Joaquin Turina Danzas Fantásticas Op.22 トゥリーナ 幻想舞曲集

0:00~ Exaltación （熱狂）
4:41~ Ensueño （夢想）
9:50~ Orgía （饗宴）
スペインの作曲家であるJ.トゥリーナ（1882-1949）は、故郷であるスペイン・特にアンダルシア地方の音楽と、自身がフランスで学んだ近代音楽の要素を融合させた美しい作品を残しました。
『幻想舞曲集』は管弦楽版の演奏頻度が高いものの、元々はピアノ独奏用に作曲されたもので、トゥリーナの代表作の一つと言えるでしょう。
この作品はスペインの作家ホセ・マスの小説『乱痴気騒ぎ』から着想を得て書かれています。
『乱痴気騒ぎ』は、筋骨隆々の若い男性主人公ホルへの破天荒な生き様を描いた物語で、ホルへが格闘したり、祭りで騒いだり、夜遊びをしたりといった内容が、小説の舞台であるセビリアの情景と共に生き生きと描写されています。
各曲の譜面の冒頭には小説の一部が引用されています。
3曲とも、ホルへが友人を連れてフラメンコを見に行く場面からの引用です。
「熱狂」は、着飾ったダンサーの女性たちを「まるで絵画の中の人物たちが、花の中を動き出すようだ」と形容するところ、「夢想」はホルへの友人が、意中の女性の結婚を知って落胆しお酒に溺れる様を、「ギターの音色が、苦しむ魂の叫びのようだった」と描写するところ、「饗宴」は楽しい宴の様子を、「花の香りとカモミールの香りが混じり、ワイングラスの底から喜びが込み上げる」と例えるところを楽曲で表現しています。
トゥリーナの作品の鮮やかな魅力がお届けできていれば幸いです。
出典: J.Mas “LA ORGIA (NOVELA)
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