「こどもの城」 青山円形劇場を東京都が保存・再整備へ

東京都が国から買い取る方針を表明している渋谷区の「こどもの城」について、都は施設の中に設けられている「青山円形劇場」を、広く都民が利用できるように再整備していく方針を示しました。
　劇場やアスレチックが入る国の児童施設「こどもの城」は1985年の開館以来、多くの人に親しまれましたが、老朽化を理由に2015年2月に閉館しました。これまで東京都の小池知事は、施設を国から約600億円で買い取り、建物を可能な限り生かした上で、芸術や文化活動などが行える「都民の城」として再整備する方針を示しています。
　3月13日の都議会で、都民ファーストの会の大津浩子都議は「こどもの城」の中にある世界でも珍しい円形劇場の活用方法について「文化・芸術を発信してきた青山円形劇場を有効活用すべき。誰もが利用できる施設へとリノベーション（大規模改修）するなど、『都民の城』の柱の1つともなるべきものではないか」と質問しました。これに対し、東京都の武市敬・財務局長は「青山円形劇場については、劇場が有する特徴を可能な限り生かし、演劇関係者にとっては自由な発信の場とするなど、誰もが気軽に利用できる場として再整備していきたい」と答弁しました。
　こどもの城の再整備について東京都は、地元の渋谷区や街づくりの専門家などと具体的な協議を進めていく方針です。