南アルプスの恩恵 自然を生かしたウイスキーづくりに挑む(静岡県)

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  • เผยแพร่เมื่อ 22 ก.ย. 2021
  • 静岡県の北部、南アルプスの大自然に囲まれた場所で2020年11月からウイスキーの製造を始めた蒸溜所があります。自然を生かし、守りたい。ウイスキーを熟成させる樽を「オクシズ材」で作るプロジェクトが立ち上がっています。
     静岡市の街中から車で約4時間、南アルプスの大自然が広がるこの場所は、特種東海製紙の社有林です。東西13km、南北33kmに及ぶこの土地は、民間企業が所有するひとまとまりの土地としては日本一の広さを誇ります。3000m以上の山々が連なり、美しい高山植物を楽しむことができます。
     特種東海製紙のグループ会社「十山」は、この場所で2020年11月からウイスキーの製造を始めました。ウィスキーづくりに大切な「仕込み水」は南アルプスの大自然が生んだ湧き水です。こちらの井川蒸溜所では2028年の初出荷を目指して原酒の製造・熟成を進めています。
    <十山株式会社 鈴木康平社長>「ここの大自然を詰め込んだ商品ができる。皆さんに井川の自然の一部をお届けできるという思いでウイスキーが適しているのではと思って蒸溜を始めた」
     ウイスキーづくりを任された一人、石原紀一さんです。
    <井川蒸溜所 石原紀一さん>「ここはうちで出来た原酒を樽に詰めて熟成させておくための熟成庫になります」
     ウイスキーの熟成に欠かせないのはこの樽。味に深みを持たせ香りや風味をつけます。現在使用しているのはアメリカやスペインで使われていた中古の樽です。国内で樽を製造している会社はほとんどありません。石原さんはこの樽を南アルプスで育った木で作れないかと考えています。
    <井川蒸溜所 石原紀一さん>「木をただ生やしていると中に光が入らないので、育たない木も出てくるので、ある程度間伐していかないといけないというのは山を育てていく上では大切。出てきた木をただダメにするのではなくて、次の何かに生かせたらと思って」
     石原さんが樽作りの職人として選んだのが大工の杉山和寛さんです。これまで寺や神社、文化財の修繕などを手がけてきましたが、樽作りは初めてです。
    <和杉 杉山和寛さん>「思いの強さをひしひし感じた。自分もまだ若い方だからチャレンジしてみたいなと思いまして参加しました」
     この日、杉山さんの作業場に届いたのは海外産の樽です。実際にばらして樽の構造を確かめました。樽作りに使う木を選ぶために、世界中の木に詳しいツキ板職人たちと共に社有林にやってきました。目を付けたのはクリの木です。
    <井川蒸溜所 石原紀一さん>「ひとつの味の変化としては興味深いですよね」
    <和杉 杉山和寛さん>「全部をクリにするのか、一部分、鏡板だけにするとか、そうするとちょっと香りづけとかできそう」
     樹齢約100年のクリの木です。きれいな年輪は樹齢に比例した大きさに育った証です。理想の木を求めて世界中を回ったツキ板職人も太鼓判を押します。
    <株式会社きんぱら 金原隆之会長>「これならウイスキーが(樽の中で)呼吸する。絶対だよ。やっぱさ、こうして自然が材料を提供してくれてんだよ」
    <井川蒸溜所 石原紀一さん>「このままここで立っていれば、もしかしたら何年後かに朽ちてしまうと考えると、これから新しく樽に変えて今後何年も使えればこの木も喜ぶんじゃないかと思う」
    <和杉 杉山和寛さん>「他の人に飲んだり使ってもらったりすることが自分たちの作る生きがいになると思うので、それをやれせてもらえるのはすごい楽しみ」
     自然の魅力を活かすことが、同時に守ることにもつながる。今後は試作を繰り返しながら2022年中にも南アルプスの木でできた樽を完成させる予定です。
    #オレンジ6 9月23日放送

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