本動画をご覧の皆様へ
わたくしは浄土宗大信寺（三味せん寺）住職　中村孝之と申します。当山は現在の東京・芝三田に在し、江戸における三味線製作の始祖とされる石村近江源左衛門が葬られて以後、歴代住職は三味せんを研鑽し本日まで「三味せん寺」と呼ばれております。それにあやかり、住職は手習いとして三味せんの稽古を始め、さらに日本古来の篳篥（雅楽）、披講（歌会）、また西洋の声楽をたしなむ日々、特に邦楽界（杵勝会）では長唄として杵屋勝州との札を賜ります。このような境遇の中、常日頃より「読経」についての一般的な音を基本としつつも、さらなる美しい旋律に乗せられないかと考えて参りました。
浄土宗には、開祖・法然上人の遺された「一枚起請文」と称する、大変ありがたい遺言がございます。そのお言葉に、清く深く又高貴な旋律を考え、作曲させていただきました。まさに、このたびご拝聴いただきたく存じ上げます。また、浄土宗の経文「日常勤行式」からは、数多くの漢字、熟語から琴線に触れる旋律を作曲し、亡き人々の想いを感じていただきたくお聴きいただければ、皆様を浄土にやさしく誘うことでありましょう。
本動画の収録はすべて江戸期より邦楽と深く関わって参りました大信寺御本堂内「光摂殿」にておこなったものでございます。四百年にわたる三味せん寺に杵勝会の方々をお招きし、美しい音曲「水のながれ」「秋の色種」の名曲をご披露いたします。これ等すべての演奏は貴御寺院様内でも演奏可能であります。御希望がございましたなら、いつでも、どこへでも出向き、「生」の感性をお伝えしたく存じます。
特に一枚起請文は法然上人の心の息吹が漂っており正に御上人の血潮を感じられる曲となりました。令和六年は法然上人が浄土宗を開宗されまして850年目となる大きな節目と考えております。浄土宗の美しい音色を皆様にお届けし、さらなるご発展を願う所存でございます。　
大信寺 之音企画【だいしんじ しおんきかく Daishinji Shion-Kikaku】　中村孝之　(浄土宗芸術家協会)　
東京都港区三田4-7-20　TEL03(3441)0668　E-mail:Takayuki@jet-net.co.jp
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Shion Channel 浄土の調べ 大信寺 之音企画 しおんきかく