“I Got Rhythm” Variations

演奏：横浜国立大学吹奏楽団打楽器セクション
第5回打楽器コンサートより
2019年9月15日
横浜市 南公会堂
作曲：George Gershwin作、高山和己編
プログラムノートより）
この作品は、ジョージ・ガーシュウィン（1898-1937）が作曲した、ピアノ独奏と管弦楽のための楽曲です。本作品の主題となっている（アイ・ガットリズム）は、ガーシュウィンが作曲したミュージカル（ガール・クレイジー）の劇中歌であり、現在もジャズのスタンダードナンバーとして広く親しまれています。また、（アイガットリズム）はガーシュウィンの兄アイラガーシュウィンが作詞を手掛けており、この「変奏曲」は弟ジョージから兄アイラへ献星されています。
楽曲はピアノの主題が提示されたのち、6つの変奏が続きます。第1変奏は主題に対してピアノやシロフォンが、調の定まらないような自由な音列の動きで呼応します。全体的におどけたような曲想が特徴的です。続く第2変奏は穏やかなワルツです。マリンバを中心とした柔らかな響きと、ダイナミックな展開をお楽しみいただけます。第3変奏はそこまでの雰囲気から一変し、東洋風な響きを持ったリズミックな楽想に展開します。中国の馬車のチャルメラを思わせるような音階を、マリンバが半音で和音を作って演奏します。楽器を前後から囲むマリンバの特殊な奏法にもご注目ください。第4変奏はビブラフォンを中心としたジャズアンサンブルで、そにまでと一変したクールな雰囲気が流れます。第5変奏からはクライマックスへ向け、楽曲全体が少しずつ盛り上がっていきます。ここでは複数のバーカッションも加わり、都会的な響きを持ったパワフルな楽想が続きます。第6変奏として、ピアノによって主題がソロで奏されますが、冒頭とは異なり声部の高低が入れ替わっています。独特のつまずくようなリズム感が特徴的です。終結部は全楽器によってダイナミックに主題が演奏され、フィナーレを迎えます。
原曲でピアノ独奏と管弦楽が細かな掛け合いを繰り返しているように、本アレンジでも各楽器がかわるがわるにメロディをつないでいく様子が、刺激的な楽曲の魅力を引き立てています。
“I got rhythm. I go t music I got my man. Who could ask for anything more?”「リズムを感じる。音楽が聴こえる。好きなひともいる。あと何が要るの？」（アイ・ガットリズム）の旋律は、動的なリズムを持ちながらも、幸福感に満ち溢れたあたたかい音使いを感じることができます。歌詞にも表現されている躍動と幸福を、打楽器の弾む音色と息づかいで、存分にお楽しみください。
横浜国立大学吹奏楽団打楽器セクションです！
2019年に開催いたしました第5回打楽器コンサートの模様をお送りします。
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