忍城と石田堤その周辺を歩く

忍城（おしじょう）は、埼玉県行田市（武蔵国埼玉郡忍）にあった日本の城で、室町時代中期の文明年間に成田氏によって築城されたと伝えられており、北を利根川、南を荒川に挟まれた扇状地に点在する広大な沼地と自然堤防を生かした構造となっている。
元々沼地だったところに島が点在する地形だが、沼を埋め立てず、独立した島を曲輪として、橋を渡す形で城を築いた。当初は櫓を立てずに本丸は空き地とし、二の丸に屋敷を作ってそこを住まいとしていた。そのため、「攻めにくく守りやすい城」であった。
数度の城攻めを受けて、一度も落城しなかった要害堅固な城として知られる。戦国時代には関東七名城の一つ、天正18年(1590）に豊臣秀吉の小田原征伐に伴い発生した攻城戦の際、豊臣方の水攻めに耐え抜いた逸話から「浮き城」または「亀城」と称された。
江戸時代に入ると忍藩の藩庁あるいは徳川氏の譜代大名や親藩の居城となり、阿部氏の時代には御三階櫓が新たに建設されるなど、城郭改修や城下町の整備が行われ、明治維新後、1871年（明治4年）の廃藩置県と同時に廃城となり、明治6年（1873）に土塁の一部を残して取り壊されたが、本丸跡には御三階櫓が再建され、水堀や沼地の一部は水城公園として整備された。
石田三成が陣を張った「丸墓山古墳」が、忍城から約3kmの距離で日本最大級の円墳といわれています。隣には銅剣の出土の「稲荷山古墳」もある。
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