かもしれない茶碗を、二両で? 馬鹿を言わないで、諦めてください」
    「じゃあ、今すぐこの茶碗を割る。私は油屋だ。手が滑って割ってしまったと言ったら、みんな信じる」
    「ああ、もう、わかりましたよ。じゃあ持って行ってください。でも、もし本当に千両になったら、私に知らせてくださいよ」
    「もちろんですよ。ありがとうございます」
    油屋さんは茶碗をもらうと、急いで家へ帰りました。茶碗を立派な布で包んで、立派な木の箱に入れて、自分も立派な着物を着ました。そして、茶金さんの茶道具屋へ行きました。
    「ちょっと、すみません。これを茶金さんに見てもらいたいんですが」
    店には番頭さんがいました。
    「そうですか。では、まず私が拝見します」
    「失礼ですが、番頭さん。これは普通の人が見たら、ただの安い茶碗かもしれません。でも茶金さんが見たら千両になります」
    「心配しないでください。私は普通の人じゃありません。京都で一番の茶道具屋の番頭ですよ。それにこれは、この店の決まりです。どんなものでも、まず番頭の私が拝見しなければなりません」
    「そうですか、じゃあ仕方がない。笑わないでくださいよ。笑ったら殴りますからね」
    油屋さんは木の箱を番頭さんの前に置きました。「では、拝見します。立派な箱ですね」
    「箱を誉めなくてもいいです。茶碗を誉めてください」
    番頭さんは箱を開けて、布を取りました。
    「…。本当に、これですか」
    「ええ、そうですよ」
    「失礼ですが…、これはこの店で取り扱う品物ではありません。どうか他の店でお願いします」
    「えっ、どうして?」
    「これは京都の茶碗の中で一番安い茶碗です。100個買っても一両にもなりません。これを千両とは、おもしろい人ですね。…痛い!」
    「笑ったら殴ると言ったでしょう。茶金さんを呼んでください。茶金さん!」
    「主人に見せても同じですよ。帰ってください。…痛い! 殴らないで」
    高級店で客が店員を殴りましたから、大変な騒ぎになりました。すると、店の奥から茶金さんが出て来ました。
    「どうしましたか。騒がしいですね」
    「あ、茶金さん。番頭さんが、私が持ってきた茶碗を見て笑ったんですよ」
    油屋さんが言うと、茶金さんは番頭さんを叱りました。
    「お客様のものを笑ってはいけません。失礼です。しかし、あなたも悪いですよ。殴らなくてもいいでしょう。さあ、見せてください。私が拝見します」
    殴られた頭をなでていた番頭さんは、茶碗を茶金さんに渡しました。
    「…なるほど。これは、番頭が笑うのも仕方がない。京都で一番安い茶碗です。これが千両だと言ったら、みんな冗談だと思うでしょう」
    茶金さんの言葉を聞いて、油屋さんはびっくりしました。
    「え、本当に? でも茶金さん、清水の滝の前の茶屋で、あなたはこの茶碗を見て、『おもしろい』と言ったでしょう? それで、これは価値がある茶碗だと、私は信じて二両で買って、持ってきたんです」
    「ああ、あの茶屋にいた方ですか。実はあのとき、茶碗を持っている手が濡れたんです。茶碗の下からお茶が漏れていました。
    でも、どこも割れていない。傷も穴もない。不思議だなと思って、『おもしろい』と言ったんですよ」
    「えっ…、これ、ただのキズモノですか」
    「そうです」
    油屋さんは力がなくなって、座り込みました。
    「どうしよう…私は全財産を払ってこの茶碗を買いました。もう、明日売る油を買うことも、大阪へ帰ることもできない…。番頭さん、本当にすみませんでした。私が悪かった。許してください。じゃ、すみません、さようなら」
    「あ、待ってください」
    茶金さんは、油屋さんがちょっとかわいそうになりました。
    「大阪の方ですか。そうでしょうね。京都の人には、そんな大博打を打つ人はいません。あなたは私を見て、全財産を賭けた。つまり、私の信用を買ってくれました。名誉なことです。お礼に、この茶碗、私が買いましょう」
    「えっ、千両で?」
    「いえいえ、千両は無理です。あなたが払った二両と、箱と布の代金で、三両。これで、大阪へ帰ることができますよ」
    茶金さんは油屋さんの前に小判を三枚置きました。油屋さんはびっくりしました。
    「いや、それはダメです。全部私の誤解だったんですから。お金をもらうことはでき…そ、そうですか? 本当に? じゃあ、もらいます。すみません、ありがとうございました」
    油屋さんは小判をもらって、逃げるように家へ帰りました。
    茶金さんは、京都で一番の茶道具屋ですから、時々貴族の屋敷に呼ばれます。関白の屋敷へ行ったとき、関白が聞きました。
    「茶金、最近何かおもしろい話はないか」
    それで、茶金さんは油屋さんと茶碗の話をしました。
    「それはおもしろい。私も一度その茶碗が見たい」
    茶金さんは油屋さんから買った茶碗を関白に見せました。関白が見ても、たしかに傷も穴もありません。しかし水を入れると、ぽたりぽたりと水が漏れます。
    「おもしろい」
    それから、貴族の間でその茶碗の噂がひろまりました。それで、とうとう天皇が、その茶碗を見たいと言いました。茶金さんは精進潔斎して、御所へ茶碗を持っていきました。
    天皇が見ても、茶碗には傷も穴もありません。しかし、水を入れると、ぽたりぽたりと漏れます。
    「おもしろい」
    天皇は茶碗の箱の裏に『葉手奈』と書きました。
    関白と天皇が褒めて、箱の裏に天皇の御親筆がついた茶碗です。すごい値打ちものになりました。
    それで、ある大阪の金持ちが茶金さんに言いました。
    「茶金さん、その茶碗を千両で売ってください」
    「まさか。直々に天皇陛下に御親筆をいただいたものを、売ることはできません」
    「じゃあ、私に貸してください。千両で。ずっと」
    こうして、油屋さんから買った茶碗は、千両になりました。茶金さんは油屋さんに知らせたいと思いました。それで、店員が油屋さんを探して、店に呼びました。
    呼ばれた油屋さんは、訳が分かりませんでした。
    「何ですか、茶金さん。あの三両はもう使ってしまって…」
    「いえ、あの三両は返さなくてもいいです。油屋さん、あの茶碗ね。千両になりました」
    「…はぁ?! だから京都の人は信じることができない。あの茶碗、やっぱり千両の価値があったんですね。三両で買って千両で売る。ひどい商売だ、茶金さん!」
    「違います、違います。あれは本当に安い茶碗だったんです。あの後で関白さんに話したら、貴族の間で噂になってね。とうとう箱の裏に天皇陛下の御親筆をもらいました。それで、急に価値が上がったんです」
    「関白さん…、天皇陛下…、はぁ…。茶金さん、あなたはすごい。あなたが日本一信用がある茶道具屋だから、あのキズモノの茶碗に天皇陛下の御親筆をもらうことができたんだ。人徳ですよ、茶金さん。ああ、いい話を聞いた。ありがとうございました」
    「いいえ。もともとは、あなたが持ってきた茶碗ですからね、油屋さん。半分、500両、もらってください」
    「えっ?! いや、それはダメです。もらうことはでき…そ、そうですか? 本当に? じゃあ、もらいます。すみません、ありがとうございました」
    「そのお金で、ちゃんと大阪に帰ってくださいね」
    それから数日後、また油屋さんが、茶金さんの茶道具屋へ来ました。
    「どうしましたか、油屋さん」
    「茶金さん、今度はこれを二千両にしてください。漏れる水瓶を見つけました」
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーおわり

ความคิดเห็น • 9

  • @ryuzakisimms1019
    @ryuzakisimms1019 2 ปีที่แล้ว +2

    ありがとう先生

  • @chrisblunden7493
    @chrisblunden7493 4 หลายเดือนก่อน

    Great video.........many thanks!

  • @meganyu9185
    @meganyu9185 2 ปีที่แล้ว +1

    Interesting story! Love your videos! Thank you!

  • @bangkokadventures298
    @bangkokadventures298 2 ปีที่แล้ว +1

    These videos are great. One of the most useful tools I've found

  • @UziTuni
    @UziTuni 2 ปีที่แล้ว

    These videos are so useful! Thank you!

  • @joaobatistapinheironeto4233
    @joaobatistapinheironeto4233 2 ปีที่แล้ว

    Great job

  • @joaobatistapinheironeto4233
    @joaobatistapinheironeto4233 2 ปีที่แล้ว

    Great job !

  • @stanaquil2
    @stanaquil2 2 ปีที่แล้ว

    What I want to know is, did he share any of that with the tea shop owner?? ありがとうございます!

    • @しのせんせい
      @しのせんせい  2 ปีที่แล้ว

      Thank you for your comment.
      I've omitted that part but in the original story, after he got a lot of money, he shares all of the money with everyone around him. Of course, he gave the money to the master of the teahouse who sold him the leaking teacup, too.
      That's why he needed to find next one.