浜名湖のアサリがいなくなる?10年前の50分の1まで激減 その原因とは

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  • เผยแพร่เมื่อ 2 มี.ค. 2022
  • 浜名湖の豊かさがいま、急激に失われています。アサリの漁獲量は10年ほど前に比べるとわずか50分の1にまで減りました。専門家は「ここまでくると自然の回復力だけでは浜名湖のアサリ再生は難しい」といいます。
     浜名湖の湖底を独特のクワで掘ります。静岡県が毎月行うアサリの漁場調査です。
     「入ってそうな感触ですか」
     「ない」
     「入ってないです」
     3つの漁場の5地点を調べましたが、中は割れた貝殻ばかりです。
     「いますか?」
     「このくらいのサイズ…」
     この日の調査で見つけたアサリは、まだ獲れないサイズを合わせても20個もありませんでした。浜名湖のアサリの漁獲量は年々急激に落ち込んでいます。2010年には5000トン以上ありましたが、2021年はわずか100トンでした。かつてはどっさりと捕れたアサリ。それがなぜ、いなくなってしまったのでしょうか。
     <静岡県水産・海洋技術研究所浜名湖分場 高木毅分場長>「環境がアサリにとって良くない方向に進んでいて今までと同じように繁殖できない」
     アサリの子ども、幼生です。アサリは卵からかえると幼生になって水の中を漂い、やがて湖底に降りて貝の姿になります。このサイクルが壊れてしまっているのです。浜名湖では、沖の黒潮の影響で以前より潮の流れが速くなり、アサリの卵や幼生が流されてしまうといいます。また、浜名湖では以前、アマモという海草が広く分布していました。アマモは生き物の隠れ家で、潮の流れを和らげる役割もありましたが、水温の上昇などでここ数年で、全滅に近い状態になってしまいました。
     <静岡県水産・海洋技術研究所浜名湖分場 高木毅分場長>「ここ30年で2℃ほど、浜名湖の平均水温が上がっています。夏の暑い熱帯夜がさらに2℃上がるともう眠れなくなるみたいなそんな大きな影響」
     さらに水温の上昇は、別の要因も招きました。クロダイによる食害です。強力なあごでアサリを砕いて食べるクロダイは温かい水温を好み、動きが活発になります。そこで、浜名漁協の監事・徳増隆二さんは仲間とNPOを立ち上げ、アマモやコアマモの再生に取り組んでいます。
     <浜名漁協監事 徳増隆二さん>「安いプラスチック段ボールを使ってね。保温してます」
     <鈴木吉彦記者>「これがアマモの苗ですか?」
     <浜名漁協監事 徳増隆二さん>「そうです。ここで苗作ってます」
     採取したアマモのタネからうまく育つのはわずか1割。浜名湖に植えるため、現在、800株育てていますが、元の浜名湖に戻すには、数十年かかるだろうと徳増さんはみています。
     <浜名漁協監事 徳増隆二さん>「できるだけ早く再生したいですよ。アサリも再生しますのでアマモが再生すれば」
     水産資源の専門家でもある浜名漁協の渥美組合長はアサリの資源量をこう分析します。
     <浜名漁協 渥美敏組合長>「V字回復、ただちに復活するのは無理ではないかと。保護区のような漁獲制限する場所を作る親貝を保護するのがまず必要その後は子どもの貝が残る環境整備もやりながら」
     浜名湖の湖岸近くに張られたネット。静岡県は漁師の協力のもと、ネットの中ならクロダイの被害を受けずアサリが増やせるのではないかと実験しています。
     「良い状態で大きさも数も多く残ってる」
     さらに静岡県は、浜名湖内の潮の流れをシミュレーションしようとしています。アサリの幼生がどこに流されるのか、それが予想できれば親貝を育てて産卵させるのに効率の良いエリアや稚貝を保護すべき所が見極められます。
     <静岡県水産・海洋技術研究所浜名湖分場 高木毅分場長>「人間が適度に手を加えながら、今はやりのSDGs、持続的に幸を受け取る。それを模索していかなければいけない」
     浜名湖のアサリは今、人が手を打たなければ復活が難しい危機に陥っています。
    3月3日放送 SBSテレビ「ORANGE」
    #おれんじ
    #オレンジ6

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