2021/12/10 Boutry : Sérénade ブートリー『セレナーデ』

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  • เผยแพร่เมื่อ 1 ก.พ. 2022
  • Asako Inoue/alto saxophone
    Yoshiki Fujii/piano
    2021年12月10日神戸新聞松方ホールで開催された井上麻子×藤井快哉DUO結成15周年リサイタルにて、2曲目に演奏された曲。
    以下、プログラムノートより抜粋。
    ロジェ・ブートリーはパリ生まれの作曲家で、ピアニスト、指揮者としても活躍し、ギャルド・レピュブリケーヌ(フランス共和国親衛隊)管弦楽団の指揮者として1997年に退団するまで民間人初の軍楽隊楽長として20年余り楽団を指揮し、吹奏楽のための作品、編曲作品も多く残しています。大阪音楽大学では1988年より客員教授に就任され、来日のたびに吹奏楽や作曲法などをご指導頂きました。
    10数年前にブートリー先生のピアノでこの『セレナーデ』を共演させて頂いたことがあり(別動画参照)、その時にこの曲を作曲した当時のお話を少し伺うことが出来ました。
    この曲は、ブートリーが20代後半の頃に、サクソフォンの名手であり当時パリ音楽院教授であったマルセル・ミュールのために捧げられた、アルトサックスとオーケストラのための作品です。若くしてパリ音楽院に入学し、ピアノや作曲法を学んだ彼は、若干22歳でローマ大賞を受賞(1954年)し、2年間ヴェネツィアのメディチ家に滞在した後、フランスの兵役でアルジェリア戦争に2年半もの間従軍しました。この『セレナーデ』はその頃に作られた作品で「戦争に対するトラウマや悲しみで、暗く悲しい雰囲気になってしまった」と語っています。私にとっては、初めて聞いた時からとてもカッコよくて、大好きなサクソフォンの作品のひとつだったのですが、作曲された背景を伺って驚いたと同時に、曲に対する印象が変わりました。
    この作品は、軍隊が行進しているようなイントロダクションから始まり、不安感を煽るピアノの不協和音や切迫感のあるリズムは、戦いの描写のようにも感じられますが、決然とした力強く勇ましい曲想は、暗さよりむしろ聴く人を鼓舞するようです。それに対して3楽章のセレナーデは、数年後に作曲される『ディベルティメント』にも引き継がれていくジャズ風の和音進行に切なく美しい旋律が乗せられ、他のリズミカルな楽章と見事に対比されています。この曲のタイトルにもなっている通り、作品の中核となっています。終楽章では複雑なリズムが絡み合い、後半に現れるアラビア音楽を彷彿とさせるピアノの和音や旋律、5拍子・7拍子が見え隠れする様子は、アルジェリア滞在中に先生が戦地で触れたであろう当地の音楽の片鱗を見ることができます。全4楽章は、切れ目なく続けて演奏されます。
    また、今回は『ピアノと演奏するときはこのようにカットして』と教えて頂いた通り、数カ所のピアノソロを少し短縮した形で演奏します。さらに、出版譜には少なからず印刷ミスがあり、先生のご指摘により修正しました。いつか正しい形でこの曲を後進のサックス奏者たちにも伝えていきたいと思っています。
    あのときの先生との共演は、練習中にも色々なお話を伺うことが出来て、本当に貴重な経験でした。
    本日は、ブートリー先生への感謝の気持ちを込めて、井上麻子×藤井快哉デュオらしい演奏が出来ればと思っております。
    撮影:くまのまさおの音楽チャンネル / Bear Masao Music Channel
    / @kumasanmovie
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