【広島 8・6】平成28年『私たちの平和宣言』

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  • เผยแพร่เมื่อ 28 พ.ย. 2024
  • 平和と安全を求める被爆者たちの会
    www.realpas.com
    平成28年8月6日(土) 5:50
    平和記念公園慰霊碑前
    平成28年『私たちの平和宣言』
    www.realpas.com...
     71年前の今日、雲一つない晴れた朝、1機の爆撃機が、広島市とそこに暮らす10万人以上の普通の人々に、瞬時の破壊と死をもたらしました。その3日後には長崎でも同じ悲劇が繰り返されました。灼熱の閃光と地を這う炎は、生き延びた人々にも一生消えぬ傷跡を残しました。後に首相になった鳩山一郎氏は終戦直後に、「正義は力なりを標榜する米国である以上、原子爆弾の使用や無辜の国民殺傷が病院船攻撃や毒ガス使用以上の国際法違反、戦争犯罪であることを否むことは出来ないであろう」と昭和20年9月15日の新聞で訴えました。しかし米国の回答は、新聞の発行停止という、米国を批判する言論の封殺でした。
     71年後の今年5月27日に、オバマ合衆国大統領は「何故今、広島のここに来たのか?遠くない過去に使われた恐怖の力をじっくりと考えるためだ」と今更ながらに言われました。しかし、考えるまでもなく事実は一つしかありません。私達の先人は恐怖の力が使われた直後から、傷ついた身体を押して同胞助け合い、死者を弔い、言葉も及ばない程の並々ならぬ復興の努力を重ねて今日の広島を築き上げたのです。私達は先人への深い感謝と、犠牲者達への心からの追悼のためにここに居ます。私達は、謝罪する、しないということを問題にしているのではありません。オバマ氏には、貴方の国の大統領が遠くない過去に、重大な罪を犯したことだけを直視して、胸に刻んでいただきたい。これが私達の回答です。
     被爆後わずか3日で市内電車を走らせた動員学徒の不眠不休の努力は、惨禍を前に茫然と佇む人々に、いかに勇気を与えたことでしょう。保険会社は、被爆直後から凄惨極まる市内で、保険金の支払いを始めました。保険証券も、死亡証明書も無いのに、母印だけで請求通りの保険金が受け取れたのです。これがいかに人々に明日への糧と希望を与えたことでしょう。心身の傷がどんなに深くても、真面目で慎ましく、崇高な姿で立あがった皆様は、同胞手を携え、緑深き山と、清らかな川と、瀟洒な建物が見事に溶け合った街並を再建して下さいました。その心、創られたもの、すべてがかけがえのない贈り物だと胸に刻み、永遠に感謝し守り伝えることが、今を生きる私達の務めです。
     長崎には「焼き場に立つ少年」がいました。唇をきつく結び、幼い兄弟の亡骸を背負い、裸足のまま直立不動で焼き場の過酷な現実に堪え、やがて遺体が荼毘に付された後に一礼してその場を去りました。その写真を撮った米国人カメラマンは、後に故郷で写真展を開きました。訪れた人々の中に、この少年の姿を見て泣かぬ者はいませんでした。救護班の手当を受けて横たわった人々も次々と死んで行きました。しかし、その人々と並んで寝るのも恐れぬ忍耐を示した人々の精神は、核兵器でも焼き払うことはできなかったのです。
     現在、日本は、さらに強力な核兵器を持った国々に囲まれています。その数は増え、軍艦や飛行機は昔とは比較にならない破壊力を備えました。しかし当時9歳であった「原爆語り部」が、自分では見てもいない“日本軍の蛮行”を中学生に語っています。一部の被爆二世にはこれをそのまま続けようとする人もいるようです。いったいその人達には、現実世界で今の日本が受けている強烈な軍事的圧迫は見えないのでしょうか。目には映っても、憲法9条を枕に、核廃絶を子守歌にしていれば、日本は戦争と無縁でいられるとでもいうのでしょうか。刻々と、現実の危険は迫っています。
     核兵器を持つロシアはクリミア半島を奪い、シリアの民主勢力を爆撃しました。北朝鮮は、経済が破綻しているにも拘らず3種類の核ミサイルを開発して米国本土まで射程に入れました。核兵器をもつ中国は、日本の領空を防衛する戦闘機に一触即発の攻撃体制を取りました。日本の領海を3日と空けず侵犯し、遂には堂々と軍艦を繰り出しました。国際法を犯して他国の領域を埋め立て、7つもの偽の島を作り、「浮沈空母」としています。
     このような情況が、果たして話し合いで解決出来るでしょうか? 2010年9月、中国は尖閣諸島を自国の領海に組み込み込んだと発表し、2012年9月には「日本の公務船や自衛隊が魚釣島海域に入れば『侵入』になる」「外国の軍事船舶が魚釣島海域に入るには、中国政府の認可を得なければならず、東シナ海の境界線確定をめぐる日中間の話し合いの余地はなくなった」と言い放ちました。さらには南シナ海の領有を巡る国際仲裁裁判所の判決を「紙屑」と蔑み、島の造成を止めないと公言しました。全ての9条信者の皆さん! あなた達の妄言は6年以上も前に破綻しています。
     オバマ氏の広島演説は、人類の高みに立った美辞麗句で飾られていましたが真実もありました。「人類誕生で紛争が生まれた」「人類は製造物を人間攻撃に使った」「科学の発展は殺人マシンに転用された」「国家や同盟は、自らを防衛する手段を持つ必要がある」「核兵器のない世界を追求する勇気を持つべきだが、生きているうちには実現しない」・・これらの言葉は皆、今ある世界の現実を述べています。しかし、引退間際の大統領には何も約束はできません。プラハ演説とは異なり、そこには「同盟国を守る決意」はありませんでした。出迎えた4人の被爆者の方が大統領に抱擁され、涙した姿にある種心情的な共感は持てるとしても、このような感情の思い入れこそが、「反核・平和の失敗」の原因ではなかったでしょうか。抱擁の最中でも、オバマ大統領の手には「核のボタン」があったことを忘れてはなりません。
     私達はオバマ氏の語った「人類の真実」に共感します。氏は「これから起こる戦争」とまで言いました。これらの現実を直視して、自らを守る覚悟を固め、実効的な行動を重ねて行くことが今を生きる日本人の務めです。渾身の力で復興された先人のために、未来を託す子孫のために、そして「過ちを繰り返させないために」。

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