大人の親指ほどの日本一小さなネズミ「カヤネズミ」 写真で生きた証を記録する写真家に密着
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- เผยแพร่เมื่อ 29 ธ.ค. 2024
- 草原などに生息する日本一小さなネズミ「カヤネズミ」はご存じでしょうか?取材班は、鳥取県日南町で「カヤネズミ」を撮影し続ける写真家に密着。可愛さ抜群の「カヤネズミ」ワールドに皆さんをいざないます。
ビーズのようなつぶらな瞳。
一見、ハムスターのようにも見えるこの愛らしいこの動物に心を奪われた写真家がいます。
福田幸広さん、59歳。自然界で暮らす動物たちの生き生きとした瞬間を切り取る「しあわせ動物写真家」です。
しあわせ動物写真家 福田幸広さん
「カヤネズミの巣がその奥にあるので、どうかなと思っているんですけど」
「カヤネズミ」。体の大きさは大人の親指ほど、体重はおよそ7g、500円玉とほぼ同じ重さという日本一小さなネズミです。
その名の通り、「カヤ」と総称されるイネ科の植物が生えている草むらや河川敷、田んぼなどに生息するカヤネズミ。国内では、41都府県で生息が確認されていますが、近年は土地の開発などでカヤが減少し、今では33都府県で絶滅危惧種などに指定されています。
この日、福田さんが向かったのは鳥取県日南町内のとある場所。
雑草が生い茂るこの草原こそカヤネズミの出没スポット。福田さんの撮影フィールドです。
雨が降る中、背の高い「カヤ」をかき分け進んでいくと…
「あった!」
「ありました?え!どこですか?」
「多分あれそうじゃない?」
「本当ですね、ありますね」13
見つけたのは、草で編み込まれた丸い物体。これがカヤネズミが子育てを行う「巣」です。
中にカヤネズミがいるか否か、サーモグラフィーで確認してみると…
しあわせ動物写真家 福田幸広さん
「使ってないですね」
「使ってないかぁ…」
どうやらこの巣にはいなかったようです。
その後、他にも多くの巣を発見しましたが、どれも時間が経っているものばかり。結局この日は、カヤネズミの姿をとらえることはできませんでした。
しあわせ動物写真家 福田幸広さん
「まず巣を探すのに宝探しゲームみたいな。あれ(球体の巣を)をこんなちっちゃなネズミが1匹で作るかと思うと凄い面白い」
年間300日以上を国内外のフィールドで過ごす福田さんが、初めて日南町を訪れたのは16年ほど前のこと。オオサンショウウオの撮影をしていた福田さんの目の前に突然現れたのが、カヤネズミでした。
しあわせ動物写真家 福田幸広さん
「途中でなんか丸いのあるなと思ったらカヤネズミで。こんなところにいるんだって思ったのが最初。それから猛烈に面白くて」
以来、カヤネズミの虜になった福田さん。自宅のある埼玉県と日南町は車移動で往復およそ1600キロの距離。これを年に8回、16年間続けてきたということは…地球5周分に相当するおよそ20万キロを埼玉県と日南町の移動に費やしてきた計算です。
別の日。福田さんと取材班はカヤネズミに会いに再び日南町の草原へ。
しあわせ動物写真家 福田幸広さん
「あった!多分あれ入ってます」
この日も続々と巣が見つかりますが…
しあわせ動物写真家 福田幸広さん
「やっぱり数減ってるのかもしれないですね…」
実は、自然豊かな日南町でも、カヤネズミの数は減少傾向にあるというのです。
町内の子どもたちも…。
記者「これ何か知ってる?」
子ども「ハムスター!ハリネズミ!」
記者「見たことない?」
子ども「見たことないー!」
かつては当たり前だったカヤネズミの存在を知らない子どもが増えています。
日南町教育委員会 伊田直起さん
「巣の数が20個も30個もあったような場所で、今年10個も見つからないようなところもある。(モニタリングの結果によるものです)」
今ではなかなか出会うことができなくなってしまったカヤネズミ。サーモグラフィーの反応があった巣の前で、張り込み開始です。
しあわせ動物写真家 福田幸広さん
「夜ずっとはっているのは当たり前?」「そうですね。日常茶飯事というか、これが普通の状態」
動物たちの自然の姿を捉えるために待つことは当たり前。果たして、カヤネズミの姿を捉えることができるのか。今か今かとその時を待ちますが…
張り込み開始から2時間経った午後8時すぎ。カヤネズミは外の様子を警戒しているのか、全く出てくる気配なし。ここで無念のタイムアップです。
しあわせ動物写真家 福田幸広さん
「出てこなかったですね。」
「そうですね。残念ですね。地道なことをやらないと(動物写真は)撮れないですね。トライ&エラーです」
今では希少動物となってしまったカヤネズミ。
日南町では、こうした動物を保護する活動と並行して、より多くの人に知ってもらうために観光振興にも繋げようと取り組みを進めています。
日南町教育委員会 伊田直起さん
「日南町では、エコツーリズムを町で推進していこうと考えていて、オオサンショウウオであったりムササビであったり、ヒメボタルを含めて観光の資源になればなと思っている」
町や観光関係者などでつくる協議会は今後、国とも調整を進め、エコツアーの実現を目指していくとのこと。
一方の福田さんは、カメラを通してカヤネズミが生きた証を記録し続けます。
しあわせ動物写真家 福田幸広さん
「まずは記録ですよね。ここにいたんだって記録をきちんと撮るってことと、見てもらった人に、これ可愛いからちゃんと守ってあげなきゃなって思ってもらえるような写真を撮りたい」
日南町美術館では、今週末まで福田さんの写真展も開催中。
日南町に住む、愛らしいカヤネズミ。まずは私たち一人一人がその生態を知ることが、自然を守る一歩につながるのかもしれません。
【BSSニュース】
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【TBS NEWS DIG】
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